全国外国人雇用
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全国外国人雇用協会は、採用支援・就活支援の一環として、法人会員と個人会員間の効果的な交流を促すために「有力企業就職フェア」を毎週水曜日10:00に開催しております。 会員であれば無料で参加できますので、貴社の採用にお役立てください(毎週20~60名参加)。参加希望の方は事務局までお問い合わせください。




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外国人雇用に関して経営上留意すべき最新情報をお届けいたします。下記はその一部を抜粋したものです。特別会員であれば、「レポート」ですべてお読みいただけます。 下の「紫色バナー」をクリックしていただくと、そのカテゴリーの情報だけを読むことができます。

Vol.189 治療目的で留学する?(2018.6.25)
安倍政権は、単純労働を賄うために50万人の外国人労働者を追加で受け入れることを決断しました。これからは、「攘夷グループ(外国人排斥派)」から、外国人を受け入れた場合のマイナス面が強く喧伝されるようになります。例えば、訪日外国人による医療費不払い問題。けがや病気で病院を受診した外国人患者が医療費を支払わない事案が続出しています。外国人患者を受け入れた病院のうち35%で医療費未払いが発覚しており、かなり高額に上っているケースもあります。・・・
Vol.188 イタリア新政権でEUが瓦解?(2018.6.22)
ヨーロッパが揺れています。10日に、地中海を渡り欧州に向かう難民ら630人を乗せた船の入港をイタリアのサルビーニ副首相が拒否。11日にスペインが人道的な見地から同国への入港を認めると、サルビーニ氏は「イタリアの勝利」と勝ち誇りました。これに対し、仏のマクロン大統領が12日に「イタリアは責任感が欠如している」と批判すると、イタリアは13日に予定されていた経済財政相の訪仏を取りやめ、15日に予定されていた仏伊首脳会談の中止も示唆。難民問題の深刻さを物語る出来事でした。・・・
Vol.187 地震で外国人が強盗する?(2018.6.21)
6月18日、大阪府北部で震度6弱を観測した地震の後、「在日外国人の窃盗・搾取・強盗にはくれぐれもご用心を」とか「外国人って地震に慣れてないから、真っ先にコンビニ強盗始めるか、空港に殺到するようです」などのデマがSNSに投稿されました。大阪府が「未確認の情報をむやみに拡散しないで」と呼び掛けるなど一騒動になりましたが、こうした差別的な投稿を非難する声も相次ぎ、「大きな地震や災害が起きると差別主義者がデマを流すのでご注意を」などの投稿があったことは救いでした。・・・
Vol.186 芋蔓式捜査は有効で迅速!(2018.6.20)
6月12日、不法残留のベトナム人4人を清掃員として働かせていたとして、横浜市で派遣会社を営む会社役員が入国管理法違反(不法就労助長)の疑いで逮捕・送検されました。捜査の発端は、5月24日午後、北海道警察が、倶知安町内のスーパーで万引した疑いで、ベトナム人男性を任意で聴取したこと。捜査の過程で、ホテルで働く従業員の寮として使われていた一軒家に出入りしていた外国人の集団を発見し、5月26日に、ベトナム人男女14人を現行犯逮捕しました。・・・
Vol.185 アベノミクスは賞味期限切れ?(2018.6.19)
「骨太方針」には、2019年10月の消費税率10%引き上げによる景気の落ち込みを回避するための対策が明記されました。安倍政権は、「それほど景気は良くない」という現実を認識しているのだと思います。2018年1~3月期の国内総生産(GDP)は、実質で前期比▲0.2%。2015年10~12月期以来、9四半期ぶりのマイナス成長でした。野菜やガソリンなど身の回り品の値上がりで個人消費が低調。生活実感に近い名目GDPを見ると▲0.4%、年率で▲1.5%の惨憺たる状況です。・・・
Vol.184 不法就労助長は摘発される!(2018.6.18)
神奈川県では、中国人の在留期間を延長するため虚偽の申請をしたとして、虚偽申請の疑いで、会社役員男性、その長男の行政書士、次男の会社役員が逮捕されました。昨年8月、東京入国管理局に虚偽の書類を提出し、中国人女性の在留期間を1年間延長させたというのです。中国人女性は「報酬と毎月の手数料を渡していた」と供述しており、容疑者が役員を務めるペーパーカンパニーで雇用している体裁を取り繕い、入管に虚偽申請する手口によって、47人から計700万円の報酬を得ていたようです。・・・
Vol.183 「特定技能」で一体どうなる?(2018.6.15)
安倍首相が「一定の専門性・技能を持つ即戦力の外国人材を幅広く受け入れていく仕組みを早急に構築する」と宣言し、「特定技能」の新設が決まりました。50万人超の外国人労働者を受け入れる改革を評して、「ベルリンの壁が崩壊した」という声も。就業している留学生(26.0万人)と技能実習生(25.8万人)を合わせた規模の人数(就業者の約4割)を数年間で受け入れるというのですから、大胆な政策であることは間違いありません。ただし重要なのは、制度の中身です。・・・
Vol.182 入管と文科省の闘いが始まる(2018.6.14)
国内で生活する外国人に対する日本語教育の充実を目指す「日本語教育推進基本法」が制定される流れになりました。国と地方自治体に対して日本語を教育する責務を負わせた画期的な法律です。とはいえ、上述した美しい政策理念はともかくとして、入管にとって、この法律は頭痛の種。現在入管は、「留学ビザ」の権限を一手に握っているため、法律上「私塾」の扱いにすぎない日本語学校を支配下に置いていますが、この牙城に、文部科学省が挑戦してくるかもしれないからです。・・・
Vol.181 特定技能試験は利権になる(2018.6.13)
日本政府は、在留資格「特定技能」を新設して単純労働を担う外国人を受け入れるようですが、この政策は、日本の入国管理政策に物凄く大きな変化をもたらします。というのは、「特定技能」の許可を得るためのハードル(日本語試験と技能試験)がものすごく低いからです。日本語能力の基準は原則、日本語能力試験の「N4」。建設と農業については、「N4」すら求めません。「除草剤を持ってきて」という質問に該当する写真を選択できればOKというのですから試験などないも同然。・・・
Vol.180 偽造カードの社員を派遣?(2018.6.12)
愛知県知立市の人材派遣会社の社長が、不法滞在のベトナム人3人を自動車部品製造工場などに派遣していた容疑で逮捕されました。3人のうち1人は、3月下旬、愛知県豊田市内で職務質問されたときに不法残留容疑で現行犯逮捕され、残り2人も同様に逮捕されたのですが、3人のうち2人は「偽造在留カード」を持ち、1人は他人名義の「在留カード」を所持していました。このため、当社長が、ベトナム人3人が不法滞在と知りつつ、彼らを雇って派遣したのではないかと疑われているのです。・・・
Vol.179 それでも技能実習が好き?(2018.6.11)
三菱自動車が2016年以降、岡崎製作所で受け入れたフィリピン人技能実習生65人のうち33人を実習内容とは異なる仕事の現場で働かせていたことが明らかになりました。溶接技能の習得が目的であったのに、車体の組み立てや、実習計画より簡易な溶接を日常的にさせていたようです。提出した実習計画は完全な虚偽。法務省が厚生労働省と調査に入ることになりました。そして、三菱自動車と同じような虚偽事件が日産自動車でも発覚しました。技能実習の現場は、あまりにも杜撰で悲惨で欺瞞です・・・。
Vol.178 反移民が世界中に拡散?(2018.6.8)
イタリアで反移民政権が誕生し、スロバキアでも反移民を掲げる野党が第1党になりました。フランスは、不法入国に対して禁錮1年の処罰を導入する厳格な移民法案を検討しています。オーストリアでは、難民申請者に対し、携帯電話を当局に引き渡すとともに、最高840ユーロ(約11万円)の支払いを義務付ける法案を閣議決定しました。伝統的に「多文化主義」を掲げるオーストラリアでも、以前はタブーであった移民制限論が表面化し、実質的に年間の受け入れ枠を縮小しました。・・・
Vol.177 入管は外国人を虐待する?(2018.6.7)
大阪入国管理局で職員に押さえつけられた際に右腕を骨折したとして、収容中のトルコ人男性が、国に450万円の損害賠償を求めて提訴しました。2017年7月、鎮痛薬の服用時に確認のため口を開けさせようとした職員の態度に腹を立てた男性が本を壁に投げつけたところ、職員7~8人が男性を別室へ連行し、転倒させて右手をひねり上げ、後ろ手に手錠をかけられ押さえつけられたというのです。男性が激しい痛みを訴えたところ、病院に搬送されて右上腕骨折と診断され、2日後に手術を受けました。・・・
Vol.176 偽造在留カードが1500枚!(2018.6.6)
茨城県警は、偽造在留カードを提供したとして、中国籍とベトナム国籍の男女15人を逮捕しました。首謀者とみられる中国人は約1400万円の収益を得たようです。オーバースティの外国人から、ブローカーを通じてSNSで注文を受けると、顔写真を付けて中国国内の工場に発注し、国際宅配で受け取っていました。偽造カードの大半は、就労制限のない「定住者」。1枚あたり5,000円~20,000円で30人近くのブローカーが売り捌き、茨城県内だけでなく栃木や神奈川など11都府県で販売されました。・・・
Vol.175 「特定技能」は筋が悪い?(2018.6.5)
安倍政権は、最長5年の「技能実習」を終えるなどした外国人が、さらに最長で5年就労できるように、「特定技能」という在留資格を新設する方向を打ち出しました。外国人労働者の本格拡大に舵を切ったと見てよいでしょう。しかし、「技術移転を通じた国際貢献という建前もかなぐり捨て、労働力確保のためのなりふり構わぬ制度案」とか「10年間、家族の呼び寄せも認めず、その後の永住申請も認めない。労働者の人権保障も多文化共生も考慮しない」という批判が湧きおこっています。・・・
Vol.174 不法就労対策キャンペーン!(2018.6.4)
タクシー会社「日の丸交通」が外国人ドライバーを増員しています。11カ国出身の23人が在籍し、今後も積極採用の方針です。同社社員でポーランド出身のファビオラさんは、マスコミの露出度も高いのですが、在留資格はおそらく「永住者」。その場合、何も問題は生じません。乗務員業務は単純労働とみなされて、「技術・人文知識・国際業務」の許可が困難なので、他の外国人社員は、「観光業務に従事する高度人材」として「国際業務」の在留資格で申請しているはず。・・・
Vol.173 台湾は移民政策に踏み込む(2018.6.1)
5月15日、台湾は「新経済移民法」の草案を公開し、「高い専門性を持つ外国人」のみならず、「中程度の技術水準を持つ外国人」を受け入れ、年間183日以上7年間台湾に居住すれば永住ビザを認めるという方針を示しました。「中程度の技術水準を持つ労働者」は、「技術者や高度プロフェッショナル従業員の補佐、機械操作、組み立てなどに従事する労働者」を意味し、12万人不足しているとされていますが、受け入れる際の月給の下限を上位70%の水準に設定しました。・・・
Vol.172 除染作業は「技能実習」?(2018.5.31)
ベトナム人の技能実習生が、原発の除染作業に携わっている実例が続々発覚しています。ベトナムには原発自体が存在しておらず、「日本の技術を移転する」という大義名分が全く当てはまらない業務です。その上に搾取するのですから最低最悪。原発事故による帰還困難区域での建物解体工事に従事した技能実習生には1日あたり6600円の危険手当が支払われるはずなのに、1日あたり5000円近くピンハネされ、累計で160万円も搾取されていました。しかも、賃金台帳が改竄されていたというのです。・・・
Vol.171 人口減少を放置するのか?(2018.5.30)
2017年10月1日時点の日本人は、前年より37.2万人少ない1億2465万人となりました。年間減少数は過去最大です。外国人(206万人)を含む総人口でも▲22.7万人減で、7年連続のマイナス。高齢者比率は27.7%を占め、過去最高を更新しました。人口減が続く地方を見れば、高齢者が過半数の「限界集落」が目立ち、共同生活を維持することが困難化。子供がいなくなり、小学校が閉校し、修繕が必要な橋すら着手できなくなっています。今後は、都市部の高齢化が深刻化してきます。・・・
Vol.170 白馬のホテルで芋蔓式逮捕(2018.5.29)
北安曇郡白馬村のホテルに不法残留のベトナム人の男性2人を従業員として斡旋したとして、入国管理法違反(不法就労助長)の疑いで、理容業を営む山田治也容疑者が逮捕されました。2人は留学や外国人技能実習で入国したといいます。警察は、この2人を含むベトナム人男女5人を不法残留の疑いで逮捕していましたが、このうちの男性1人を雇った疑いで、ホテルを実質的に経営していた男性を逮捕するとともに、会社役員ら4人を書類送検しました。・・・
Vol.169 外国人が来日すると迷惑?(2018.5.28)
安倍政権は訪日外国人4000万人に向かってひた走っていますが、「負の報道」も増えてきました。民泊の陰の部分や、外国人観光客によるゴミ不法投棄・マナー違反もさることながら、外国人が病院で治療を受けた後に医療費を支払わないケースが多発しているというのは、ただでさえ赤字に苦しむ健康保険を危機に陥れる仕打ちなので、大問題としてクローズアップされるに違いありません。そうなれば、「観光客歓迎=外国人許容」のムードが「外国人排斥」の方向に一挙に反転する危険性もあります。・・・
Vol.168 医療保険で入国制限します!(2018.5.25)
日本滞在中に病気やけがで治療を受けた外国人旅行者が医療費を支払わずに帰国してしまう事例が急増。医療機関の35%では医療費の未払いを経験しており、医療通訳等の費用についても83%が請求していません。また、訪日客の3割が医療費をカバーする旅行保険に未加入という報道もあります。この状況を受けて、自民党のプロジェクトチームは、不払い経験のある訪日客の入国審査を厳格にし、再度の不払いの恐れがあれば入国を拒否する提言案をまとめました。・・・
Vol.167 留学生減で大学が死ぬ!(2018.5.24)
日本の18歳人口は、1966年における249万人(団塊の世代)がピークでした。大学受験者数のピークは進学熱が高まった1992年で、当時の18歳人口は205万人(団塊ジュニアの世代)。ところが、2017年度に18歳人口は120万人とピーク比半減。2018年以降は加速度的に減少し、2024年頃までに大学入学者数(60万人)は1割減、2040年には2割減少して、入学定員が10万人も余剰になるという試算があります。こうなると、大学の死活問題になることは必至。このことを「2018年問題」と呼びます。・・・
Vol.166 ダイバーシティ本番がくる!(2018.5.23)
「ダイバーシティ」とは、多様な人材を巧みにマネジメントすることを意味します。しかし日本企業の場合、強固な「おじさん社会」が形成されているので、「ダイバーシティ=女性活用」という趣旨で語られる場合が少なくありません。そんな日本でもすでに4割近くが外国人と仕事をしており、外国人と関わる機会が今後増えると予測している人が7割もいます。外国人と一緒に働くことについては賛否相半ばしているようですが、IT系のベンチャーでは、社員の過半数が外国人という日本企業も出てきました。
Vol.165 日本商工会議所が吠える!(2018.5.22)
4月26日、日商は、現制度では「単純労働」と見られがちな業務に従事できる「中間技能人材」という在留資格を創設すべきという意見書を公表しました。政府が提唱する「特定技能」よりはマシですが、「単純労働」に外国人を押し込めてしまうという意味で、「悪手」と言うべきでしょう。それよりも、同じ意見書に記されている「わが国の大学等を卒業した外国人留学生が引き続き日本で就労できるよう、卒業生に特化した在留資格を創設」のほうが筋の良い施策です。
Vol.164 ベトナム人は中国人より悪い?(2018.5.21)
2017年における外国人の犯罪検挙件数は、前年から3000件ほど増えて1万7000件余りでしたが、国籍別で見ると、ベトナム人の検挙件数が5140件で前の年の1.6倍に急増し、中国人を抜いて初めて最多となりました。刑法犯の9割近くが窃盗(4割が店舗での万引き)で、グループで見張りや実行役、盗品の運搬役などと役割分担し、ベトナムで人気の高い日本の化粧品や衣料品を大量に万引きして、本国に送るケースが多かったといいます。また、空き巣の摘発が365件(前年12件)と大幅に増加しました。
Vol.163 移民問題で大臣が辞任!(2018.5.18)
4月29日、英国のラッド内務大臣は、「不法移民の国外退去に関して、内務省は目標となる人数を定めていない」と議会に説明していたことが事実と異なることが明らかになったため辞任しました。英首相に対し、数年間で不法移民の10%を退去させる目標を進言していたようです。英国では、カリブ海諸国から移民した人々たちが強制退去のリスクに直面していることが政治問題化。親の旅券で入国し、自身の旅券を持たない一部の子孫らが「不法移民」と誤認されたという問題が浮上していました。
Vol.162 黒塗り報道が報じなかったこと(2018.5.17)
外国人の在留資格を審査する際のマニュアルを法務省入国管理局が開示した際、電子データの「黒塗り」部分が外せる状態だったため、当該情報がインターネット上に流出したことが分かりました。これに対して、上川法務大臣は「誠に遺憾」と述べています。しかし、情報公開法は、「公にすることにより、違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれがあるもの」以外は開示せよと定めています。審査の公平性を担保するためにもすべて公開すべきではないでしょうか。
Vol.161 自民党は移民賛成に傾く?(2018.5.16)
田村憲久元厚生労働大臣が、4月下旬のテレビ番組で、「毎年30万人、40万人、人口がこれから自然減なんですよね。生まれる数と亡くなる数を見ていくと。それをどれだけ外国人でカバーするか、全員その方々を『移民』という形、『永住権』でカバーするというのはナンセンスだと思う。日本人が就かなくなった、または人が足らないという分野に関しては管理をする中で一定期間で帰っていただくという形で回していく方が文化の軋轢があるとかいろんなことは起こらないのではないか」と述べました。
Vol.160 人手不足で企業が殺される?(2018.5.15)
人手不足が深刻化しています。この5年間で求人数は25%増えましたが、求職者は25%減りました。飲食店ではランチをやめたり、開店時間を短縮したり、閉店したりする例が目立ちます。昨年におけるコンビニの休廃業・解散・倒産は206件で最多記録を更新しました。賃上げをしても、その分を価格に転嫁できないため、人手不足が景況感にも影を落とし始めています。ある工務店の経営者は、「このままだと人手不足に殺される」と嘆いています。
Vol.159 入管に通報すれば報償金!(2018.5.14)
入国管理法第66条は、「第62条第1項の規定による通報をした者がある場合において、その通報に基いて退去強制令書が発付されたときは、法務大臣は、法務省令で定めるところにより、その通報者に対し、5万円以下の金額を報償金として交付することができる」と定め、入管に対する通報を奨励しています。ちなみに同法第62条第1項は、「何人も、第24条各号(退去強制事由)の一に該当すると思料する外国人を知つたときは、その旨を通報することができる」としています。
Vol.158 中国が移民管理局を設立!(2018.5.11)
中国は、外国人の滞在・居住・永住や難民管理を担当させるため、公安部の下に「国家移民管理局」を新設する方針を示しました。中国在留外国人は84万8500人(2013年)ですから日本の半分程度に過ぎませんが、その段階で「中国で暮らし、働く外国人が増えてきており、移民管理サービスの需要が高まっている」として、「移民局」を設立する先見性には敬服せざるを得ません。その一方、日本は「移民」を否定しているので、先進国であれば当たり前の組織である「移民省」や「移民局」がないのです。
Vol.157 2人に1人は老人になる?!(2018.5.10)
2045年に秋田県の高齢化率は50.1%に達し、2人に1人が老人になると予測されています。人口は2015年から▲41.2%も減少。青森県▲37.0%、山形県▲31.6%と東北地方の人口減が目立ちます。青森県今別町では7割も人口が減る見通しですが、その上を行くのが奈良県川上村。30年後に人口が8割減となり、1313人の村民が270人にまで減る見込みです。スーパーやガソリンスタンドが出て行ったため、いまは村が主体になって、移動型のスーパーを運営していますが、それも立ちいかなくなるでしょう。
Vol.156 入管なら虚偽も許される?(2018.5.9)
東京入国管理局では、トルコ人男性収容者が虫垂炎の手術後、患部の痛みを訴えたのに職員が約1カ月間、診療を受けさせず放置した上、長期間、医師の診療を受けさせなかった事実を隠すため、手続文書に虚偽の発症日を記載していました。元々虫垂炎を発症した時も、激しい腹痛を訴えたにもかかわらず、職員が「容態観察」として20時間以上、診療を受けさせず、膜炎を併発させました。医療関係者からは「診療が遅れていたら腹膜炎から敗血症になり死に至る可能性もあった」との指摘も出ています。
Vol.155 移民規制で経済が停滞!(2018.5.8)
米国では、IT技術者らが取得する「H-1Bビザ」の発給が厳格化。サンフランシスコのIT企業では、外国人の従業員を積極的に採用する先は8%にとどまり、外国人雇用を減らす企業が33%を占めたため、技術者の4割が米国を去ることを検討。米国経済は大きなダメージを被ると予測されています。EUから離脱する英国では、直近1年間で、EU域内からの純移入者が5年ぶりに10万人を下回り、移民流入を規制すれば、生産および雇用の伸び鈍化につながる可能性が高いとする報告書が公表されました。
Vol.154 新聞配達は不法就労だ!(2018.5.7)
新聞配達の現場では、不法就労が慢性化しているとようです。新聞配達は、留学生の労働力なしでは回らない典型的な職場のひとつ。配達以外に広告の折り込み作業もあり、週28時間以内ではとても終わりません。ひどいのが残業代の扱い。残業代を払うと、「週28時間超」の不法就労を認めたことになるので、「週28時間以内」という制限を逆手に取り、残業代を支払わないのだといいます。技能実習生に関しては、残業代の未払い問題が頻繁に報道されていますが、新聞配達の奨学生もそうだというのです。
Vol.153 airbnbはガサ入れされるか?(2018.5.2)
3月下旬、訪日観光客向けに無許可で送迎する「中国式白タク」に加担したとして、中国の大手配車アプリ「皇包車」を運営する中国企業の関連会社「日本皇包車」を対象に家宅捜索が実施され、道路運送法違反の疑いで同社の前代表が逮捕されました。警察は、アプリ運営会社である「皇包車」と「都市型ハイヤー」の免許を持つ「日本皇包車」の役員が一部重複していることを重視。両社は一体であり、ハイヤーの運転手でない中国男性に配車したことが「白タク行為」にあたると判断したと見られます。
Vol.152 茨城は詐欺師だらけなのか?(2018.5.1)
技能実習が「日本の優れた技術をアジアの若者に伝える国際貢献」であるという建前を本気で信じている人は誰もいません。2017年における技能実習生の失踪は、過去最高の7,089人となりました。ある中国人実習生は、「逃亡する実習生はみんな知っていることですが、茨城は在日中国人の詐欺師だらけです。知人の紹介以外は慎重になったほうがいいです。茨城で騙されたり逮捕されたりは、ほんと多くて悲惨です」と証言しています。つまり、「在日中国人が中国人を陥れる」構造があるというのです。
Vol.151 自治体の半数が消滅する!(2018.4.27)
2010年から2040年の間に若年女性(20歳~39歳)の人口減少率が5割を超える市区町村は全体の半分にあたる896に及び、1万人未満になる523の自治体は消滅の危機に陥るといいます。人口が少なくなると、バスが来なくなり、高齢者は買い物や病院に行けない。病院自体の数が少なくなる。実際、2006年に財政破綻を表明した北海道夕張市では、小学校6校が1校に、中学校3校が1校になり、図書館・集会所・集会施設の大半を廃止しました。200床以上あった市立総合病院は、19床の診療所に変わりました。
Vol.150 中国人が日本人化する?(2018.4.26)
「精日」というネットスラングが中国で話題になっています。「精神的日本人」を指し、「自分は中国人だが精神的には日本人である」と主張する若者を意味するのですが、江蘇省南京市で旧日本軍の軍服を着たコスプレ姿で写真を撮りインターネットに公開した中国人男性が15日間拘留されるなど、旧日本軍の愛好家の行動が物議を醸しています。中国の王毅外相が「精日」のことを「中国人のクズだ!」と罵倒したことで話題になりましたが、国家を侮辱する者を厳罰に処す立法すら検討されています。
Vol.149 移民の議論は始まるのか?(2018.4.25)
経済団体「新経済連盟」の三木谷浩史代表理事は、「移民受け入れの議論を始めるべきだ」とぶち上げ、「移民基本法」の制定を働きかけ、受入目標の設定を求めていく方針を明らかにしました。その半年ほど前、単純労働者を含む非技術的分野の受け入れに関して「検討の場」を早期に設置するよう政府に求めた日本商工会議所は、自由民主党と人手不足の解消が急務だとの認識で一致。高村正彦自由民主党副総裁は「人手不足は経済成長の阻害要因になっている」と応じました。
Vol.148 欧州で反移民が止まらない(2018.4.24)
4月上旬ハンガリーで総選挙が行われ、「反移民」を掲げる与党が大勝利を収めました。中欧、ポーランド、オーストリアで、「反移民」の流れが勢いを増しており、EU内の亀裂が広がる可能性があります。3月のイタリア総選挙ではポピュリズム政党の「五つ星運動」と極右の「同盟」が躍進。ドイツでも極右「ドイツのための選択肢」が最大野党に。フランスでも極右のルペン氏が昨年の仏大統領選で2番手につけました。こうした欧州の動向を例示し、「移民などありえない」と主張する人もいます。
Vol.147 パソナが入管を動かす!?(2018.4.23)
人材派遣のパソナグループは「パソナ総合研究所」を開設。塩崎恭久前厚生労働大臣を招聘し、「専門性の高い外国人高度人材の確保や労働力不足を解消するためにも移民制度を構築すべき」との認識を表明しました。アドバイザリーボードは錚々たる顔触れで、「社会のあり方の変革に向けた“発信”を行ないます」とぶち上げた以上、何か仕掛ける肚でしょう。これまでもパソナは、国家戦略特区の枠組を活用しながら、地域を限定した家事支援や就農に関して、外国人労働者の受け入れを勝ち取ってきました。
Vol.146 戦争難民は難民ではない!(2018.4.20)
内戦が続くシリアから逃れて来日したものの、「難民」と認められなかったシリア人男性が国を訴えましたが、敗訴しました。原告は、「この判決に従えば、世界中のシリア難民が難民と認定されない。化学兵器も使用された。そこから逃げてきた私の状況を全く理解してもらえなかった」と主張しており、弁護士やジャーナリストも「戦乱を逃れて国を離れたシリア人が難民でなければ、だれが『難民』と認められるのか!」と憤ります。気持ちは分かるのですが、入国管理法の条文はそうなっていません。
Vol.145 一蘭摘発は他人事でない!(2018.4.19)
ラーメン「一蘭」の不法就労助長に関する解説記事が経済誌に掲載されました。「永住者」は問題ないとか、「就労ビザ」の場合「活動」が限られているとか、「留学」だと週28時間超はダメという基礎知識を説明した後で、「もし外国人の不法就労が行われた場合、法人や社長だけでなく、現場レベルの責任者も刑事責任を問われる可能性が高い。社長よりも、現場責任者である社員が厳しく刑事責任を追及された事例もある」と警告しました。しかし、この解説では、実際にどう対処すべきか分かりません。
Vol.144 スイスは不法就労者を救う(2018.4.18)
13,000人の不法滞在者を抱えるスイスのジュネーブ州は、2015年秋、長期不法就労者を合法化するという「パピルス・プロジェクト」を立ち上げました。合法化を申請する要件は、経済的に自立していることを証明すること、ジュネーブに連続して10年以上居住していること、基本的なフランス語が話せることなどであり、決して高いハードルではありません。これまでに、不法就労者1,093人が滞在許可証を受け取り、申請却下や国外退去となったのはたった4人だけといいます。
Vol.143 偽装留学生の暴露は続く?(2018.4.17)
佐賀県鳥栖市の日本語学校「日本文化教育学院」で不当な退学処分を受けたとして、スリランカ国籍の男性が損害賠償を求めた訴訟において、原告の男性は、留学前に担当者の女性や同校の理事長らから「仕事は二つできる」「月200時間は働くことができる」と説明されたと主張しました。スーパー玉出、串かつだるま、一蘭などで、週28時間超のアルバイトが発覚して書類送検されており、業界では、「東京オリンピックが来るのだから、建設業界のように特別措置も考えるべき」という声が上がります。
Vol.142 民泊は「悪」で決まりだ!?(2018.4.16)
大阪市は無許可の民泊施設を一掃するため、4月に「違法民泊撲滅チーム」を発足させます。市内の違法民泊は1万室を超えており、大阪府警と連携して取り締まりを強化。改正された「旅館業法」は、「民泊新法」と同時に6月に施行され、無許可営業の罰金が上限3万円から100万円にUP。立入検査の権限も明確化されました。「民泊新法」に対しては、6~7割の自治体が規制条例を作る方針です。住環境悪化を懸念する地元の声の背後の背後には、過剰規制とも言われる「旅館業法」の存在があります。
Vol.141 技能実習生大国を目指す?(2018.4.13)
政府は、最長5年間の「技能実習」を修了した外国人に、さらに最長5年間就労できる「特定技能」という在留資格を与える方針です。技能実習生は「特定技能」と合わせて、最長10年間働き続けられることになります。技能実習制度は既得権益と化しており、多くの政治家がその利権に預かっています。技能実習制度を否定することが難しいことは分かりますが、技能実習制度が「インチキの塊」というのは周知の事実。「ダメなものはダメ」と観念して根本的に改革しなければ、事態は改善されないのです。
Vol.140 欧州で反移民が勢力を増す(2018.4.12)
2018年3月初、イタリアの総選挙において、EUに懐疑的で、移民に厳しい「五つ星運動」が第1党になりました。反EU・反移民を掲げる「同盟」を合わせると、下院の得票率は過半数を占めます。2013年以降、北アフリカからイタリア沿岸へと流入した移民は69万人を超え、貧困率が高まっています。この選挙では、イタリア初の黒人上院議員が誕生しましたが、皮肉なことに反移民を掲げる「同盟」の候補者でした。「差別主義の防波堤となりうる健全で管理された入国管理を支持する」と主張しています。
Vol.139 正規就労が2割未満の現実(2018.4.11)
日本国内で雇用されて働く外国人労働者は127.8万人、外国人を雇用する事業所は19.4万事業所にのぼり、いずれも過去最高を記録しています。日本国内の全就業者のうち約51人に1人が外国人であり、2009年と比較すると約2.2倍の増加になっています。産業別には、宿泊業、飲食サービス業が最も高い依存度(25人に1人が外国人)になっています。他方、これを「在留資格」で見ると、「技術・人文知識・国際業務」など就労を目的とした「就労ビザ」で働いているのは全体の18.6%にとどまっています。
Vol.138 「介護」が大暴れしています(2018.4.10)
「介護」が大暴れしています。まず、「技能実習」の枠内に「介護」を入れました。その上で「在留資格」に「介護」を新設し、5年までの在留を認めて更新可に。これで「永住者」にも変更可能です。さらに、昨年12月8日に閣議決定された「新しい経済政策パッケージ」において、3年以上の実務経験に加え、実務者研修を受講し、介護福祉士の国家試験に合格した外国人には在留資格「介護」を認める方針を打ち出しましたから、帰国前提の「技能実習」で来日した外国人が永住できる道が拓かれました。
Vol.137 難民指南の「日本の母」逮捕(2018.4.9)
愛知県警が年初に入国管理法違反容疑で逮捕したフィリピン国籍のヒガ・ルシア・グアリン容疑者は、就労先を求めて来日するフィリピン人たちの間で「日本の母」と呼ばれていました。難民申請の手続を熟知していたヒガ容疑者は、来日したフィリピン人や中国人、ベトナム人らに難民申請の方法を指南。マンションの住所を提供した上で働き口を紹介し、その対価で稼いでいたようです。ヒガ容疑者のマンションを住所地として難民申請をした外国人は昨年9月から今年2月まででなんと93人もいました。
Vol.136 日本企業数は半減すべきか?(2018.4.6)
生産年齢人口が2015年から2060年までに3264万人減るから、企業数も現在の約352万社から131~204万社に減らすべきと主張するエコノミストがいます。かつて1企業あたりの社員数が25人だったのが、現在16人程度であることを問題視し、最低賃金を引き上げて零細企業を淘汰し、大手に統合すべきと論じます。しかし、「日本では人口減少に伴い需要自体が減るので、作っても買う人がいなくなります」と指摘しておきながら、需要増について語らないのは、エコノミストとして邪道なのではないでしょうか。
Vol.135 国よりも地公体に期待する(2018.4.5)
日本人として生まれても外国籍を取ると日本国籍を失うとする国籍法の規定は憲法違反だとして、欧州在住の元日本国籍保持者ら8人が国籍回復を求める訴訟を東京地裁に起こします。国籍法は「日本国民は、自己の志望によって外国の国籍を取得したときは、日本の国籍を失う」として、二重国籍を認めていません。このため、二重国籍となった場合、22歳までか取得後2年以内の国籍選択が義務づけられています。現在の日本の法制は、人々が国境を越えるようになっている「現実」に対応していません。
Vol.134 派遣会社は確信犯なのか?(2018.4.4)
静岡県焼津市の人材派遣会社と社長夫婦が、就労資格のないフィリピン人を水産加工会社に派遣したとして不法就労助長の疑いで書類送検されました。日本有数の水揚げ量を誇る焼津においても水産加工業の人手不足は深刻で、派遣会社の男性社長は、「働かせれば働かせるほど利益になる。法律違反と分かっていたが利益を優先させた」と供述したといいます。この事件が発覚したのは、派遣されていたフィリピン国籍の男女8人が就業していたことがバレたのが発端。8人のうち6人が「偽装難民」でした。
Vol.133 将来への不安を解消せよ!(2018.4.3)
マスコミでは、「景気は良い」という論調が未だに主流ですが、安倍政権が求めている「3%の賃上げ」は実現できず、実質賃金は▲0.9%。これでは、誰も「手元にお金が増えた」とは感じません。売るほうも買うほうも価格にはシビアです。最大の要因は「将来への不安」。誰もが自分の生活に手一杯で、企業も将来の業績悪化を懸念しています。若者の約6割が「将来のことを考えると、今、お金を使うこと全般に積極的になれない」と答える中で、各企業も明るい将来の見通しを掲げることができません。
Vol.132 出稼ぎなのに仕送りを受ける(2018.4.2)
ハノイ郊外の農家を父に持つあるベトナム人女性は、送り出し会社で1年ほど日本語を勉強した後、来日しました。約130万円かかった費用は、両親が借金をして工面しましたが、家賃を引かれても月約9万円が手取りとして残る計算で、3年間働けば貯金ができる見込みでした。日本では、食堂を運営する会社に雇われて、学校の食堂などで働きましたが、仕事がない時が多く、給料は時給制で、寮費を引かれると手取りが15,000円の月も。日々の食費にも困り、父親から計20万円を仕送りしてもらったといいます。
Vol.131 高齢者と女性だけで対処できる?(2018.3.30)
空前絶後の「人手不足」の状況下、安倍政権は、高齢者と女性の社会進出を促すことで、「働き盛り世代」の人口減少のマイナスを相殺しようとしています。事実として、高齢者に関しては、定年や再雇用で収入が減る「60歳の崖」を緩やかにする動きが広がってきました。安倍首相が施政方針演説で「女性が輝く日本」を創ると明言したのは2013年2月ですが、女性就業者が2859万人に上るなど、働く女性は5年間で200万人増えました。子育て期に就業率が下がる「M字カーブ」現象も解消されつつあります。
Vol.130 トランプ大統領は二枚舌なのか?(2018.3.29)
トランプ米大統領は、移民に関する「家族呼び寄せ制度」に反対し、合法の移民が家族や親戚を米国に呼び寄せることによる「連鎖移民」を攻撃しています。ところが、配偶者であるメラニア夫人は、「家族呼び寄せ制度」を利用して、スロベニアの両親に「永住権」を取得させたと報じられました。この制度こそ、トランプ大統領が「連鎖移民」として攻撃している対象そのもの。彼は、呼び寄せ対象を配偶者と未成年の子供に限定すべきと主張していたはずですが、夫人の両親だけは例外なのでしょうか。
Vol.129 投資増なら生産性は向上?(2018.3.28)
経済学者の一部には、「人口が減っても問題はない。なぜなら、人手不足を補うためにIT投資が活発になり、労働者一人当たりの生産性が上がるからだ」と主張する方がいます。それが正しいのなら、過疎の村は生産性が向上するはずですが、そんな事例は聞きません。人手不足感は年々高まるばかりなのに、2017年の機械受注は5年ぶりの前年比割れになりました。人手不足が顕著な非製造業の弱さが目立つといいます。ローソンのように、人手不足に伴う設備投資が増加し、減益になった例もあります。
Vol.128 「ズルズル移民」で良いのか?(2018.3.27)
2月下旬に、安倍首相が外国人労働者の受入拡大をぶち上げたことを契機に、「移民に関する議論」が俄かに活発化しています。渋々であれ、積極的であれ、現実的には「移民受入」は致し方ないという世論が優勢という感じもしますが、「いわゆる移民は受け入れない」という建前を崩さないままだと、ズルズルと外国人が増えることになります。そうなると、本来必要な日本語教育や社会規範の修得を国として講じることができません。じつは、この「ズルズル移民」。日本の専売特許ではありません。
Vol.127 移民政策は取りません!?(2018.3.26)
「インフレ2%を達成する」として「異次元」の金融緩和を始めた黒田総裁は、達成時期を6回も先送りしましたが、批判されても「企業経営者に根付いたデフレマインドが問題である」として涼しい顔。要するに、経営者が賃上げをしないから「2%」にならないと強弁しています。黒田理論によれば、日本における労働生産性の上昇率は1%。この場合、実質賃金が1%上昇しないと生産性の向上分に見合いません。したがって、インフレが2%になるとすれば、3%以上の賃上げが必要になるという論理です。
Vol.126 佐川改竄事件と入管行政(2018.3.23)
「官邸」と「官僚」の権力闘争という観点から、「前川前次官の反乱➡厚労省データ捏造事件➡佐川改竄事件」という流れを眺めると、立法・司法・行政を牛耳ってきた「官僚」たちによるマネジメントの綻びを感じます。これまで「官僚」は大臣すら軽視してきました。各省庁の「官僚」のトップが集まる事務次官会議が政府の最高意思を実質的に決定してきたという経緯もあります。こうした「官僚主権」に業を煮やした「政治家」たちは「政治主導」の流れを創り、「官邸」が人事権を握り始めます
Vol.125 賃上げ3%にこだわる理由(2018.3.22)
「インフレ2%を達成する」として「異次元」の金融緩和を始めた黒田総裁は、達成時期を6回も先送りしましたが、批判されても「企業経営者に根付いたデフレマインドが問題である」として涼しい顔。要するに、経営者が賃上げをしないから「2%」にならないと強弁しています。黒田理論によれば、日本における労働生産性の上昇率は1%。この場合、実質賃金が1%上昇しないと生産性の向上分に見合いません。したがって、インフレが2%になるとすれば、3%以上の賃上げが必要になるという論理です。
Vol.124 入管は何でもありなのか?(2018.3.20)
大阪入管の職員が、不法残留でベトナム人男性の収容手続を取った際、裁判所の令状や本人の同意を得ず、アパートへ強制的に立ち入り、パスポートを捜索したとして男性本人と妻から住居侵入等の疑いで告訴されましたが、大阪地検は、嫌疑不十分で不起訴としました。本当に裁判所の令状なしに踏み込んだとすれば、とんでもない蛮行です。家宅捜索は、基本的人権を侵害する行為なので、令状なしに勝手に実施することは認められません。
Vol.123 「しずお農場」より「技人国」!(2018.3.19)
北海道士別市の「しずお農場」では、経営者自らベトナムに赴き、実習生候補の面接を行ないました。その結果、給料のピンハネや斡旋料を取られないからということで3人の募集に150人が殺到し、優秀な若者を採用できたと言います。さらに、日本語検定合格による昇給制度を導入して、日本語能力を磨かせるだけでなく、賃金を日本人並みの20万円に設定しました。ある評論家は、これを「ドイツ式」として称賛し、他企業も真似したほうがよいと推奨しています。
Vol.122 偽装難民狩りが本格化する!(2018.3.16)
東京入管と名古屋入管は、昨年11月6日~12月1日を「集中摘発努力期間」と定めて、不法残留や資格外活動などの入国管理法違反を厳しく取り締まりました。その結果、摘発した外国人は計341人。その27.5%に当たる94人は難民認定申請者でしたが、摘発された後に、そのうちの80人が難民認定申請や不認定への異議申立を取り下げたといいます。難民認定申請者94人のうち81人は、申請してから6カ月未満なのに働いており、法務省は「94人の大半が就労目的の申請だったといえる」と分析しています。
Vol.121 外国人が日本に来なくなる?(2018.3.15)
日本で働く外国人労働者は128万人に達しました。外国人労働者比率は2%にすぎませんが、もはや外国人なしには、少なからぬ産業界はまともに稼働できなくなっています。ところが、日本の「働く国としての魅力」は、61カ国の内、52位にとどまっており、「労働時間が長い」「人事考課が分かりにくい」「昇進が遅い」という問題点が挙げられています。先進国の中でとりわけ給料が良いわけでもなく、アジア諸国との賃金格差は急速に縮まっています。上海よりも平均給料が低いという指摘もあります。
Vol.120 人口減と企業減を軽視する?(2018.3.14)
会社数も社員数も増大しないのにオフィスビルがどんどん建っていきます。住民が急増するわけでもないのにシェアハウスが増築されています。2020年までには現在のオフィスストックの10%に相当する床面積が市場に供給されるというから凄い。じつは、日本人人口の減少よりも怖いのが日本企業数の減少。1980年代に530万社超だった日本企業の数は380万社を割り込み、ピークから▲30%前後。それに対し、日本人人口は2006年1月のピークから▲1.2%。生産年齢人口もピークから▲12.9%にすぎません。
Vol.119 偽造在留カードは重罪でない?(2018.3.13)
2月下旬、偽造の在留カードや学生証等を販売し、500万円を売り上げたベトナム人男性2人が逮捕されました。偽造在留カードは、国外に発注して中国から客に発送した模様ですが、各々自分名義の偽造カードを所持した疑いと、アルバイトの面接を受ける際に偽造カードを提出した疑いがかけられています。偽造カードを使用した者は1年以上10年以下の懲役に処せられますし、使用目的で偽造・変造された在留カードを所持した者も、5年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられます。
Vol.118 人手不足で事故が多発する?(2018.3.12)
建設業における労働災害での年間死亡者数は3年ぶりに増加に転じる模様です。1月~9月の死亡者数は225人で前年比+10%。最も多いのが墜落・転落ですが、人手不足と労働災害死亡者数の関係が気になります。2011年度頃までは人手が充足するに伴い、死亡者数が減っていたのですが、2013年度以降は、建設投資1兆円当たりの建設業就業者数が20年前と同じ水準にまで落ち込みました。当時の死亡者数は年間800人。人手不足が現場に無理を強き、安全確認の人手が足りず、事故件数が増えているのです。
Vol.117 警告したのに罪に問われる(2018.3.9)
人気ラーメンチェーン「一蘭」が外国人留学生10人を不法就労させたとして、社長・労務担当社員・店長ら計7人と法人としての同社が、入国管理法違反(不法就労助長)容疑で書類送検されました。「留学」の在留資格で認められている法定の週28時間を超えて働かせた疑いだといいます。最長で週39時間以上働き、月21万円を得た留学生もいたようです。「一蘭」では、各店舗の従業員の勤務時間を本社で管理できるシステムになっていましたが、法令遵守は徹底できませんでした。
Vol.116 日本の大学はなめられている(2018.3.8)
一部の日本の大学や大学院において、教授に対する「煙酒作戦」(贈り物によって成績等を優遇してもらおうとする行為)が、中国人留学生等の間で蔓延しているという指摘があります。特に、地方の大学や都内の新設校においては、日本人の入学生が激減する中、定員割れを補充してくれる外国人留学生はとても大事な「上客」です。それで、一部の留学生は、「留学生だから大目に見てもらえる」という甘えを持ってしまうのだというのです。「なめられている」と言っても過言ではないでしょう。
Vol.115 一蘭が不法就労助長罪に!(2018.3.7)
昨年11月末に家宅捜索を行った人気ラーメンチェーン「一蘭」に関し、大阪府警は外国人留学生らを違法に働かせたとして、不法就労助長の疑いで社員らと法人を書類送検する方針を固めました。本社で労務管理を担当する社員らがベトナム人留学生らを大阪の店舗で週28時間を超えて働かせたという疑いが持たれたようです。ハローワークへの届出違反という「判定勝ち」を固めた上での摘発でしたから、大阪府警の「負け」はなかったわけですが、「叩けばホコリが出るだろう」という読みが的中した形です。
Vol.114 人手不足倒産が加速する?(2018.3.6)
2017年の倒産件数が8年振りに増加する中で、「人手不足倒産」が106件の大幅増加となりました。仕事は増えているのに働き手が足りないので仕事を受けられずに事業継続を断念せざるを得ない、という現象が全国各地で発生しています。象徴的なのがコンビニです。国内市場が飽和状態となる中で競争が激化し、人手不足も経営に追い打ちをかけています。昨年の倒産件数は5年連続で増加して51件と過去2番目に高い水準。休業・解散と倒産を合わせると年間で初めて200件を超えました。
Vol.113 海外情勢は入管に追い風か?(2018.3.5)
現在、米国で最も注目されている政策論争が「DACA」です。DACAとは幼少期に親に連れられ米国に入国した不法移民の若者を送還から猶予する措置のこと。トランプ大統領が撤廃方針を打ち出し、撤廃後の政策対応を巡り国中が大激論。米国には不法移民が約1100万人いると言われており、トランプ政権は彼らに対して厳しい措置を断行しています。今年の難民受入上限を昨年の11万人から4万5,000人に削減し、不法移民の取締りは厳格化され、2017年中の逮捕は前年より3割多い14万3000人に達しました。
Vol.112 4000万人をおもてなしする?(2018.3.2)
2017年に日本を訪れた外国人旅行者は2869万人(前年比+19%)となり、5年連続で既往ピークを更新しました。観光ビザ発給要件の緩和や格安航空会社やクルーズ船の増便が要因と報じられています。日本政府は、2020年に4000万人に増やす目標を掲げていますが、毎年2割程度の増加ペースを維持すれば、達成できる見込みがついてきました。目標を達成するためには、欧米からの旅行者を増やしたり、日中だけでなく夜間も観光を楽しめる環境を整備したりすることが課題となると言われています。
Vol.111 難民申請2万人・認定は0.1%(2018.3.1)
2017年に難民認定を申請した外国人は、前年比80%増の1万9628人となり、7年連続で過去最多を更新しました。その一方、難民として認めた人数は前年から8人減の20人。約20,000人の申請に対して、難民認定率は0.1%で、1,000人に1人の確率です。直近の統計で比較しますと、カナダ、米国、ドイツ、英国、フランスは遥か彼方であり、最も難民に厳しいイタリアですら遠い存在。韓国と比べても異常な低さであるという事実は否定できません。日本は韓国より人道的でないと見られているのです。
Vol.110 スポーツ界は移民を讃える?(2018.2.28)
平昌冬季五輪が閉幕しました。今回の米国チームには、アジア系アメリカ人が大勢参加。日本人の両親を持つフィギュアスケートの長洲未来選手は、米国で生まれた正真正銘の米国人です。米国人女性初のトリプルアクセルを決めて注目を集めたのですが、偉業を讃えようとした大手新聞紙の記者が「Immigrants: They get the job done(移民は仕事を成し遂げる)」とツイートしたところ、「人種差別だ」という炎上を引き起こしました。スポーツ界においても「移民」は微妙な問題なのです。
Vol.109 在留資格制度は改善される?(2018.2.27)
2018年2月20日の経済財政諮問会議において、安倍晋三首相は、専門的な知識や技術を持つ外国人労働者の受け入れ拡大を検討するように指示しました。入国管理法を改正して在留資格の対象を拡大することをも含めて、この夏にまとめる「骨太の方針」に盛り込む方針です。近年にない朗報です。しかし手放しでは喜べません。というのは、安倍首相が「家族の帯同は基本的に認めない」と釘を差しているからです。日商の提案を受けた形で、韓国の「雇用許可制」に似た制度を新設する思惑を感じます。
Vol.108 安倍首相は現場の声を聞け!(2018.2.26)
2017年の現金給与総額は月平均で31万6907円で4年連続で増加しました。基本給を示す所定内給与は0.4%増の24万1228円、残業代を示す所定外給与も1万9565円と2年ぶりに増えたようです。しかし、消費者物価が原油価格の上昇などを受けて、2016年に比べて0.6%上昇したため、賃金の伸びを相殺し、2017年通年の実質賃金は2016年に比べて0.2%減り、2年ぶりのマイナスになってしまいました。物価の伸びに賃金の伸びが追いついていないのです。これで、どんどん消費が伸びるわけがありません。
Vol.107 偽装留学生が世にはびこる!(2018.2.23)
ブローカーから「日本に留学すれば月20万~30万円は簡単に稼げる」と唆され、150万~200万円もの借金を抱えて、出稼ぎ目的で来日した「偽装留学生」を含めて、留学生の数は29万1164人になりました。この5年間で増えた留学生のうち、ベトナム、ネパール、パキスタン、ミャンマー4カ国だけで8割。。留学生が働く現場は、コンビニや飲食店だけでなく、弁当などの製造工場、宅配便の仕分け、ホテルやビルの掃除、新聞配達など。もはや留学生の労働力なしでは成り立たない職場も多いようです。
Vol.106 日系4世が働けば解決する?(2018.2.22)
法務省は、海外在住の日系4世の若者に、就労できる「特定活動」の在留資格(最長5年間)を与える新たな制度を導入することを決定しました。日本語能力試験N4レベルの語学力などが条件で、18~30歳を対象に年間4000人を受け入れる計画です。日系2世や3世は「定住者」の在留資格で自由に働けますが、4世は、日本に住む3世と暮らす未成年で未婚の実子のみ「定住者」として長期滞在が認められ、原則として就労はできませんでした。
Vol.105 人助けのつもりが法令違反に!(2018.2.21)
英語を教えて収入を得たい外国人2200人と、教わりたい日本人をマッチングする学習アプリ「フラミンゴ」を運営しているベンチャー企業があります。経営者は、「日本は外国人にとって生活しづらい。留学生の中には、睡眠時間を削って、時給が高い深夜バイトで食いつないでいる人もいます」と語り、時給1000円、週28時間でフルに働いたとしても11万2000円しか稼げない現状を批判。「日本で暮らす外国人がもっと稼ぐことのできる場をつくりたい」と思って起業したようです。
Vol.104 過疎の村は生産性が上がる?(2018.2.20)
経済学者に人口減少が日本経済に与える影響を尋ねると、「1人当たりGDPはイノベーションで伸びる。供給側の事情を見ても行き詰まっている社会の方がイノベーションの動機は大きくなる」とか「労働力不足になると飲食店が自動食器洗い機を買うようになる。最新の皿洗い技術が広く使われるようになり、そうした投資が行われれば日本経済の生産性は大幅に向上する」と答えてくれます。要するに、人手不足になると省力化投資が増えて労働生産性が上がるから日本経済は成長するというのです。
Vol.103 定住者の在留カードに注意!(2018.2.19)
昨年12月、偽造在留カードを使った容疑でベトナム人男性2人が入国管理法違反で逮捕されました。2人は技能実習生でしたが、オーバースティになりSNSを通じて偽造在留カードを3万円で購入。在留資格の欄には就労に制限のない「定住者」と記されていました。一方、今年2月、偽造在留カードの密輸を企てたとして、中国人留学生が逮捕されました。北京から羽田空港に入国する際、偽造在留カード93枚を密輸入しようとしたようです。スーツケースからはデータ未入力のカードが1150枚も出てきました。
Vol.102 留学生30万人計画は達成?(2018.2.16)
2017年5月1日時点において、国内の大学や日本語学校に在籍する外国人留学生は26万7042人となり、前年よりも11.6%増加し、過去最多を記録しました。今年も同程度の増加を示すことになると仮定すれば、今年5月に、外国人留学生の数は29万8019人になります。こうなると「留学生30万人計画」まで、あとたった1981人ですから、おそらく目標の2020年を1年前倒しして、2019年には「30万人」の大台を達成するものと思われます。
Vol.101 今後の流行は「偽装転勤」か?(2018.2.15)
2月2日、焼き肉用の網の洗浄工場で中国人を違法に働かせていたとして、韓国人で会社社長の朴聖熙容疑者とインターネット広告会社社長の全永博容疑者が逮捕されました。去年9月から先月まで朴容疑者が経営する千葉県市川市の焼き肉用の網の洗浄工場で中国人男性7人を違法に働かせたと見られています。全容疑者の会社は実体のないペーパーカンパニーで、中国の関連会社から転勤させるという名目で在留資格を得させたようです。ひょっとすると今後の流行は「偽装転勤」になるのかもしれません。
Vol.100 誤った経済政策の悪影響は?(2018.2.14)
日銀によると、足もとの景気が1年前と比べて「良くなった」と答えた割合から「悪くなった」と答えた割合を引いた値は、▲11.9ポイントであったものの、マイナス幅は前回の調査より1.6ポイント縮小し、景気に対する受け止め方は改善。一方、暮らし向きに「ゆとりが出てきた」と答えた割合から「ゆとりがなくなってきた」と答えた割合を引いた値は、▲33.7ポイントとなり、前回の調査より1.8ポイント悪化しました。景気の受け止め方が改善したにもかかわらず、暮らし向きが悪化しているのです。
Vol.99 韓国の真似をしても成功しない(2018.2.13)
技能実習制度の問題を指摘する識者が増えてきました。韓国に学べという論調も見られます。かつて韓国は、現在の日本と同様、実習の名目で「裏口」から労働力を補っていました。仲介業者に多額の費用を払って訪韓する実習生はより良い給料を求めて大量に失踪。そこで韓国は「外国人労働者は受け入れない」という建前を捨て、「正面」から受け入れる「雇用許可制」を2004年に導入。仲介業者の搾取を撲滅し、韓国語能力試験の得点だけがハードルになったので、日本に行くよりも稼ぎが良くなりました。
Vol.98 新宿区新成人の外国人は5割(2018.2.9)
東京23区の「新成人」8万3400人のうち、8人に1人に当たる1万800人余りは外国人です。新成人に占める外国人の割合は、新宿区で45.7%と半数を占めているほか、豊島区で38.3%、中野区で27%と、23区のうち6つの区で、その割合は20%を超えています。5年前と比較すると、日本人が1.05倍でほぼ横ばいで推移している中で、外国人は2.54倍。区ごとに見てみると、江戸川区が2.1倍、新宿区が2.2倍、北区が2.9倍、豊島区が3.4倍となっており、中野区に至っては、なんと5倍の増加率です。  
Vol.97 企業内転勤で資格外活動?!(2018.2.8)
「企業内転勤」で在留資格を得た中国人に「資格外活動」をさせたとして、福岡県のマッサージ店の経営者らが入国管理法違反容疑で逮捕されました。「企業内転勤」の在留資格を持つ中国人の女2人を店舗でマッサージ師として働かせたというのです。勤務していた中国人女性は、東京都の情報処理事業会社「ブライトアース」の中国の子会社から、同社に企業内転勤する名目で在留資格を取得。同社は活動実態がないペーパーカンパニーとみられ、同社の代表取締役も入国管理法違反容疑で逮捕されました。  
Vol.96 KKKが讃える日本の難民政策(2018.2.7)
米国の白人至上主義の秘密結社「KKK」の地区リーダーが、集会の演説において、「日本人はナショナリズムを信奉しています」「日本は2015年に難民を27人しか受け入れませんでした」「私は一部の白人文化よりも、日本の文化を尊敬します」「白人が弱くなっているからです。恥ずかしいことです」とし、日本の難民政策を称讃しました。1月15日から、入管は、KKKから称賛された難民政策をさらに厳格化することを決定しました。KKKが日本の難民政策をさらに称讃することは間違いないのでしょうが・・・。
Vol.95 働く外国人18%増の128万人!(2018.2.6)
日本の企業で働く外国人労働者は127万8670人と既往最大値を更新しました。国別では中国人が最も多く37万2000人、次いでベトナム人が24万人、フィリピン人が14万6000人となっていますが、特にベトナム人は一昨年と比べて+40%近く増えています。産業別では「製造業」が38万5000人、清掃などの「サービス業」が18万9000人、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの「卸売業、小売業」が16万6000人となっており、留学生と技能実習生だけで40%以上を占めています。
Vol.94 ベトナム人は犯罪に走るのか?(2018.2.5)
ベトナム人による犯罪が増えています。茨城県では、空き巣に入り貴金属を奪ったとしてベトナム人3人が住居侵入と窃盗で逮捕されました。兵庫県でも同様の罪で1府3県で空き巣を繰り返し885万円相当の被害をもたらしたベトナム人の男5人が捕まりました。姫路市内のドラッグストアで万引を繰り返したベトナム国籍の男女3人が逮捕され、神奈川県では違法送金をした罪でベトナム男性が検挙されました。また、東京都や静岡県では、偽造された1万円札を使った罪でベトナム人が摘発されています。        
Vol.93 一蘭は同情してもらえるのか?(2018.2.2)
2017年11月29日、人気の豚骨ラーメン『一蘭』が、外国人の就労をハローワークに届けていなかったという雇用対策法違反容疑で、道頓堀店別館だけでなく、福岡市の本社に家宅捜索を受けたという事件は、飲食業界に衝撃を与えました。焼肉店店長は、「昔は不法就労があれば店側は警察に呼ばれて、油を絞られる程度で済んでいました。今はそうはいきません。自分たちも刑罰の対象になりますから」と説明しながら、「外国人労働者は書類をチェックします」と語り、自己防衛の重要性を指摘しています。
Vol.92 入管政策で政府が閉鎖される!(2018.2.1)
予算が成立せず歳出の根拠が失われた場合に政府機関を閉鎖する「政府閉鎖」が米国で発生しました。移民政策を巡る与野党協議が不調に終わったことが原因です。争点となったのは不法移民への対応。トランプ大統領は、子どもの時に親に連れられて米国に来た不法移民の若者を強制退去にしない救済制度「DACA」を廃止する方針を表明したのですが、民主党は救済策の維持で合意できない限り、つなぎ予算案の採決に応じないと主張。トランプ政権や共和党は反発し、政府閉鎖に陥ったというのです。
Vol.91 偽装留学生の実態は隠せない!(2018.1.31)
元勤務先の日本語学校を相手取り、損害賠償訴訟を起こした日本語教師がいます。学校が提携するベトナムの日本語学校に派遣されていたのですが、「まるで自分が、奴隷貿易の片棒を担いでいるような気持ちでした」と当時を振り返り、「どう考えても、今の状態は異常です。日本語学校を正常なものにするためには、現場を知る教師がもっと声を上げるべきだと思います」と語りながら、自らの学校が「偽装留学生」を受け入れ、違法就労を黙認していることに対する罪悪感を表明しています。
Vol.90 元入管次長の行政書士を逮捕!(2018.1.30)
1月24日、中国人女性が経営する大阪市西成区のカラオケ居酒屋について、運営会社の設立登記手続を無資格で代行した疑いで、大阪入国管理局元次長が逮捕されました。各紙の記事はほぼ同じですが、「見出し」が違いました。入管に対して遠慮する義理のないロイター通信は「大阪入国管理局の元次長を逮捕」とズバリ。入管と距離がある西日本新聞は「大阪入国管理局の元次長を逮捕 中国人の店不正登記疑い」と題しましたが、他紙は・・・。
Vol.89 中国人社員に忠誠心を求める?(2018.1.29)
日本企業は採用において、特殊技能ではなく、学力・自己管理能力・協調性を重視し、新卒者を好みます。これは「会社が新卒社員を研修して一人前に育てていく」という方針に基づくものですが、「自分で何とかする」という中国人のキャリア形成の考え方とは真逆。一方、日本企業は、「苦労して育成した人材が辞めたらどうしよう」と常に懸念しています。一人前に育てる方針は、一定の「忠誠心」を前提にしているのですが、「中国では、少しでも給料が良ければすぐに転職する」のが現実だからです。
Vol.88 インバウンドに死角はないのか?(2018.1.26)
2018年の訪日外国人旅行者数が年間3200万人に達する見込みの中、新税の「国際観光旅客税」の税収が初年度から60億円も見込まれており、新聞やTVでは「インバウンド」の文字が「(訪日外国人)」という「脚注」とともに飛び交っています。しかし、その一方で、京都などでは従来見られなかった外国人観光客と地域住民との軋轢が生じているなど「観光公害」が発生していたり、華やかな「インバウンド報道」の陰であまり目立ってはいませんが、白タクやヤミ民泊の摘発が着実に増えています。
Vol.87 ご高説より具体的な対策がほしい(2018.1.25)
新春座談会では高齢の識者たちが登場し、「悲観的になるのではなく、対処法をどうするかを考えたらいい」「変えることへの強靱な意志を持たないと」などという一般論を展開しています。雇用問題に関しても、「女性と高齢者の就労を促進すれば、2030年でも約6400万人を維持できる」とか「定年は70歳を過ぎてもいい」という高説を述べた上で、「企業も意識を変えないといけない」と説教してくれるのですが、これらの識者たちのほとんどは、自ら創業して多くの雇用を維持した経験がありません。
Vol.86 自動小銃か・日本脱出か?!(2018.1.24)
投資家のジム・ロジャーズ氏は、「もし私がいま10歳の日本人ならば、AK-47(自動小銃)を購入するか、もしくは、この国を去ることを選ぶだろう。なぜなら、いま10歳の日本人である彼、彼女たちは、これからの人生で大惨事に見舞われるからだ」と予言します。「日本はGDPの240%、1000兆円を超す巨額赤字を抱えている。その上、猛烈なペースで進む人口減少社会に突入したため、借金を返済できない。30年後に40歳になる日本人には、老後を支える人もカネもない」と語ります。
Vol.85 入管審査はAI化されるのか?!(2018.1.23)
2018年は「AI(人工知能)」が本格化する年になるのかもしれません。教育・婚活・保険・小売・工場・酪農・広告・医療・不動産など活用範囲が広がり、採用面接でもAI化が進みました。注目すべきは、官公庁での利用です。農林水産省ではAIで食品流通を効率化し廃棄ロスを削減する計画に着手しますし、経済産業省では国会答弁への活用に挑戦しています。栃木県宇都宮市ではAIで移住相談に応じていますし、道路管理や保育施設の割り振り・戸籍業務などに活用する地方公共団体も出てきています
Vol.84 ウティナン判決に見る入管リスク(2018.1.22)
不法滞在のタイ人女性の子として日本で生まれ育ち、東京入国管理局から強制退去処分を受けた甲府市の男子高校生ウティナンさんが、1年間の在留特別許可を得ることになりました。彼は、不法滞在発覚を恐れて母親と共に国内を転々とした後、支援団体の協力で中学2年から登校を始め、現在は高校3年生。滞在許可を求めて東京入管に出頭しましたが、強制退去処分になったため、処分取消を求めて提訴しましたが、地裁・高裁で敗訴。最高裁への上告を取り下げ、東京入管に再審査を求めていました。
Vol.83 入管行政を読むなら産経を読め(2018.1.19)
毎日新聞は「川口のクルド人」という特集を組み、日本最大のクルド人集住地区である川口市を取り上げ、難民認定を求める彼らの声を代弁しました。行間からは入管行政に対する批判が滲み出ています。同様のスタンスを採るのが朝日新聞。母国の内戦から逃れ、人道配慮で日本に暮らすシリア男性が妻子を呼び寄せられずに悩んでいる姿を記事にするなど、反入管の立場が明らか。その対極にあるのが産経新聞。難民に対する恩情を感じさせる記事は少なく、移民についても排斥的な論調が目立ちます。
Vol.82 技能実習はやはり奴隷制度だ!(2018.1.18)
技能実習生として働いた縫製会社を逃げ出したミャンマー人女性の家族が、母国の送り出し機関から失踪防止目的の違約金を支払うよう、損害賠償請求訴訟を起こされました。当事者の女性は2015年に来日し、派遣先の縫製会社でミシン工として最長16時間/日働き、月給12万円を受け取っていましたが、腸の病気で手術した結果、残業ができなくなって帰国を迫られたため、逃げ出したようです。日本政府は、法律によって、こうした違約金契約を禁じていますが、まったく効果がないことが判明しました。
Vol.81 日本の近未来は介護業界に聞け(2018.1.17)
「介護」にまで技能実習制度を拡張することについては、「対人サービス」として初めての受入れとなるだけでなく、在留中に国家資格に合格した場合に「介護」の在留資格で在留し続ける措置が検討されているなど、実質的な「移民」の大々的な受入れが始まるとして批判する声があります。しかし2025年には、介護職が253万人必要と予測されている中で、介護福祉士の資格が取得できる専門学校や大学の入学者数は定員の45.7%と過去最低。日本人だけで介護サービスを維持することは不可能です。
Vol.80 ついに偽装難民最期の日は来た(2018.1.16)
2018年1月12日、法務省は、難民申請後2カ月以内に書面審査によって、申請者を「難民の可能性が高い:Ⓐ」「明らかに難民に該当しない:Ⓑ」「同じ理由での再申請:Ⓒ」「ⒶⒷⒸ以外:Ⓓ」の4種類に区分した上で、Ⓑ・Ⓒ・Ⓓ(再申請に限る)には在留資格を与えず、審査と並行して、強制退去手続を進めることを文書で公表しました。Ⓓ(再申請を除く)に関しては、申請の6カ月後以降に在留資格を与えますが、実習先を逃げた技能実習生や退学した留学生らの就労は認めない方針です。
Vol.79 コンビニ業界は入管戦略を誤った(2018.1.15)
実習先からいなくなる技能実習生が急増しています。2017年前半の半年間で3205人が失踪し、史上最大規模になる勢いです。法務省幹部は「遺憾だ。分析しないと何が原因か示せない」と洩らしたそうですが、技能実習という制度自体が「筋の悪い偽装」なので、問題が生じるのは当たり前。本来であれば、「筋の悪い偽装」であることを認めた上で入管制度の改革を打ち出すべきですが、そういう気配は一向に見られません。ところが、この「筋の悪い偽装」に今頃になって参戦を表明したのがコンビニ業界。
Vol.78 どこもかしこも人手不足で大童(2018.1.12)
コンビニが加盟する業界団体「日本フランチャイズチェーン協会」が、外国人技能実習制度の新たな職種として、コンビニの運営業務を加えるよう、国に申請するようです。そんな中、日本政府は、介護現場で新たに受け入れる外国人の技能実習生が介護福祉士の国家試験に合格した場合、日本で働き続けられるように在留資格の制度を見直す方針を決めました。また、パイロット不足に直面した国土交通省は、外国人操縦士の在留資格緩和に動き出しています。どこもかしこも人手不足で大童です。
Vol.77 入管審査が多忙を極めている(2018.1.11)
入管審査が多忙を極めています。在留資格変更の業務量を見ると、2017年10月に受理した申請件数は全国合計で5万件を超え、9月を2割以上上回っただけでなく、前年比+60.2%もの増加を示しました。東京入管の前年比(+45.7%)もかなりの高水準なのですが、名古屋の+74.4%はもとより、福岡・高松・仙台・札幌に至っては2倍を超えています。入国審査官も懸命に処理しており、同月の処理件数は前年比+36.5%を記録しましたが2万件にすぎず、同月末の在庫は3万件・前年比+81.3%に達しました。
Vol.76 週28時間超で懲役2年の有罪(2018.1.10)
経営する日本語学校の外国人留学生を週28時間を超えて働かせたとして、入管難民法違反罪(不法就労助長)に問われた清掃作業員派遣会社社長に懲役2年・執行猶予3年が言い渡されました。法人としての派遣会社は罰金100万円(求刑罰金100万円)となりました。裁判官は判決理由で「17人もの留学生を取引先に派遣して労働に従事させた組織的な犯行で、強い非難に値する」「多いときには許可された時間の約2倍働かせた。違法になると説明せずに留学生に合意させた」と指摘しています。
Vol.75 2018年の入管行政を予測する(2018.1.9)
2017年11月時点における完全失業率が2.7%と24年ぶりの低水準になったことが端的に表しているように、日本国内は完全雇用の状態になっており、経営者や雇用者からみると、「人手不足」は危機的な水域に入っています。ところが、日本銀行は、物価上昇率が目標の2%に達しないのは「人手不足の度合いが不十分だからだ」と公言し、当局は、「雇用供給の削減」という愚かな政策を大々的に推進しようとしています。「人手不足」の上に、さらに「人手不足」を加速させようというのです。
Vol.74 偽装難民の次は偽装留学生だ!(2018.1.5)
2017年は「偽装難民」に大鉈が振るわれました。出入国管理政策懇談会が「難民認定制度の見直しの方向性」を打ち出す頃合いを見計らって、2014年秋頃からスタートした「偽装難民キャンペーン」はじわじわと広がり、2015年2月に偽装申請を指南していたネパール人が逮捕されると一気に加速。入管は、同年9月に「難民認定制度の運用の見直しの概要」を取りまとめ、悪質ブローカーの摘発実績を積み重ねながら、世論の熟成を待ち、2017年央から一挙に「偽装難民狩り」を本格化させた感じがします。
Vol.73 日本人は棄てる・中国人は買う(2017.12.25)
中国人による「土地」購入が問題視されています。2017年11月、自民党「安全保障と土地法制に関する特命委員会」が意見聴取したところ、中国資本による北海道の土地買収が急速に進む実態を踏まえて、「主権国家の日本の中に別の国ができてしまう」という意見が開陳され、外資による土地購入の直接制限を求める意見が相次ぎました。「北海道は中国32番目の省になる」「北海道が中国の“北海省”になる日も遠くない」「これは武器を持たない、目に見えない戦争だ」などという言説も流されています。
Vol.72 日本人は2000人に激減する?(2017.12.22)
テレビや書店では、未だに「ジャパン・アズ・ナンバーワン」的な番組や書籍が目立ち、「上から目線」で中国を論じていますが、その認識は大きく誤っています。「世界に影響を与える人物ランキング」において、習近平主席が4位で、安倍首相は37位であるという世界の現実を直視すべきです。1億2700万人(2015年)だった日本の総人口は、40年後に9000万人を下回り、100年以内に5000万人を下回ると予測されています。200年後には1380万人、300年後には約450万人に減るとも言われています。
Vol.71 ブローカーには絶対に近寄るな(2017.12.20)
2017年11月末、資格外活動幇助の疑いで、不法就労目的のタイ女性を受入先につなぐ「ブローカー」が逮捕されました。10月には、ベトナム人がSNSで集めた技能実習生を紹介した韓国人が捕まりましたし、7月にはクルーズ船で観光入国した中国人に職をアレンジした日本人が摘発されました。在留資格を不正に変更させて仕事先を斡旋したネパール人の仲介人や、失踪した技能実習生を囲い込んで300人近くに仕事を世話していた帰化中国人、留学生を自らが運営する人材派遣会社で働かせた日本語学校経営者、偽装難民の申請を指南したネパール人やベトナム人などが次々と捕まっています。
Vol.70 在留カードは現物を確認せよ(2017.12.19)
ベトナム人男性が「在留カード」を偽造して使用した事件が露見しました。在留期限が切れた男性は在留期限が残っている「在留カード」を借用し、「在留カード」の写しを偽造。その写しを利用してアルバイトをしていました。偽造されたのは「在留カード」そのものではなく、「在留カード」の画像データ。カードそのものを偽造しなくても、アルバイトの採用面接で提出するのは「在留カード」の写しだったので、画像をプリントして提出すれば「在留カード」そのものは必要なかったと供述しています。
Vol.69 やっぱり技能実習は茶番です!(2017.12.18)
技能実習制度については、2017年11月から技能実習適正化法が施行され、正常化が期待されていますが、実態を見ると、広島市の食堂運営会社に受け入れられたものの、手取りは雀の涙で、待遇の改善を求めた途端に帰国させられたり、片目を失明する労災に遭いながら、自主退職扱いにされて、十分に補償を受けられなかったり。パワハラやセクハラや賃金未払が横行しており、悲惨な事例が後を絶たず、毎年5000人以上が失踪しています。
Vol.68 「創業準備ビザ」は吉報です?(2017.12.15)
日本経済新聞は、「経済産業、法務両省はアジアなどの外国人起業家を呼び込むため、2018年度にも全国で『創業準備ビザ』と呼ばれる新たな在留資格を認める調整に入った」と報じました。もしも、この報道が事実なのであれば、会社登記や事務所賃借などの条件不足で「経営・管理」が許可されなかった外国人たちにとって吉報になり得ます。実務において、事務所や資金等のハードルで苦しめられている申請人が多数存在するからです。ただし、入管の実際の運用を見てみないと何とも言えません。
Vol.67 一蘭ショックに対応できるか?(2017.12.14)
留学生アルバイトを雇っている企業が、「一蘭ショック」に戦々恐々です。2017年11月末、大阪府警が、人気ラーメン店「一蘭」の店舗で働いていたベトナム女性を資格外活動の疑いで逮捕したことをきっかけに、当該店舗だけでなく、福岡にある本社の家宅捜索を行ったニュースは、全国を駆け巡りました。NHKを始めとして、日本テレビ、産経新聞、読売新聞、朝日新聞、日本経済新聞など大手はすべて扱ったと言っても過言ではありません。毎日放送は、家宅捜索の様子を実況中継していました。
Vol.66 有事の難民に対応できるのか?(2017.12.13)
2017年11月23日、秋田県由利本荘市で、北朝鮮から漂着した男性8人が発見されました。このような漂着者は珍しくありません。11月15日にも、石川県の能登半島沖で北朝鮮国籍の男性3人が救助されています。同時期に山形県鶴岡市でも漂着船が発見されていますし、今年1月に福井県美浜町、昨年12月には青森県深浦町と新潟県佐渡市、同11月には京都府舞鶴市で、それぞれ1隻ずつの漂着船が発見されています。今回の8名は帰国を望んでいるので、中国等を経由して帰国させることになると思われます。
Vol.65 偽装の建前か・現実の共生か?(2017.12.12)
アジアの中で、日本は「高度外国人材にとって最も魅力がない」ようです。世界では63カ国中51位。日本政府は、「日本版高度外国人材グリーンカード」を創設して、最短で在留期間1年での永住許可申請を可能にしたことを喧伝してきましたが、世界から全く相手にされていません。一方、人手不足が深刻な地方では、外国人との共生が始まっています。観光客だけでなく、外国人の経営する店が増えてきたため、長野・白馬駅前では、横文字の看板が目立つようになりました。
Vol.64 偽装留学生の実態が発覚する!(2017.12.11)
スリランカ人留学生の男性が学費滞納を理由に退学処分になったことに対し、日本語学校に慰謝料254万円を求めて提訴しました。男性は2016年、同校を「母校」とするスリランカの日本語研修学校で「仕事は二つできる」「時給800円で月200時間稼げる」と説明を受け、現地での仲介手数料や1年分の学費60万円のため150万円を借金しました。当初は弁当工場と運送会社を掛け持ちし、月20万円を稼ぎ、借金返済のため10万円を母国に送金していましたが、入管から指摘されて仕事が減ってしまいました。
Vol.63 在留外国人の消費力に期待する(2017.12.8)
7~9月期のGDPは、7期連続のプラス成長となりました。2012年12月に始まった景気回復局面は、「いざなぎ景気」を超えることが確実となりました。上場企業 4社に1社が最高益になる見込みであり、日本経済は絶好調に見えます。しかし、売上高の増加要因は、輸出と値上げとM & Aであり、国内市場は拡大していません。「いざなぎ景気」では、民間消費が毎年10以上伸びていましたが、今回の景気拡大局面では0%台。アパレルや自動車は国内市場の縮小が止まらず、工場や店舗の閉鎖が続いています。
Vol.62 専門学校は慎重に選びましょう(2017.12.6)
韓国のマスコミが報道した製菓専門学校は、生徒550人のうち80人を韓国人が占めており、韓国人の入学希望者が毎年120人に上ります。ところが、調理師やパイロット等などサービス職は10年以上の韓国での実務経験がなければビザの発給を受けられないため、ほとんどの生徒が卒業後に日本で就職する夢を諦め、韓国に戻っているようです。じつは、そういう事情にあるのは、この製菓専門学校だけではありません。専門学校に対しては、入管の審査が厳しく、就労ビザが取りにくいというのが実情です。
Vol.61 ハローワーク届出洩れで摘発!(2017.12.5)
2017年11月29日、豚骨ラーメン店の一蘭が摘発されました。大阪府警は現場となった道頓堀店だけでなく、福岡市にある本社まで家宅捜索。不法就労したベトナム女性は3月に専門学校を除籍されたのに4月以降も働いていましたが、「在留カード」を確認するだけでは、学校を除籍されたか否かは分かりません。だから、一蘭に「不法就労助長罪」を適用して立件するのは骨が折れます。そこで出て来たのが、外国人が就労することをハローワークに届け出ていなかったという「雇用対策法違反」容疑。
Vol.60 難民申請者には絶対に近寄るな(2017.12.4)
「難民申請」した外国人を就労資格がないのに解体現場で働かせたとして、入国管理法違反(不法就労助長)容疑で、解体業の経営者らが逮捕されました。無許可で就労した疑いで、インド人とバングラデシュ人の男性6人も逮捕されています。一方、兵庫県では、口紅など化粧品61点を盗んだとして、ベトナム国籍の男女3人が逮捕されました。3人はいずれも留学ビザで入国し、現在は「難民申請」中だといいます。要するに、「偽装難民」は「悪者」で、その関係者も「悪者」だというのです。
Vol.59 小池都知事は入管政策が苦手?(2017.12.1)
2017年1~6月に難民認定を申請した外国人は8561人と過去最多を更新。入管は「誤った形で就労等を意図する外国人に伝わり、難民認定制度を乱用または誤用する者の増加につながっている」と主張しています。その一方、難民認定の運用が狭量すぎるとして「サンクチュアリ・シティ」を提言する声もあります。そんな中、小池東京都知事が「国際金融都市・東京構想」を打ち出しました。性的マイノリティーであるLGBTの同性パートナーが在留資格を得やすくなるよう国へ働きかけていくと宣言しました。
Vol.58 ラーメン一蘭がガサ入れされる(2017.11.30)
とんこつラーメンチェーンの「一蘭」で働いていたベトナム人女性が入国管理法違反(資格外活動)の疑いで逮捕されました。女性は「悪いことだと知りながら働いていた」と容疑を認め、大阪府警は大阪市中央区の店舗や福岡市の本社を家宅捜索し、他にも不法就労している従業員がいないか調べた上で、組織的な関与の有無を捜査するとしています。同社については、外国人を雇い入れた際に必要な届け出を怠っていた雇用対策法違反の疑いもあり、雇用記録を押収して詳しく調べると報じられています。
Vol.57 行政書士はAIに駆逐される?(2017.11.29)
46.7%の人が「行政書士は、将来、AIやロボットに置きかわる」と予想しています。また、会計監査係員、税務職員、行政書士、弁理士などは、「機械にとって代わられる可能性が高い職業」と指摘する研究者も多いようです。また、「簡単な行政手続・登記手続は行政書士の力を借りなくても自分でできることが増えている。これらの申請もITの力や個人番号制度の利用でもっと簡単に誰でもできる時代が来る。そうなると社会的に不必要になるのは、士業の連中である」と語る実務家もいます。
Vol.56 飲食業は「技人国」じゃない?(2017.11.27)
茨城県の農家が、不法就労助長の容疑で逮捕されました。「資格外活動違反」に相当するのだと思われますが、「資格外活動」という専門用語は、世の中的にはあまり知られていません。そもそも、この「活動」という概念が分かりにくい。「ビザさえ下りれば、何をやってもいい」というポジティブな捉え方から、「とにかく単純労働はダメ」というネガティブな思考まで、人それぞれなのですが、出所不明の噂話や聞きかじりの断片的な知識で決め付けている人が多いのも事実です。
Vol.55 日本の将来は韓国を後追いする(2017.11.24)
1993年韓国は「産業研修生制度」を導入しました。「産業研修生制度」では、研修生に対する人権侵害が頻発し、職場からの失踪、不法滞在が増加。2002年に不法滞在の比率が6割超に達するなど社会問題化したため、2004年に「雇用許可制」へと転換。転職を制限するという大枠を維持しながら、韓国と相手国との間で二国間協定を結んで、政府の直接管理下に置くことにより、中間搾取を排除しました。この「雇用許可制」への転換は、一時高く評価されましたが、近年、深刻な病状を再発させています。
Vol.54 難民申請中を雇うと狙われる!(2017.11.21)
「難民申請から6ヶ月以内の外国人の就労」を摘発する事例が目立っています。今年2月にベトナム人を工場に派遣したとして人材派遣会社の代表取締役が逮捕されたことを皮切りに、5月にはミャンマー人を不法に働かせたとしてビル管理会社会長が摘発され、7月にはフィリピン人夫婦を働かせた疑いで清掃会社の代表取締役が捕まり、10月にはベトナム人を不法に働かせたとしてスーパーの採用担当が逮捕されました。11月上旬にも、入国管理法違反の疑いで、京都府の人材派遣会社役員らが逮捕されています。
Vol.53 入管行政は複雑骨折していく!(2017.11.20)
在留資格制度の行方を占う上で、破天荒な事態が進行しています。それは、国家戦略特区制度における外国人の農業就労です。国会答弁で当局は、対象外国人は「高度人材ではない」と認めていますから、素直に受け止めると、「単純労働の外国人は受け入れない」という大原則を転換したようにも見えます。さらに言うと、対象外国人に関して、技能実習制度の修了者を想定しているので、「日本の技術を海外に移転する」という技能実習制度の建前を放棄したようにも感じられます。
Vol.52 白タクも違法民泊も摘発される(2017.11.17)
訪日中国人客を相手に無許可でタクシー営業をしたとして、中国籍の男3人が道路運送法違反の疑いで逮捕されました。空港や観光地で訪日外国人客を相手にする「中国式白タク」に関する本格的な逮捕です。警察は、容疑者らの車が多くの荷物を持つ訪日客を乗せて関空と大阪市内を何度も行き来するのを確認し、白タクとして営業していると判断しました。中国語の配車アプリを介して、訪日客からの依頼を受けて営業していた「白タク」は7回にわたって関西空港から大阪市内に40人を運送したといいます。
Vol.51 技能実習の膨張が歪みを産む!(2017.11.15)
平成25年3月、広島県のカキ養殖加工会社で勤務していた中国人の実習生が経営者ら9人を殺傷する事件がありましたが、今年7月にも熊本県警が20代の女性を刃物で襲って負傷させたとして強盗殺人未遂の容疑でベトナム人実習生を逮捕しました。警察に摘発された実習生は、平成24年に331人でしたが、平成28年には1387人に達しました。群馬県では、現時点で失踪した実習生が82人に上っており、昨年1年間の計88人を上回る見込みです。入国から1年半以内での失踪が64%を占めています。
Vol.50 偽装留学生は摘発されていく?(2017.11.13)
11月から入管が「偽装難民」に対する処罰を本格化する、というニュースが発信されましたが、「偽装難民」の次は、「偽装留学生」が処罰の対象になりそうな雲行きになってきました。全体の6割超を占める中国やベトナムなど5カ国からの留学生の一部が、実際は“出稼ぎ”を目的とした「偽装留学生」化している実態を問題視した法務省入国管理局は、受け入れ審査の厳格化を求める文書を各地方の入国管理局に発付し、不法就労や不法滞在の温床となっている現状の適正化に乗り出すようです。
Vol.49 行政書士は法律のプロなのか?(2017.11.10)
他人名義でキャバクラ店の営業許可を申請して無許可営業を手助けしたとして、行政書士が逮捕されました。じつは、行政書士が逮捕された事例を拾い上げると、近年だけでも、入国管理法違反、司法書士法違反、弁理士法違反、電磁的公正証書原本不実記録・同供用、偽造有印私文書行使、建設業法違反、戸籍法違反、公選法違反、銃刀法違反、業務上横領、窃盗など、犯罪のオンパレード。「行政書士は頼れる街の法律家」と宣伝されていますが、法律家なのに逮捕される事例が多いのではお話になりません。
Vol.48 審査は標準処理時間を超える!(2017.11.8)
入管による審査の「標準処理期間」は「2週間~1ヶ月」と公表されています。また、海外在住の外国人が在留資格認定証明書の交付を求める場合は「1ヶ月~3ヶ月」。この長さは、審査実務の現場感覚とは大きく懸け離れているので、法務省が公表している「在留審査処理期間」で確認してみると、在留資格変更に関して一番長いのは「経営・管理」で48.2日。「標準処理期間」の最大値を5割以上超えています。入管が、「技術・人文知識・国際業務」に33.3日も費やしていることには留意が必要です。
Vol.47 難民申請者は急にいなくなる?(2017.11.6)
入管が申請6ヶ月後から一律に日本での就労を許可する現在の運用を撤廃することを決めたため、年間1万人を超す申請者はほとんどが就労できなくなりそうです。今後は申請2ヶ月以内に簡易審査を行い、在留資格が「留学」や「技能実習」の申請者のほか「短期滞在」の申請者のうち申請理由が「母国で借金取りに追われている」などの「明らかに難民に該当しない申請者」、そして、不認定となったにもかかわらず申請した「再申請者」については、在留期限後、強制収容される扱いに変更されるようです。
Vol.46 技能実習制度は黒転白になる?!(2017.11.1)
入国管理法を学び技能実習の実態を知れば、この制度が筋悪であるということは誰でもわかります。だから良心ある人たちは「人材不足を補うためのものではない」と嘘をつき、コンビニの店舗運営を技能実習の対象とすることに反対します。ある弁護士は「技能実習制度には根本的な欠陥があり、多くの人権侵害事件を引き起こしている」と非難し、「コンビニ店舗運営の社員教育のためなら企業内転勤や研修の制度を使うべきだし、留学生のアルバイトを卒業後に雇用するという方法もある」と指摘します。
Vol.45 JITCOは無罪でTATOOは有罪?(2017.10.30)
2017年度上半期の企業の倒産件数は前年同期比で9年ぶりに前年を上回りました。景気が良い都市圏では人が採用できない零細企業が倒産し、景気が悪い地方では人手不足倒産が起きにくくなっています。広告費をかける体力がない中小企業では社員やバイトが抜けていき、オペレーションが回りません。時給を上げて引きとめようとしても人件費は増える一方で、オーナーは休日もなしに出勤しなければならない。結局、どこかの段階で破綻してお店を畳むしかなくなるという負の連鎖が起きているのです。
Vol.44 ヒト不足倒産がやってくる!?(2017.10.26)
職場でのパワハラが原因でうつ病を発症したカンボジア人の技能実習生が労災認定されましたが、そういう惨状等を改善するために国が設けた宿舎の規定は公表から3カ月で反故にされました。鳥取県の繊維企業は、外国人技能実習生に違法な長時間労働を課したため書類送検され、ある部品メーカー社長は「若い人を雇っても将来に責任は持てない」と割り切り、自分の代で工場を畳む決意をしながら、技能実習生の採用で人繰りを凌いでいます。こんな外国人雇用で企業の未来が明るくなるわけがありません。
Vol.43 技能実習の資格外活動は不問?(2017.10.24)
NC旋盤の作業に関して、裁判官は「『技術』の在留資格に見合う活動に関する規定は曖昧であり,『技能実習2号』の対象職種であっても『単純』に分類されるなど,入国管理法上の専門的技術又は知識を要する業務は,社会通念上の専門性,技術性との認識と異なっている」とする原告の主張を退け、現場監督者が「単純作業である」と評価したことと原告が「初心者であっても1週間でできるかもしれない」と陳述したことを根拠に、NC旋盤の作業を「資格外活動」であると認定しました。
Vol.42 人材派遣会社営業部長も逮捕!(2017.10.23)
不法就労助長罪の容疑による逮捕が相次いでいます。10月18日にスーパーマーケットの採用担当者と紹介業者が逮捕されましたが、翌19日にも就労資格のない技能実習生を不正に労働させた容疑で、会社役員と韓国籍の会社員が逮捕されました。さらに、在留資格がないと知りながらベトナム人を物流会社で働かせていた疑いで、人材派遣会社の営業部長が逮捕されました。専門家であるはずの人材派遣会社営業部長は「外国人を雇ったことは間違いないが不法残留とは知らなかった」と容疑を否認しているようです。
Vol.41 採用担当者が逮捕されました!(2017.10.21)
就労資格のない外国人を東京都墨田区のスーパーマーケットで働かせていたとして、日本人男性2人が逮捕されました。逮捕された団体役員とスーパーの採用担当者は、不法残留や難民申請中のベトナム人を月に200時間以上働かせたと報じられています。団体役員は、ベトナム人を採用担当者の勤める会社に紹介し、管理費名目でこれまでに約320万円を受け取っていたようです。 興味深いのは、団体役員が、「在留カードを確認していたので、不法就労とは知らなかった」と容疑を否認している点です。
Vol.40 アベノミクスには期待できない!(2017.10.20)
日銀は「労働需給の引き締まりが続く中、賃金コスト吸収のための対応にも自ずと限界がある」とし賃金も価格も上がると見ていますが、戯言としか思えません。イオンの岡田社長は「脱デフレは大いなるイリュージョン」と喝破しましたが、現状は、需要増に牽引される「好景気」ではなく、単なる「人手不足」。需要が弱いから値上げしたらお客さまは離れるだけ。それを熟知しているから、経営者は値上げではなく、供給を絞っています。廃業する中小企業の約半分が黒字という異常事態を直視すべきです。
Vol.39 参政権よりも在留資格を論じよ!(2017.10.18)
「希望の党」は、政策協定書に「外国人参政権に対する反対」を盛り込みました。外国人参政権は、長年来の政治的な争点であり、憲法改正においても議論が分かれています。現行憲法は、国政への参政権を認めていませんが、地方参政権まで禁止するものではないと解されており、川崎市や広島市のほか、北海道の市町村では、住民投票に外国人も参加できる住民投票条例を制定。でも、日本に在留している大多数の外国人が求めているのは、参政権などではなく、基本的人権の尊重と在留資格の安定性です。
Vol.38 入管行政の周りは偽装だらけ?(2017.10.16)
10月初、店舗で働くフィリピン人の女と金を貸した客や店員らを「偽装結婚」させたとして、パブの経営者が逮捕されました。今年上半期に難民認定を申請した外国人は過去最多の8561人となり、前年比1.7倍の増加でしたが、多数の「偽装難民」が紛れ込んでいると報じられています。そのほかにも、就労目的の「偽装留学生」や「偽装滞在」が問題視されているなど入管行政の周りは「偽装」だらけ。しかし、冷静に見れば、そんな「偽装」などちっぽけに見えてしまう巨大な「まやかしの制度」があります。
Vol.37 通訳ガイド解禁は有利に働く?(2017.10.13)
6月に成立した「通訳案内士法及び旅行業法の一部を改正する法律」が来年1月4日に施行されます。従来、「通訳案内士」でなければ、有償の通訳ガイドは禁じられていましたが、来年からは無資格であっても対価をもらった通訳ガイドができます。無論、この制度変更には反対論もあります。ただでさえ、無資格の「闇ガイド」が跋扈し外国人観光客を食い物にした事例が目立っており、国会でも議論が白熱しました。この制度変更をビジネスと在留資格との関係で見れば、プラス面を期待することができます。
Vol.36 世界情勢は入管を支持する!?(2017.10.10)
ドイツで反難民を掲げる新興政党が第3党に躍進しました。難民に寛大だった政府は厳格化に転じましたが、国民は納得しませんでした。オランダでは移民排斥を唱える党が第2党に。フランスでも反移民で知られる党首が大統領の決選投票に進みました。オーストリアでは「国を難民に奪われてはならない」と訴える党が浮上し、イタリアでも右派政党が台頭しています。米国は難民受入の上限を半減させ、不法移民が押し寄せているカナダは、「避難先としてカナダを当てにするな」と言い始めました。
Vol.35 入管の裁量権は万能なのか?(2017.10.6)
強制退去とした入管の処分は違法として取消しを求めた訴訟において、イラン人男性が勝訴しました。不法入国した男性は日本でブラジル人女性と結婚し、長女を含めた家族3人で住んでいました。判決は「強制退去させれば日本で生活の基盤を持ち日本で暮らすことを希望する家族と離れて暮らすことになり、重大な不利益を及ぼす。家族の不利益を軽視し男性に不利な情状のみを重視した処分は裁量権を逸脱している」としました。この判例は、入管の裁量権にも一定の限度があるという事実を示しています。
Vol.34 技能実習より技人国を活用せよ(2017.10.4)
日本の少なからぬ産業や日本人の豊かな生活が、技能実習生によって支えられているという事実は否定できません。その一方、岐阜や愛知の縫製業者が実習生に対する賃金が最低賃金を大きく下回っていたり、職場から大量失踪したり、実習生を使っていることが理由で、2020年の東京オリンピックで日本の農産物が料理に使えないという深刻な問題が発生しています。この背景には、ある公的機関がピンハネしているため、技能実習生に皺寄せが行くという事情があるのですが、あまり報道されていません。
Vol.33 武装難民と偽装難民が悩みの種(2017.10.1)
麻生太郎副総理兼財務相が、北朝鮮で有事が発生すれば日本に武装難民が押し寄せる可能性に言及し、「警察で対応できるか。自衛隊、防衛出動か。じゃあ射殺か。真剣に考えた方がいい」と発言したことが物議を醸しましたが、「難民が船に乗って間違いなく漂着する。不法入国で10万人単位。どこに収容するのか」という指摘は間違っていません。入国者収容所の定員は2000人に満たないからです。ただでさえ「偽装難民」に悩まされているのに、「武装難民」まで漂着したら、入管はお手上げです。
Vol.32 ヤミ民泊が外国人を排斥する?(2017.9.26)
「外国人観光客のインバウンドが凄い」という報道は、日本人の「外国人嫌い」を若干緩和しましたが、最近、インバウントのデメリットが取り沙汰されています。民泊の8~9割を占める「ヤミ民泊」は、ホテル・旅館業界からすれば営業妨害ですし、騒音などで迷惑を被る近隣住民は被害者です。民泊施設を利用して覚醒剤を密輸する事件も起きました。インバウンドで悪いことが起きているということになると、外国人労働者を含めて、「外国人排斥」のムードが一挙に醸成される危険性があります。
Vol.31 「技人国」で現場研修ができる!(2017.9.23)
9月22日、「『クールジャパン』に関わる分野において就労しようとする留学生等に係る在留資格の明確化等について」が公表されました。「現場研修」について、従来は「採用当初のOJTは,業務習熟のために必要な研修として認められます。他方で,OJTの期間が当該外国人の在留期間の大半を占めるような場合には認められません」という概念的な指導でしたが、現場研修(単純作業)が「技術・人文知識・国際業務」の範囲内であることを複数の事例で認めたという点で「画期的」です。
Vol.30 在留資格の戦略で将来が決まる!(2017.9.22)
日本フランチャイズチェーン協会が「外国人技能実習制度」の対象職種にコンビニの店舗運営を加えるべく申請するようです。人手不足に焦る気持ちは分かりますが、極めて筋が悪い戦略です。正々堂々と入管を説得し、「技術・人文知識・国際業務」を勝ち取った企業の努力を無にする悪手でもあります。この点、際立っているのが、外国人従業員100人を目指す日の丸交通。観光業務に従事する高度人材として、「国際業務」という在留資格を取得させた上で乗務以外の部門への配置も検討するといいます。
Vol.29 ユニクロの真似をしてはいけない(2017.9.21)
ミャンマーから隣国バングラデシュに脱出したロヒンギャ難民が37万人に達する中、ユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井社長は100万ドルの個人寄付を申し出ました。ユニクロは、2015年11月、3年間で総額1000万ドルを国連に資金援助するとともに、国内外で難民100人を雇用することを公表するなど難民支援を積極的に打ち出しています。それでは、ユニクロを見習って難民を雇用すべきでしょうか。それは、あまりお勧めしません。
Vol.28 在留外国人が年金財政を救う!?(2017.9.20)
年金財政を1兆円改善させる方法があります。それは、厚生年金を支払った外国人に対して、在留資格の変更や在留期間の更新を認めるという政策です。留学生に対しても出席率80%以上を条件として、「週28時間以下」という上限を廃止し、厚生年金を納めたら「技術・人文知識・国際業務」への在留資格変更を認めることにすれば効果絶大。「永住者」でない在留外国人にとって厚生年金は支払う意味がありません。「年金を負担すれば在留資格を認める」というだけで、年金財政は劇的に改善します。
Vol.27 アニメで在留資格が出るのか?!(2017.9.19)
「アニメやデザイン、調理などを学ぶ外国人留学生が卒業後に日本で就職しやすくなるよう、在留資格を緩和する」という報道がありました。入管審査の現場を知らずに政策を論じるとこういうことになります。求人企業がいるのかという根本的な疑問だけでなく、運用上の基準である「月給20万円」をクリアできるかという問題もあるのですが、入社当初の研修期間に限り認めていた単純業務を中長期計画の提出を条件に一定期間認める方向に議論が進むのであれば、悪い話ではないのかもしれません。
Vol.26 入国管理法は移民を受け付けない(2017.9.18)
シリアは、2011年、アサド政権が民主化を求める市民のデモを弾圧したことを切っ掛けに内戦に突入。反アサド派に外国から過激派が加わる一方で、「イスラム国」が支配地を広げるなど混乱を極めています。逃げる人々の波は、2015年「欧州難民危機」となって世界を揺るがしました。それに対して日本は、5年かけて留学生150人を受け入れるという方針を公表。入国管理法は、「永住者」としての「難民」を受け入れられない体系になっているので、苦肉の策として「留学」での受入にした背景があります。
Vol.25 外国人なしで日本は成り立つのか(2017.9.17)
東京入管の審査が厳格化しています。専門学校における専攻と業務の関連を極めて厳しく追及し、申請者本人に対して電話で質問を浴びせるなど、2年前であれば許可された事例が不許可のオンパレード。偽装難民を一掃するという方針の余波が通常の在留資格変更の判断に影響しているように見えます。地方に目を転じると、外国人が増えなければやっていけない市町村が激増しており、少子高齢化はアジア全体の問題。こんな対応をしていると、アジアの人々が来日しないようになってしまわないか心配です。
Vol.24「偽造カード」に気を付けよう!(2017.9.16)
偽造の「在留カード」が出回っています。当初は中国人の偽造が目立ちましたが、ここ数年はベトナム人やインドネシア人の摘発も増えています。在留資格欄を「永住者」「日本人の配偶者等」という就労制限のない資格に書き換える手口が多いようです。本物は傾けると絵柄の色が変化しますしICチップが入っています。でも、極めて精巧な「偽造カード」があるのも実情。雇用主ができるのは「在留カード等番号失効情報照会」で確認し、いまの「在留資格」を得た経緯や背景をヒアリングすることです。
Vol.23 入国管理法を理解していますか?(2017.9.15)
「技術・人文知識・国際業務」を取得した韓国人正社員は、日本人正社員と同じ業務であれば何でもできるのでしょうか? 中華料理のコックとして「在留資格」の許可を得た中国人は店舗が忙しくなった場合、ホール係の代わりに来店客から注文を取れるでしょうか? ネパール料理の料理長として「在留資格」を得たネパール人料理長は雇用主が亡くなった場合に店長業務を担えるでしょうか? 入国管理法はかなり難解な法律ですが、法律違反の有無を判定する裁判長は「知っていて当然である」と一刀両断です。
Vol.22 入国管理制度に嘘はないのか?(2017.9.14)
法律や行政に嘘やインチキがあると「法」は信頼を失い、法治国家は機能しません。その意味で日本は失格です。というのは、法律と行政に大きな3つの嘘があるからです。まずは「自衛隊は軍隊ではない」という嘘。次に「パチンコは博打ではない」という嘘。最後に「技能実習は単純労働ではない」という嘘です。法令は「技能実習」について「申請人が修得しようとする技能、技術又は知識が同一の作業の反復のみによって修得できるものではないこと」と定めていますが、実態は単純作業ばかりなのです。
Vol.21「私は知らなかった」は有罪です(2017.9.13)
雇用主が絶対に知っておくべきは、入国管理法第73条の2第1項です。留学生を週28時間超働かせただけで、「3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金」に課されてしまうを知らない雇用主は少なくありません。しかし留意すべきは、続く第73条の2第2項。「知らないことを理由として、同項の規定による処罰を免れることができない」と明記しており、「不法就労であることを知らなかった」という言い訳を封じているのです。「知らなかった」と言い張っても裁判では無罪になりません。
Vol.20 入管は留学生アルバイトを憎む(2017.9.11)
今回の入国管理法改正では、留学生のアルバイトに関して、厳しい内容が含まれています。これまで在留資格が取り消されるのは、「留学」の場合、「学校に通う」という「主たる活動」が3ヶ月を超えて行われないときに限られていたのですが、改正後の入国管理法では、「学校に通う」という「主たる活動」を行っていないときに、アルバイトという「資格外活動」を行っただけでOUTになるのです。学校に在籍していても、授業に出ずにアルバイトばかりしていれば、在留資格が取り消され、強制退去にもなり得ます。
Vol.19 外国人材活用が生き残る肝になる(2017.9.8)
有効求人倍率は7月に1.52倍となり、バブル期の1.46倍を超え、1974年2月以来43年5カ月ぶりの高水準となりました。2.8%を記録した7月の完全失業率においては、女性の失業率が1993年5月以来の低水準。少なからぬ企業は、将来の人手不足を見越して、長期で雇える正規社員の雇用を拡大していますが、働き盛りの日本人は年間60万人近く減少しており、人手不足で苦しむ日本企業が日々1700社も生まれることを示しています。稀代の人手不足を乗り切るためには、外国人材の活用が不可欠です。
Vol.18 難民問題は対岸の火事ではない(2017.9.7)
ミャンマーでは、少数派のイスラム教徒であるロヒンギャの武装勢力に対して、治安部隊が掃討作戦を断行しているため、住民の被害が拡大しており、隣国のバングラデシュに避難したロヒンギャは、12万人を上回りました。日本のマスコミは、人道的な立場から早急な解決を求めるコメントを発していますが、日本におけるロヒンギャ問題を知らないのではないでしょうか。群馬県の館林市には、亡命してきた200人近くのロヒンギャの人々が「無国籍」のまま、就労許可を与えられることなく放置されています。
Vol.17 日本はトランプを批判できない(2017.9.6)
9月5日、米国は、オバマ政権時代の合法的在留措置(DACA)を数カ月後に廃止することを決定しました。DACAとは、16歳までに米国に不法入国した30歳以下の若者を対象とする恩赦であり、2年間強制送還を免れられることに加え、就労資格も得られるので、対象者は「ドリーマーズ(夢見る人々)」と呼ばれています。日本のマスコミは、トランプ米大統領を批判していますが、彼らは、日本の入国管理法であれば、疑問の余地なく強制送還の対象。マスコミが垂れ流す報道を無前提に信じない癖を付けたいものです。
Vol.16 外国人の受入は犯罪を増やす?!(2017.9.4)
外国人犯罪に関する報道が増えています。実質的な外国人比率は1.9%なので、人口比に応じた数字であると評価することができないわけではありません。しかし、個別の犯罪における外国人比率に目を転じると、盗品等関係、強盗致死傷、強盗、殺人、薬事関係、傷害、窃盗、強姦が4.5%~8.3%の高水準。この数字を見ると、「外国人を受け入れると犯罪が増える」という入管や警察の主張を退けることは困難であり、日本では「外国人労働者を大々的に受け入れるべき」という議論にはならないと考えた方がよさそうです。
Vol.15 今こそ「河野私案」を再考する(2017.9.3)
いまから10年以上前の2006年に公表された「今後の外国人の受入れに関する基本的な考え方」(通称、「河野私案」。)を知っている方はいらっしゃるでしょうか。「河野私案」は、来たる人口減衰を踏まえた上で、あるべき入国管理制度を真正面から検討した意欲溢れる報告書でした。法務副大臣としてプロジェクトチームを立ち上げ、各方面からのパブリックコメントを踏まえた上で策定された「河野私案」は、いま読み返してみても色褪せることなく、現在の入管行政の問題点を的確に指摘しているように思えます。
Vol.14 入国審査官は超多忙なのです!(2017.9.2)
法務省は、2018年度概算要求において、入国審査官の増員約300人を要求しました。外国人観光客の出入国が一段と増えると推測されるため、入国審査官を2015年度からの5年間で約1,000人大幅増員するという計画はあるものの、増員の中心は、新千歳・羽田・成田・中部・関西等の空港が予定されていますから、在留資格変更の許可業務を担当する入国審査官の増員は、+5%程度と見るべきでしょう。一方、在留資格変更申請に関する受理件数は、前年比2割増。入国審査官は激務になるばかりなのです。
Vol.13 裁判官は不法就労を憎むのです(2017.8.31)
昨春、「留学ビザ」のベトナム人を週28時間を超えて働かせたとして、「スーパー玉出」が書類送検されましたが、裁判において会社100万円・人事部長70万円の罰金が科されました。裁判長は、「外国人の不法就労は我が国の出入国管理政策の根幹に反するものということができ、このような外国人による不法就労を容易にさせる不法就労助長行為は、外国人の就労活動の適正な管理を図ろうとする入国管理法の趣旨を没却するものであって、我が国の出入国管理秩序の根幹を乱す悪質な行為である」と一刀両断でした。
Vol.12 訪日外国人は犯罪者なのか?!(2017.8.29)
訪日外国人に絡む犯罪記事が取り上げられるようになってきました。「医療ツーリズム」に係る無免許手術や自家用車による「白タク営業」のほか、金塊の密輸入や偽造クレジットカードによる商品詐欺など、「日本は安全なのに、外国人に絡んで犯罪が多くなってきている」という印象が滲み出ています。警察や入管は、外国人絡みの犯罪が発生すると、マスコミに対して必要以上にプッシュします。結果的に、外国人排斥につながる世論が形成されてくると、外国人雇用に対する批判に飛び火してくる可能性があります。
Vol.11 外国人が健康保険を蝕んでいる(2017.8.23)
外国人に対する医療の充実化が叫ばれる一方で、「医療費不払い」という問題が浮上しています。観光で訪日したタイ人女性が急病に倒れ、運よく一命を取り留めたものの、手術等に要した治療費1800万円が宙に浮いてしまいました。旅行保険に加入しない訪日外国人が、病気やけがで病院にかかった場合、請求される高額の医療費を支払わないまま出国してしまうのです。わが国の健康保険は、少子高齢化を背景に構造赤字が問題視されているので、「外国人ただ乗り論」が出てくると、排外的な世論につながりかねません。
Vol.10 留学生は年功序列を嫌うのです(2017.8.18)
マスコミでは、外国人留学生の就職事情に関する誤った情報が、未だに数多く流れています。「入社後は、日本人とまったく同じようにキャリアを歩んでもらうことを確認しています。年功序列や終身雇用の考え方も含めて納得できるかを聞きます」などという建前論では、優秀な外国人は誰も入社しません。3ヶ月毎の実力評価で、先輩を1年で追い抜けると思うのが、彼らの「常識」であり、「年功序列」や「年次による人事」という気が遠くなるような長期競争は、彼らの想像を超えています。
Vol.9 取り調べの罠に気を付けましょう(2017.8.14)
始めからストーリーありきで、自白を求めて脅し付ける「決め付け捜査」。入国警備官や警察は、「3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金」というストライクゾーンを狙って、事前にストーリーを組み立てた上でやってきます。あなたの落ち度を探し、不備を見付け、あなたが罪を認める自白を求めて脅し付けてきます。この決め付けに対抗するためには、事前の準備が欠かせません。入国管理法を熟知し、合法性を立証するための証拠を作って保管するだけでなく、合法性に対する確信を培っていく必要があります。
Vol.8 許可率が高い入管はどこなのか?(2017.8.1)
2016年における各地方入管の許可率(在留資格変更)が明らかになりました。トップは周南(山口県)で、審査件数126件のうち不許可は1件だけ。ほとんどの変更申請が許可されています。第2位は鹿児島で、第3位は高松でした。その一方、最下位となったのは和歌山で、トップの周南とは12.7%もの差があります。ワースト2位は宮崎で、ワースト3は宇都宮でした。少し広げた首都圏で見ると、トップは甲府で、最下位は品川。JRで2時間移動しただけで、8.2%も許可率が異なるのです。
Vol.7 串カツだるまはさらし者にされる(2017.7.27)
7月26日、留学生に法定時間を超えて働かせたとして出入国管理法違反の罪に問われた串カツ店「だるま」の運営会社と、同社の店舗統括部長の判決が出ました。裁判官は求刑通り同社を罰金50万円、部長を同30万円とする有罪判決を言い渡し、「会社は不法就労を助長しないよう組織的に取り組むべきだったのに利益を優先させた。責任は重大だ」と指摘しましたが、略式命令で終わっていたものをわざわざ公判にして晒し者にしたわけです。こんなことをされたら、人事担当役員は溜まったものではありません。
Vol.6 串カツだるまは略式を却下された(2017.7.18)
人気串カツ店「串かつだるま」が留学生を不法就労させた事件は、大阪区検が3月に略式起訴して終結する予定だったのですが、大阪簡裁が公判を開くという異例の展開になりました。このため、裁判所に社長が出廷し、「店舗運営の考えが甘かった。恥ずかしい思いで反省している」と謝罪させられ、店舗統括部長は「アルバイトが不足し、労働時間を短くすると店舗運営に支障が出ると思い、すぐには改善できなかった」と供述。「たかが週28時間オーバーでしょ」と思っていると、とっても痛い目に遭いそうです。
Vol.5 改正入管法による逮捕が出ました(2017.7.5)
今年1月に施行された入国管理法が適用されたことによる逮捕者が、全国で初めて出ました。中国人の在留資格を継続させるため、自分の事務所で働いているなどと嘘の申請をしたとして、元警察関係者の行政書士が逮捕されたのです。今年2月、依頼された中国人の在留資格を継続するため、自身の事務所で通訳などの仕事をしているなどと嘘の申請書を東京入国管理局に提出したようです。今後、この手の摘発が増えることに留意すべきです。行政書士は、入国管理法に詳しい専門家に依頼することをお勧めします。
Vol.4 難民雇用はとっても危ないのです(2017.6.16)
偽装難民のミャンマー人にホテルの清掃をさせていた会社の経営者が逮捕されました。じつは、4月下旬に家宅捜索が入った瞬間に、雇われていた約60人のミャンマー人は、あっという間に連絡が取れなくなったといいます。このため同社は、業務に大変な支障をきたし、大事な取引先を失いました。その上に逮捕されたのですから、泣きっ面に蜂。ただ、気を付けるべきは、難民申請者に頼っていたために、逮捕される前の時点でビジネスが回らなくなっていたということ。難民申請者を雇うのは本当にリスキーです。
Vol.3 マクリーン裁判を再考しましょう(2017.5.28)
入国管理法における法務大臣の広範な裁量権を認めたマクリーン判決は有名ですが、マクリーンが勝訴した東京地裁の判決文は、あまり知られていません。改めて読み返してみると、東京地裁判決の方が法の正義に適っており、デモに参加しただけで「政治活動」であると騒ぎ立て基本的人権を無視した入管側に軍配を上げた最高裁の弱腰が際立つように感じます。特に最近、トランプ政権になり、米国の司法が、行政の行き過ぎをリアルに牽制している姿を見せ付けられると、そのたびに彼我の違いを思い知らされます。
Vol.2 資格外活動にはリスクがあります(2017.5.24)
大阪の加工食肉会社「フードアシスト」の社長が、本来の在留資格と違う内容の仕事で外国人女性を働かせたとして逮捕され、会社が書類送検されました。「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で来日したネパール籍の25歳~32歳の女性5人を、同府河内長野市内の工場で勤務させたという容疑です。先月、留学生を週28時間超働かせた罪で焼き肉店が略式起訴され、罰金刑が課せられましたが、この事件もどうなるのか予断を許しません。高をくくることなく、今から対策を打っておくことをお勧めいたします。
Vol.1「週28時間超」で起訴される時代(2017.4.28)
留学生に法定上限を超える長時間労働をさせたとして、大阪区検は、不法就労助長の罪で、大阪市内で4店舗を運営する老舗焼き肉店「アジヨシ」を略式起訴しました。2015年1月~12月、市内の3店舗で、週28時間しか働けない外国人留学生をアルバイト従業員として雇い、法定上限を超える長時間労働をさせたとして、昨年12月に大阪府警が書類送検した結果です。区検は同様に書類送検された同社の社長ら7人については不起訴処分としましたが、賢明な経営者であれば、今から対策を打っておくべきです。
Vol.186 芋蔓式捜査は有効で迅速!(2018.6.20)
6月12日、不法残留のベトナム人4人を清掃員として働かせていたとして、横浜市で派遣会社を営む会社役員が入国管理法違反(不法就労助長)の疑いで逮捕・送検されました。捜査の発端は、5月24日午後、北海道警察が、倶知安町内のスーパーで万引した疑いで、ベトナム人男性を任意で聴取したこと。捜査の過程で、ホテルで働く従業員の寮として使われていた一軒家に出入りしていた外国人の集団を発見し、5月26日に、ベトナム人男女14人を現行犯逮捕しました。・・・
Vol.184 不法就労助長は摘発される!(2018.6.18)
神奈川県では、中国人の在留期間を延長するため虚偽の申請をしたとして、虚偽申請の疑いで、会社役員男性、その長男の行政書士、次男の会社役員が逮捕されました。昨年8月、東京入国管理局に虚偽の書類を提出し、中国人女性の在留期間を1年間延長させたというのです。中国人女性は「報酬と毎月の手数料を渡していた」と供述しており、容疑者が役員を務めるペーパーカンパニーで雇用している体裁を取り繕い、入管に虚偽申請する手口によって、47人から計700万円の報酬を得ていたようです。・・・
Vol.180 偽造カードの社員を派遣?(2018.6.12)
愛知県知立市の人材派遣会社の社長が、不法滞在のベトナム人3人を自動車部品製造工場などに派遣していた容疑で逮捕されました。3人のうち1人は、3月下旬、愛知県豊田市内で職務質問されたときに不法残留容疑で現行犯逮捕され、残り2人も同様に逮捕されたのですが、3人のうち2人は「偽造在留カード」を持ち、1人は他人名義の「在留カード」を所持していました。このため、当社長が、ベトナム人3人が不法滞在と知りつつ、彼らを雇って派遣したのではないかと疑われているのです。・・・
Vol.170 白馬のホテルで芋蔓式逮捕(2018.5.29)
北安曇郡白馬村のホテルに不法残留のベトナム人の男性2人を従業員として斡旋したとして、入国管理法違反(不法就労助長)の疑いで、理容業を営む山田治也容疑者が逮捕されました。2人は留学や外国人技能実習で入国したといいます。警察は、この2人を含むベトナム人男女5人を不法残留の疑いで逮捕していましたが、このうちの男性1人を雇った疑いで、ホテルを実質的に経営していた男性を逮捕するとともに、会社役員ら4人を書類送検しました。・・・
Vol.137 難民指南の「日本の母」逮捕(2018.4.9)
愛知県警が年初に入国管理法違反容疑で逮捕したフィリピン国籍のヒガ・ルシア・グアリン容疑者は、就労先を求めて来日するフィリピン人たちの間で「日本の母」と呼ばれていました。難民申請の手続を熟知していたヒガ容疑者は、来日したフィリピン人や中国人、ベトナム人らに難民申請の方法を指南。マンションの住所を提供した上で働き口を紹介し、その対価で稼いでいたようです。ヒガ容疑者のマンションを住所地として難民申請をした外国人は昨年9月から今年2月まででなんと93人もいました。
Vol.105 人助けのつもりが法令違反に!(2018.2.21)
英語を教えて収入を得たい外国人2200人と、教わりたい日本人をマッチングする学習アプリ「フラミンゴ」を運営しているベンチャー企業があります。経営者は、「日本は外国人にとって生活しづらい。留学生の中には、睡眠時間を削って、時給が高い深夜バイトで食いつないでいる人もいます」と語り、時給1000円、週28時間でフルに働いたとしても11万2000円しか稼げない現状を批判。「日本で暮らす外国人がもっと稼ぐことのできる場をつくりたい」と思って起業したようです。
Vol.101 今後の流行は「偽装転勤」か?(2018.2.15)
2月2日、焼き肉用の網の洗浄工場で中国人を違法に働かせていたとして、韓国人で会社社長の朴聖熙容疑者とインターネット広告会社社長の全永博容疑者が逮捕されました。去年9月から先月まで朴容疑者が経営する千葉県市川市の焼き肉用の網の洗浄工場で中国人男性7人を違法に働かせたと見られています。全容疑者の会社は実体のないペーパーカンパニーで、中国の関連会社から転勤させるという名目で在留資格を得させたようです。ひょっとすると今後の流行は「偽装転勤」になるのかもしれません。
Vol.97 企業内転勤で資格外活動?!(2018.2.8)
「企業内転勤」で在留資格を得た中国人に「資格外活動」をさせたとして、福岡県のマッサージ店の経営者らが入国管理法違反容疑で逮捕されました。「企業内転勤」の在留資格を持つ中国人の女2人を店舗でマッサージ師として働かせたというのです。勤務していた中国人女性は、東京都の情報処理事業会社「ブライトアース」の中国の子会社から、同社に企業内転勤する名目で在留資格を取得。同社は活動実態がないペーパーカンパニーとみられ、同社の代表取締役も入国管理法違反容疑で逮捕されました。  
Vol.90 元入管次長の行政書士を逮捕!(2018.1.30)
1月24日、中国人女性が経営する大阪市西成区のカラオケ居酒屋について、運営会社の設立登記手続を無資格で代行した疑いで、大阪入国管理局元次長が逮捕されました。各紙の記事はほぼ同じですが、「見出し」が違いました。入管に対して遠慮する義理のないロイター通信は「大阪入国管理局の元次長を逮捕」とズバリ。入管と距離がある西日本新聞は「大阪入国管理局の元次長を逮捕 中国人の店不正登記疑い」と題しましたが、他紙は・・・。
Vol.71 ブローカーには絶対に近寄るな(2017.12.20)
2017年11月末、資格外活動幇助の疑いで、不法就労目的のタイ女性を受入先につなぐ「ブローカー」が逮捕されました。10月には、ベトナム人がSNSで集めた技能実習生を紹介した韓国人が捕まりましたし、7月にはクルーズ船で観光入国した中国人に職をアレンジした日本人が摘発されました。在留資格を不正に変更させて仕事先を斡旋したネパール人の仲介人や、失踪した技能実習生を囲い込んで300人近くに仕事を世話していた帰化中国人、留学生を自らが運営する人材派遣会社で働かせた日本語学校経営者、偽装難民の申請を指南したネパール人やベトナム人などが次々と捕まっています。
Vol.49 行政書士は法律のプロなのか?(2017.11.10)
他人名義でキャバクラ店の営業許可を申請して無許可営業を手助けしたとして、行政書士が逮捕されました。じつは、行政書士が逮捕された事例を拾い上げると、近年だけでも、入国管理法違反、司法書士法違反、弁理士法違反、電磁的公正証書原本不実記録・同供用、偽造有印私文書行使、建設業法違反、戸籍法違反、公選法違反、銃刀法違反、業務上横領、窃盗など、犯罪のオンパレード。「行政書士は頼れる街の法律家」と宣伝されていますが、法律家なのに逮捕される事例が多いのではお話になりません。
Vol.42 人材派遣会社営業部長も逮捕!(2017.10.23)
不法就労助長罪の容疑による逮捕が相次いでいます。10月18日にスーパーマーケットの採用担当者と紹介業者が逮捕されましたが、翌19日にも就労資格のない技能実習生を不正に労働させた容疑で、会社役員と韓国籍の会社員が逮捕されました。さらに、在留資格がないと知りながらベトナム人を物流会社で働かせていた疑いで、人材派遣会社の営業部長が逮捕されました。専門家であるはずの人材派遣会社営業部長は「外国人を雇ったことは間違いないが不法残留とは知らなかった」と容疑を否認しているようです。
Vol.41 採用担当者が逮捕されました!(2017.10.21)
就労資格のない外国人を東京都墨田区のスーパーマーケットで働かせていたとして、日本人男性2人が逮捕されました。逮捕された団体役員とスーパーの採用担当者は、不法残留や難民申請中のベトナム人を月に200時間以上働かせたと報じられています。団体役員は、ベトナム人を採用担当者の勤める会社に紹介し、管理費名目でこれまでに約320万円を受け取っていたようです。興味深いのは、団体役員が、「在留カードを確認していたので、不法就労とは知らなかった」と容疑を否認している点です。
Vol.2 資格外活動にはリスクがあります(2017.5.24)
大阪の加工食肉会社「フードアシスト」の社長が、本来の在留資格と違う内容の仕事で外国人女性を働かせたとして逮捕され、会社が書類送検されました。「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で来日したネパール籍の25歳~32歳の女性5人を、同府河内長野市内の工場で勤務させたという容疑です。先月、留学生を週28時間超働かせた罪で焼き肉店が略式起訴され、罰金刑が課せられましたが、この事件もどうなるのか予断を許しません。高をくくることなく、今から対策を打っておくことをお勧めいたします。
Vol.1「週28時間超」で起訴される時代(2017.4.28)
留学生に法定上限を超える長時間労働をさせたとして、大阪区検は、不法就労助長の罪で、大阪市内で4店舗を運営する老舗焼き肉店「アジヨシ」を略式起訴しました。2015年1月~12月、市内の3店舗で、週28時間しか働けない外国人留学生をアルバイト従業員として雇い、法定上限を超える長時間労働をさせたとして、昨年12月に大阪府警が書類送検した結果です。区検は同様に書類送検された同社の社長ら7人については不起訴処分としましたが、賢明な経営者であれば、今から対策を打っておくべきです。
Vol.5 改正入管法による逮捕が出ました(2017.7.5)
今年1月に施行された入国管理法が適用されたことによる逮捕者が、全国で初めて出ました。中国人の在留資格を継続させるため、自分の事務所で働いているなどと嘘の申請をしたとして、元警察関係者の行政書士が逮捕されたのです。今年2月、依頼された中国人の在留資格を継続するため、自身の事務所で通訳などの仕事をしているなどと嘘の申請書を東京入国管理局に提出したようです。今後、この手の摘発が増えることに留意すべきです。行政書士は、入国管理法に詳しい専門家に依頼することをお勧めします。
Vol.176 偽造在留カードが1500枚!(2018.6.6)
茨城県警は、偽造在留カードを提供したとして、中国籍とベトナム国籍の男女15人を逮捕しました。首謀者とみられる中国人は約1400万円の収益を得たようです。オーバースティの外国人から、ブローカーを通じてSNSで注文を受けると、顔写真を付けて中国国内の工場に発注し、国際宅配で受け取っていました。偽造カードの大半は、就労制限のない「定住者」。1枚あたり5,000円~20,000円で30人近くのブローカーが売り捌き、茨城県内だけでなく栃木や神奈川など11都府県で販売されました。・・・
Vol.145 一蘭摘発は他人事でない!(2018.4.19)
ラーメン「一蘭」の不法就労助長に関する解説記事が経済誌に掲載されました。「永住者」は問題ないとか、「就労ビザ」の場合「活動」が限られているとか、「留学」だと週28時間超はダメという基礎知識を説明した後で、「もし外国人の不法就労が行われた場合、法人や社長だけでなく、現場レベルの責任者も刑事責任を問われる可能性が高い。社長よりも、現場責任者である社員が厳しく刑事責任を追及された事例もある」と警告しました。しかし、この解説では、実際にどう対処すべきか分かりません。
Vol.119 偽造在留カードは重罪でない?(2018.3.13)
2月下旬、偽造の在留カードや学生証等を販売し、500万円を売り上げたベトナム人男性2人が逮捕されました。偽造在留カードは、国外に発注して中国から客に発送した模様ですが、各々自分名義の偽造カードを所持した疑いと、アルバイトの面接を受ける際に偽造カードを提出した疑いがかけられています。偽造カードを使用した者は1年以上10年以下の懲役に処せられますし、使用目的で偽造・変造された在留カードを所持した者も、5年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられます。
Vol.117 警告したのに罪に問われる(2018.3.9)
人気ラーメンチェーン「一蘭」が外国人留学生10人を不法就労させたとして、社長・労務担当社員・店長ら計7人と法人としての同社が、入国管理法違反(不法就労助長)容疑で書類送検されました。「留学」の在留資格で認められている法定の週28時間を超えて働かせた疑いだといいます。最長で週39時間以上働き、月21万円を得た留学生もいたようです。「一蘭」では、各店舗の従業員の勤務時間を本社で管理できるシステムになっていましたが、法令遵守は徹底できませんでした。
Vol.115 一蘭が不法就労助長罪に!(2018.3.7)
昨年11月末に家宅捜索を行った人気ラーメンチェーン「一蘭」に関し、大阪府警は外国人留学生らを違法に働かせたとして、不法就労助長の疑いで社員らと法人を書類送検する方針を固めました。本社で労務管理を担当する社員らがベトナム人留学生らを大阪の店舗で週28時間を超えて働かせたという疑いが持たれたようです。ハローワークへの届出違反という「判定勝ち」を固めた上での摘発でしたから、大阪府警の「負け」はなかったわけですが、「叩けばホコリが出るだろう」という読みが的中した形です。
Vol.103 定住者の在留カードに注意!(2018.2.19)
昨年12月、偽造在留カードを使った容疑でベトナム人男性2人が入国管理法違反で逮捕されました。2人は技能実習生でしたが、オーバースティになりSNSを通じて偽造在留カードを3万円で購入。在留資格の欄には就労に制限のない「定住者」と記されていました。一方、今年2月、偽造在留カードの密輸を企てたとして、中国人留学生が逮捕されました。北京から羽田空港に入国する際、偽造在留カード93枚を密輸入しようとしたようです。スーツケースからはデータ未入力のカードが1150枚も出てきました。
Vol.93 一蘭は同情してもらえるのか?(2018.2.2)
2017年11月29日、人気の豚骨ラーメン『一蘭』が、外国人の就労をハローワークに届けていなかったという雇用対策法違反容疑で、道頓堀店別館だけでなく、福岡市の本社に家宅捜索を受けたという事件は、飲食業界に衝撃を与えました。焼肉店店長は、「昔は不法就労があれば店側は警察に呼ばれて、油を絞られる程度で済んでいました。今はそうはいきません。自分たちも刑罰の対象になりますから」と説明しながら、「外国人労働者は書類をチェックします」と語り、自己防衛の重要性を指摘しています。
Vol.70 在留カードは現物を確認せよ(2017.12.19)
ベトナム人男性が「在留カード」を偽造して使用した事件が露見しました。在留期限が切れた男性は在留期限が残っている「在留カード」を借用し、「在留カード」の写しを偽造。その写しを利用してアルバイトをしていました。偽造されたのは「在留カード」そのものではなく、「在留カード」の画像データ。カードそのものを偽造しなくても、アルバイトの採用面接で提出するのは「在留カード」の写しだったので、画像をプリントして提出すれば「在留カード」そのものは必要なかったと供述しています。
Vol.67 一蘭ショックに対応できるか?(2017.12.14)
留学生アルバイトを雇っている企業が、「一蘭ショック」に戦々恐々です。2017年11月末、大阪府警が、人気ラーメン店「一蘭」の店舗で働いていたベトナム女性を資格外活動の疑いで逮捕したことをきっかけに、当該店舗だけでなく、福岡にある本社の家宅捜索を行ったニュースは、全国を駆け巡りました。NHKを始めとして、日本テレビ、産経新聞、読売新聞、朝日新聞、日本経済新聞など大手はすべて扱ったと言っても過言ではありません。毎日放送は、家宅捜索の様子を実況中継していました。
Vol.61 ハローワーク届出洩れで摘発!(2017.12.5)
2017年11月29日、豚骨ラーメン店の一蘭が摘発されました。大阪府警は現場となった道頓堀店だけでなく、福岡市にある本社まで家宅捜索。不法就労したベトナム女性は3月に専門学校を除籍されたのに4月以降も働いていましたが、「在留カード」を確認するだけでは、学校を除籍されたか否かは分かりません。だから、一蘭に「不法就労助長罪」を適用して立件するのは骨が折れます。そこで出て来たのが、外国人が就労することをハローワークに届け出ていなかったという「雇用対策法違反」容疑。
Vol.58 ラーメン一蘭がガサ入れされる(2017.11.30)
とんこつラーメンチェーンの「一蘭」で働いていたベトナム人女性が入国管理法違反(資格外活動)の疑いで逮捕されました。女性は「悪いことだと知りながら働いていた」と容疑を認め、大阪府警は大阪市中央区の店舗や福岡市の本社を家宅捜索し、他にも不法就労している従業員がいないか調べた上で、組織的な関与の有無を捜査するとしています。同社については、外国人を雇い入れた際に必要な届け出を怠っていた雇用対策法違反の疑いもあり、雇用記録を押収して詳しく調べると報じられています。
Vol.24「偽造カード」に気を付けよう!(2017.9.16)
偽造の「在留カード」が出回っています。当初は中国人の偽造が目立ちましたが、ここ数年はベトナム人やインドネシア人の摘発も増えています。在留資格欄を「永住者」「日本人の配偶者等」という就労制限のない資格に書き換える手口が多いようです。本物は傾けると絵柄の色が変化しますしICチップが入っています。でも、極めて精巧な「偽造カード」があるのも実情。雇用主ができるのは「在留カード等番号失効情報照会」で確認し、いまの「在留資格」を得た経緯や背景をヒアリングすることです。
Vol.7 串カツだるまはさらし者にされる(2017.7.27)
7月26日、留学生に法定時間を超えて働かせたとして出入国管理法違反の罪に問われた串カツ店「だるま」の運営会社と、同社の店舗統括部長の判決が出ました。裁判官は求刑通り同社を罰金50万円、部長を同30万円とする有罪判決を言い渡し、「会社は不法就労を助長しないよう組織的に取り組むべきだったのに利益を優先させた。責任は重大だ」と指摘しましたが、略式命令で終わっていたものをわざわざ公判にして晒し者にしたわけです。こんなことをされたら、人事担当役員は溜まったものではありません。
Vol.6 串カツだるまは略式を却下された(2017.7.18)
人気串カツ店「串かつだるま」が留学生を不法就労させた事件は、大阪区検が3月に略式起訴して終結する予定だったのですが、大阪簡裁が公判を開くという異例の展開になりました。このため、裁判所に社長が出廷し、「店舗運営の考えが甘かった。恥ずかしい思いで反省している」と謝罪させられ、店舗統括部長は「アルバイトが不足し、労働時間を短くすると店舗運営に支障が出ると思い、すぐには改善できなかった」と供述。「たかが週28時間オーバーでしょ」と思っていると、とっても痛い目に遭いそうです。
Vol.177 入管は外国人を虐待する?(2018.6.7)
大阪入国管理局で職員に押さえつけられた際に右腕を骨折したとして、収容中のトルコ人男性が、国に450万円の損害賠償を求めて提訴しました。2017年7月、鎮痛薬の服用時に確認のため口を開けさせようとした職員の態度に腹を立てた男性が本を壁に投げつけたところ、職員7~8人が男性を別室へ連行し、転倒させて右手をひねり上げ、後ろ手に手錠をかけられ押さえつけられたというのです。男性が激しい痛みを訴えたところ、病院に搬送されて右上腕骨折と診断され、2日後に手術を受けました。・・・
Vol.174 不法就労対策キャンペーン!(2018.6.4)
タクシー会社「日の丸交通」が外国人ドライバーを増員しています。11カ国出身の23人が在籍し、今後も積極採用の方針です。同社社員でポーランド出身のファビオラさんは、マスコミの露出度も高いのですが、在留資格はおそらく「永住者」。その場合、何も問題は生じません。乗務員業務は単純労働とみなされて、「技術・人文知識・国際業務」の許可が困難なので、他の外国人社員は、「観光業務に従事する高度人材」として「国際業務」の在留資格で申請しているはず。・・・
Vol.162 黒塗り報道が報じなかったこと(2018.5.17)
外国人の在留資格を審査する際のマニュアルを法務省入国管理局が開示した際、電子データの「黒塗り」部分が外せる状態だったため、当該情報がインターネット上に流出したことが分かりました。これに対して、上川法務大臣は「誠に遺憾」と述べています。しかし、情報公開法は、「公にすることにより、違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれがあるもの」以外は開示せよと定めています。審査の公平性を担保するためにもすべて公開すべきではないでしょうか。
Vol.156 入管なら虚偽も許される?(2018.5.9)
東京入国管理局では、トルコ人男性収容者が虫垂炎の手術後、患部の痛みを訴えたのに職員が約1カ月間、診療を受けさせず放置した上、長期間、医師の診療を受けさせなかった事実を隠すため、手続文書に虚偽の発症日を記載していました。元々虫垂炎を発症した時も、激しい腹痛を訴えたにもかかわらず、職員が「容態観察」として20時間以上、診療を受けさせず、膜炎を併発させました。医療関係者からは「診療が遅れていたら腹膜炎から敗血症になり死に至る可能性もあった」との指摘も出ています。
Vol.126 佐川改竄事件と入管行政(2018.3.23)
「官邸」と「官僚」の権力闘争という観点から、「前川前次官の反乱➡厚労省データ捏造事件➡佐川改竄事件」という流れを眺めると、立法・司法・行政を牛耳ってきた「官僚」たちによるマネジメントの綻びを感じます。これまで「官僚」は大臣すら軽視してきました。各省庁の「官僚」のトップが集まる事務次官会議が政府の最高意思を実質的に決定してきたという経緯もあります。こうした「官僚主権」に業を煮やした「政治家」たちは「政治主導」の流れを創り、「官邸」が人事権を握り始めます
Vol.124 入管は何でもありなのか?(2018.3.20)
大阪入管の職員が、不法残留でベトナム人男性の収容手続を取った際、裁判所の令状や本人の同意を得ず、アパートへ強制的に立ち入り、パスポートを捜索したとして男性本人と妻から住居侵入等の疑いで告訴されましたが、大阪地検は、嫌疑不十分で不起訴としました。本当に裁判所の令状なしに踏み込んだとすれば、とんでもない蛮行です。家宅捜索は、基本的人権を侵害する行為なので、令状なしに勝手に実施することは認められません。
Vol.85 入管審査はAI化されるのか?!(2018.1.23)
2018年は「AI(人工知能)」が本格化する年になるのかもしれません。教育・婚活・保険・小売・工場・酪農・広告・医療・不動産など活用範囲が広がり、採用面接でもAI化が進みました。注目すべきは、官公庁での利用です。農林水産省ではAIで食品流通を効率化し廃棄ロスを削減する計画に着手しますし、経済産業省では国会答弁への活用に挑戦しています。栃木県宇都宮市ではAIで移住相談に応じていますし、道路管理や保育施設の割り振り・戸籍業務などに活用する地方公共団体も出てきています
Vol.77 入管審査が多忙を極めている(2018.1.11)
入管審査が多忙を極めています。在留資格変更の業務量を見ると、2017年10月に受理した申請件数は全国合計で5万件を超え、9月を2割以上上回っただけでなく、前年比+60.2%もの増加を示しました。東京入管の前年比(+45.7%)もかなりの高水準なのですが、名古屋の+74.4%はもとより、福岡・高松・仙台・札幌に至っては2倍を超えています。入国審査官も懸命に処理しており、同月の処理件数は前年比+36.5%を記録しましたが2万件にすぎず、同月末の在庫は3万件・前年比+81.3%に達しました。
Vol.75 2018年の入管行政を予測する(2018.1.9)
2017年11月時点における完全失業率が2.7%と24年ぶりの低水準になったことが端的に表しているように、日本国内は完全雇用の状態になっており、経営者や雇用者からみると、「人手不足」は危機的な水域に入っています。ところが、日本銀行は、物価上昇率が目標の2%に達しないのは「人手不足の度合いが不十分だからだ」と公言し、当局は、「雇用供給の削減」という愚かな政策を大々的に推進しようとしています。「人手不足」の上に、さらに「人手不足」を加速させようというのです。
Vol.159 入管に通報すれば報償金!(2018.5.14)
入国管理法第66条は、「第62条第1項の規定による通報をした者がある場合において、その通報に基いて退去強制令書が発付されたときは、法務大臣は、法務省令で定めるところにより、その通報者に対し、5万円以下の金額を報償金として交付することができる」と定め、入管に対する通報を奨励しています。ちなみに同法第62条第1項は、「何人も、第24条各号(退去強制事由)の一に該当すると思料する外国人を知つたときは、その旨を通報することができる」としています。
Vol.84 ウティナン判決に見る入管リスク(2018.1.22)
不法滞在のタイ人女性の子として日本で生まれ育ち、東京入国管理局から強制退去処分を受けた甲府市の男子高校生ウティナンさんが、1年間の在留特別許可を得ることになりました。彼は、不法滞在発覚を恐れて母親と共に国内を転々とした後、支援団体の協力で中学2年から登校を始め、現在は高校3年生。滞在許可を求めて東京入管に出頭しましたが、強制退去処分になったため、処分取消を求めて提訴しましたが、地裁・高裁で敗訴。最高裁への上告を取り下げ、東京入管に再審査を求めていました。
Vol.57 行政書士はAIに駆逐される?(2017.11.29)
46.7%の人が「行政書士は、将来、AIやロボットに置きかわる」と予想しています。また、会計監査係員、税務職員、行政書士、弁理士などは、「機械にとって代わられる可能性が高い職業」と指摘する研究者も多いようです。また、「簡単な行政手続・登記手続は行政書士の力を借りなくても自分でできることが増えている。これらの申請もITの力や個人番号制度の利用でもっと簡単に誰でもできる時代が来る。そうなると社会的に不必要になるのは、士業の連中である」と語る実務家もいます。
Vol.48 審査は標準処理時間を超える!(2017.11.8)
入管による審査の「標準処理期間」は「2週間~1ヶ月」と公表されています。また、海外在住の外国人が在留資格認定証明書の交付を求める場合は「1ヶ月~3ヶ月」。この長さは、審査実務の現場感覚とは大きく懸け離れているので、法務省が公表している「在留審査処理期間」で確認してみると、在留資格変更に関して一番長いのは「経営・管理」で48.2日。「標準処理期間」の最大値を5割以上超えています。入管が、「技術・人文知識・国際業務」に33.3日も費やしていることには留意が必要です。
Vol.35 入管の裁量権は万能なのか?(2017.10.6)
強制退去とした入管の処分は違法として取消しを求めた訴訟において、イラン人男性が勝訴しました。不法入国した男性は日本でブラジル人女性と結婚し、長女を含めた家族3人で住んでいました。判決は「強制退去させれば日本で生活の基盤を持ち日本で暮らすことを希望する家族と離れて暮らすことになり、重大な不利益を及ぼす。家族の不利益を軽視し男性に不利な情状のみを重視した処分は裁量権を逸脱している」としました。この判例は、入管の裁量権にも一定の限度があるという事実を示しています。
Vol.23 入国管理法を理解していますか?(2017.9.15)
「技術・人文知識・国際業務」を取得した韓国人正社員は、日本人正社員と同じ業務であれば何でもできるのでしょうか? 中華料理のコックとして「在留資格」の許可を得た中国人は店舗が忙しくなった場合、ホール係の代わりに来店客から注文を取れるでしょうか? ネパール料理の料理長として「在留資格」を得たネパール人料理長は雇用主が亡くなった場合に店長業務を担えるでしょうか? 入国管理法はかなり難解な法律ですが、法律違反の有無を判定する裁判長は「知っていて当然である」と一刀両断です。
Vol.21「私は知らなかった」は有罪です(2017.9.13)
雇用主が絶対に知っておくべきは、入国管理法第73条の2第1項です。留学生を週28時間超働かせただけで、「3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金」に課されてしまうを知らない雇用主は少なくありません。しかし留意すべきは、続く第73条の2第2項。「知らないことを理由として、同項の規定による処罰を免れることができない」と明記しており、「不法就労であることを知らなかった」という言い訳を封じているのです。「知らなかった」と言い張っても裁判では無罪になりません。
Vol.20 入管は留学生アルバイトを憎む(2017.9.11)
今回の入国管理法改正では、留学生のアルバイトに関して、厳しい内容が含まれています。これまで在留資格が取り消されるのは、「留学」の場合、「学校に通う」という「主たる活動」が3ヶ月を超えて行われないときに限られていたのですが、改正後の入国管理法では、「学校に通う」という「主たる活動」を行っていないときに、アルバイトという「資格外活動」を行っただけでOUTになるのです。学校に在籍していても、授業に出ずにアルバイトばかりしていれば、在留資格が取り消され、強制退去にもなり得ます。
Vol.14 入国審査官は超多忙なのです!(2017.9.2)
法務省は、2018年度概算要求において、入国審査官の増員約300人を要求しました。外国人観光客の出入国が一段と増えると推測されるため、入国審査官を2015年度からの5年間で約1,000人大幅増員するという計画はあるものの、増員の中心は、新千歳・羽田・成田・中部・関西等の空港が予定されていますから、在留資格変更の許可業務を担当する入国審査官の増員は、+5%程度と見るべきでしょう。一方、在留資格変更申請に関する受理件数は、前年比2割増。入国審査官は激務になるばかりなのです。
Vol.13 裁判官は不法就労を憎むのです(2017.8.31)
昨春、「留学ビザ」のベトナム人を週28時間を超えて働かせたとして、「スーパー玉出」が書類送検されましたが、裁判において会社100万円・人事部長70万円の罰金が科されました。裁判長は、「外国人の不法就労は我が国の出入国管理政策の根幹に反するものということができ、このような外国人による不法就労を容易にさせる不法就労助長行為は、外国人の就労活動の適正な管理を図ろうとする入国管理法の趣旨を没却するものであって、我が国の出入国管理秩序の根幹を乱す悪質な行為である」と一刀両断でした。
Vol.9 取り調べの罠に気を付けましょう(2017.8.14)
始めからストーリーありきで、自白を求めて脅し付ける「決め付け捜査」。入国警備官や警察は、「3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金」というストライクゾーンを狙って、事前にストーリーを組み立てた上でやってきます。あなたの落ち度を探し、不備を見付け、あなたが罪を認める自白を求めて脅し付けてきます。この決め付けに対抗するためには、事前の準備が欠かせません。入国管理法を熟知し、合法性を立証するための証拠を作って保管するだけでなく、合法性に対する確信を培っていく必要があります。
Vol.8 許可率が高い入管はどこなのか?(2017.8.1)
2016年における各地方入管の許可率(在留資格変更)が明らかになりました。トップは周南(山口県)で、審査件数126件のうち不許可は1件だけ。ほとんどの変更申請が許可されています。第2位は鹿児島で、第3位は高松でした。その一方、最下位となったのは和歌山で、トップの周南とは12.7%もの差があります。ワースト2位は宮崎で、ワースト3は宇都宮でした。少し広げた首都圏で見ると、トップは甲府で、最下位は品川。JRで2時間移動しただけで、8.2%も許可率が異なるのです。
Vol.3 マクリーン裁判を再考しましょう(2017.5.28)
入国管理法における法務大臣の広範な裁量権を認めたマクリーン判決は有名ですが、マクリーンが勝訴した東京地裁の判決文は、あまり知られていません。改めて読み返してみると、東京地裁判決の方が法の正義に適っており、デモに参加しただけで「政治活動」であると騒ぎ立て基本的人権を無視した入管側に軍配を上げた最高裁の弱腰が際立つように感じます。特に最近、トランプ政権になり、米国の司法が、行政の行き過ぎをリアルに牽制している姿を見せ付けられると、そのたびに彼我の違いを思い知らされます。
Vol.188 イタリア新政権でEUが瓦解?(2018.6.22)
ヨーロッパが揺れています。10日に、地中海を渡り欧州に向かう難民ら630人を乗せた船の入港をイタリアのサルビーニ副首相が拒否。11日にスペインが人道的な見地から同国への入港を認めると、サルビーニ氏は「イタリアの勝利」と勝ち誇りました。これに対し、仏のマクロン大統領が12日に「イタリアは責任感が欠如している」と批判すると、イタリアは13日に予定されていた経済財政相の訪仏を取りやめ、15日に予定されていた仏伊首脳会談の中止も示唆。難民問題の深刻さを物語る出来事でした。・・・
Vol.165 日本商工会議所が吠える!(2018.5.22)
4月26日、日商は、現制度では「単純労働」と見られがちな業務に従事できる「中間技能人材」という在留資格を創設すべきという意見書を公表しました。政府が提唱する「特定技能」よりはマシですが、「単純労働」に外国人を押し込めてしまうという意味で、「悪手」と言うべきでしょう。それよりも、同じ意見書に記されている「わが国の大学等を卒業した外国人留学生が引き続き日本で就労できるよう、卒業生に特化した在留資格を創設」のほうが筋の良い施策です。
Vol.149 移民の議論は始まるのか?(2018.4.25)
経済団体「新経済連盟」の三木谷浩史代表理事は、「移民受け入れの議論を始めるべきだ」とぶち上げ、「移民基本法」の制定を働きかけ、受入目標の設定を求めていく方針を明らかにしました。その半年ほど前、単純労働者を含む非技術的分野の受け入れに関して「検討の場」を早期に設置するよう政府に求めた日本商工会議所は、自由民主党と人手不足の解消が急務だとの認識で一致。高村正彦自由民主党副総裁は「人手不足は経済成長の阻害要因になっている」と応じました。
Vol.147 パソナが入管を動かす!?(2018.4.23)
人材派遣のパソナグループは「パソナ総合研究所」を開設。塩崎恭久前厚生労働大臣を招聘し、「専門性の高い外国人高度人材の確保や労働力不足を解消するためにも移民制度を構築すべき」との認識を表明しました。アドバイザリーボードは錚々たる顔触れで、「社会のあり方の変革に向けた“発信”を行ないます」とぶち上げた以上、何か仕掛ける肚でしょう。これまでもパソナは、国家戦略特区の枠組を活用しながら、地域を限定した家事支援や就農に関して、外国人労働者の受け入れを勝ち取ってきました。
Vol.138 「介護」が大暴れしています(2018.4.10)
「介護」が大暴れしています。まず、「技能実習」の枠内に「介護」を入れました。その上で「在留資格」に「介護」を新設し、5年までの在留を認めて更新可に。これで「永住者」にも変更可能です。さらに、昨年12月8日に閣議決定された「新しい経済政策パッケージ」において、3年以上の実務経験に加え、実務者研修を受講し、介護福祉士の国家試験に合格した外国人には在留資格「介護」を認める方針を打ち出しましたから、帰国前提の「技能実習」で来日した外国人が永住できる道が拓かれました。
Vol.135 国よりも地公体に期待する(2018.4.5)
日本人として生まれても外国籍を取ると日本国籍を失うとする国籍法の規定は憲法違反だとして、欧州在住の元日本国籍保持者ら8人が国籍回復を求める訴訟を東京地裁に起こします。国籍法は「日本国民は、自己の志望によって外国の国籍を取得したときは、日本の国籍を失う」として、二重国籍を認めていません。このため、二重国籍となった場合、22歳までか取得後2年以内の国籍選択が義務づけられています。現在の日本の法制は、人々が国境を越えるようになっている「現実」に対応していません。
Vol.128 「ズルズル移民」で良いのか?(2018.3.27)
2月下旬に、安倍首相が外国人労働者の受入拡大をぶち上げたことを契機に、「移民に関する議論」が俄かに活発化しています。渋々であれ、積極的であれ、現実的には「移民受入」は致し方ないという世論が優勢という感じもしますが、「いわゆる移民は受け入れない」という建前を崩さないままだと、ズルズルと外国人が増えることになります。そうなると、本来必要な日本語教育や社会規範の修得を国として講じることができません。じつは、この「ズルズル移民」。日本の専売特許ではありません。
Vol.123 「しずお農場」より「技人国」!(2018.3.19)
北海道士別市の「しずお農場」では、経営者自らベトナムに赴き、実習生候補の面接を行ないました。その結果、給料のピンハネや斡旋料を取られないからということで3人の募集に150人が殺到し、優秀な若者を採用できたと言います。さらに、日本語検定合格による昇給制度を導入して、日本語能力を磨かせるだけでなく、賃金を日本人並みの20万円に設定しました。ある評論家は、これを「ドイツ式」として称賛し、他企業も真似したほうがよいと推奨しています。
Vol.106 日系4世が働けば解決する?(2018.2.22)
法務省は、海外在住の日系4世の若者に、就労できる「特定活動」の在留資格(最長5年間)を与える新たな制度を導入することを決定しました。日本語能力試験N4レベルの語学力などが条件で、18~30歳を対象に年間4000人を受け入れる計画です。日系2世や3世は「定住者」の在留資格で自由に働けますが、4世は、日本に住む3世と暮らす未成年で未婚の実子のみ「定住者」として長期滞在が認められ、原則として就労はできませんでした。
Vol.98 新宿区新成人の外国人は5割(2018.2.9)
東京23区の「新成人」8万3400人のうち、8人に1人に当たる1万800人余りは外国人です。新成人に占める外国人の割合は、新宿区で45.7%と半数を占めているほか、豊島区で38.3%、中野区で27%と、23区のうち6つの区で、その割合は20%を超えています。5年前と比較すると、日本人が1.05倍でほぼ横ばいで推移している中で、外国人は2.54倍。区ごとに見てみると、江戸川区が2.1倍、新宿区が2.2倍、北区が2.9倍、豊島区が3.4倍となっており、中野区に至っては、なんと5倍の増加率です。  
Vol.68 「創業準備ビザ」は吉報です?(2017.12.15)
日本経済新聞は、「経済産業、法務両省はアジアなどの外国人起業家を呼び込むため、2018年度にも全国で『創業準備ビザ』と呼ばれる新たな在留資格を認める調整に入った」と報じました。もしも、この報道が事実なのであれば、会社登記や事務所賃借などの条件不足で「経営・管理」が許可されなかった外国人たちにとって吉報になり得ます。実務において、事務所や資金等のハードルで苦しめられている申請人が多数存在するからです。ただし、入管の実際の運用を見てみないと何とも言えません。
Vol.59 小池都知事は入管政策が苦手?(2017.12.1)
2017年1~6月に難民認定を申請した外国人は8561人と過去最多を更新。入管は「誤った形で就労等を意図する外国人に伝わり、難民認定制度を乱用または誤用する者の増加につながっている」と主張しています。その一方、難民認定の運用が狭量すぎるとして「サンクチュアリ・シティ」を提言する声もあります。そんな中、小池東京都知事が「国際金融都市・東京構想」を打ち出しました。性的マイノリティーであるLGBTの同性パートナーが在留資格を得やすくなるよう国へ働きかけていくと宣言しました。
Vol.56 飲食業は「技人国」じゃない?(2017.11.27)
茨城県の農家が、不法就労助長の容疑で逮捕されました。「資格外活動違反」に相当するのだと思われますが、「資格外活動」という専門用語は、世の中的にはあまり知られていません。そもそも、この「活動」という概念が分かりにくい。「ビザさえ下りれば、何をやってもいい」というポジティブな捉え方から、「とにかく単純労働はダメ」というネガティブな思考まで、人それぞれなのですが、出所不明の噂話や聞きかじりの断片的な知識で決め付けている人が多いのも事実です。
Vol.53 入管行政は複雑骨折していく!(2017.11.20)
在留資格制度の行方を占う上で、破天荒な事態が進行しています。それは、国家戦略特区制度における外国人の農業就労です。国会答弁で当局は、対象外国人は「高度人材ではない」と認めていますから、素直に受け止めると、「単純労働の外国人は受け入れない」という大原則を転換したようにも見えます。さらに言うと、対象外国人に関して、技能実習制度の修了者を想定しているので、「日本の技術を海外に移転する」という技能実習制度の建前を放棄したようにも感じられます。
Vol.39 参政権よりも在留資格を論じよ!(2017.10.18)
「希望の党」は、政策協定書に「外国人参政権に対する反対」を盛り込みました。外国人参政権は、長年来の政治的な争点であり、憲法改正においても議論が分かれています。現行憲法は、国政への参政権を認めていませんが、地方参政権まで禁止するものではないと解されており、川崎市や広島市のほか、北海道の市町村では、住民投票に外国人も参加できる住民投票条例を制定。でも、日本に在留している大多数の外国人が求めているのは、参政権などではなく、基本的人権の尊重と在留資格の安定性です。
Vol.31 「技人国」で現場研修ができる!(2017.9.23)
9月22日、「『クールジャパン』に関わる分野において就労しようとする留学生等に係る在留資格の明確化等について」が公表されました。「現場研修」について、従来は「採用当初のOJTは,業務習熟のために必要な研修として認められます。他方で,OJTの期間が当該外国人の在留期間の大半を占めるような場合には認められません」という概念的な指導でしたが、現場研修(単純作業)が「技術・人文知識・国際業務」の範囲内であることを複数の事例で認めたという点で「画期的」です。
Vol.30 在留資格の戦略で将来が決まる!(2017.9.22)
日本フランチャイズチェーン協会が「外国人技能実習制度」の対象職種にコンビニの店舗運営を加えるべく申請するようです。人手不足に焦る気持ちは分かりますが、極めて筋が悪い戦略です。正々堂々と入管を説得し、「技術・人文知識・国際業務」を勝ち取った企業の努力を無にする悪手でもあります。この点、際立っているのが、外国人従業員100人を目指す日の丸交通。観光業務に従事する高度人材として、「国際業務」という在留資格を取得させた上で乗務以外の部門への配置も検討するといいます。
Vol.27 アニメで在留資格が出るのか?!(2017.9.19)
「アニメやデザイン、調理などを学ぶ外国人留学生が卒業後に日本で就職しやすくなるよう、在留資格を緩和する」という報道がありました。入管審査の現場を知らずに政策を論じるとこういうことになります。求人企業がいるのかという根本的な疑問だけでなく、運用上の基準である「月給20万円」をクリアできるかという問題もあるのですが、入社当初の研修期間に限り認めていた単純業務を中長期計画の提出を条件に一定期間認める方向に議論が進むのであれば、悪い話ではないのかもしれません。
Vol.25 外国人なしで日本は成り立つのか(2017.9.17)
東京入管の審査が厳格化しています。専門学校における専攻と業務の関連を極めて厳しく追及し、申請者本人に対して電話で質問を浴びせるなど、2年前であれば許可された事例が不許可のオンパレード。偽装難民を一掃するという方針の余波が通常の在留資格変更の判断に影響しているように見えます。地方に目を転じると、外国人が増えなければやっていけない市町村が激増しており、少子高齢化はアジア全体の問題。こんな対応をしていると、アジアの人々が来日しないようになってしまわないか心配です。
Vol.15 今こそ「河野私案」を再考する(2017.9.3)
いまから10年以上前の2006年に公表された「今後の外国人の受入れに関する基本的な考え方」(通称、「河野私案」。)を知っている方はいらっしゃるでしょうか。「河野私案」は、来たる人口減衰を踏まえた上で、あるべき入国管理制度を真正面から検討した意欲溢れる報告書でした。法務副大臣としてプロジェクトチームを立ち上げ、各方面からのパブリックコメントを踏まえた上で策定された「河野私案」は、いま読み返してみても色褪せることなく、現在の入管行政の問題点を的確に指摘しているように思えます。
Vol.183 「特定技能」で一体どうなる?(2018.6.15)
安倍首相が「一定の専門性・技能を持つ即戦力の外国人材を幅広く受け入れていく仕組みを早急に構築する」と宣言し、「特定技能」の新設が決まりました。50万人超の外国人労働者を受け入れる改革を評して、「ベルリンの壁が崩壊した」という声も。就業している留学生(26.0万人)と技能実習生(25.8万人)を合わせた規模の人数(就業者の約4割)を数年間で受け入れるというのですから、大胆な政策であることは間違いありません。ただし重要なのは、制度の中身です。・・・
Vol.181 特定技能試験は利権になる(2018.6.13)
日本政府は、在留資格「特定技能」を新設して単純労働を担う外国人を受け入れるようですが、この政策は、日本の入国管理政策に物凄く大きな変化をもたらします。というのは、「特定技能」の許可を得るためのハードル(日本語試験と技能試験)がものすごく低いからです。日本語能力の基準は原則、日本語能力試験の「N4」。建設と農業については、「N4」すら求めません。「除草剤を持ってきて」という質問に該当する写真を選択できればOKというのですから試験などないも同然。・・・
Vol.179 それでも技能実習が好き?(2018.6.11)
三菱自動車が2016年以降、岡崎製作所で受け入れたフィリピン人技能実習生65人のうち33人を実習内容とは異なる仕事の現場で働かせていたことが明らかになりました。溶接技能の習得が目的であったのに、車体の組み立てや、実習計画より簡易な溶接を日常的にさせていたようです。提出した実習計画は完全な虚偽。法務省が厚生労働省と調査に入ることになりました。そして、三菱自動車と同じような虚偽事件が日産自動車でも発覚しました。技能実習の現場は、あまりにも杜撰で悲惨で欺瞞です・・・。
Vol.175 「特定技能」は筋が悪い?(2018.6.5)
安倍政権は、最長5年の「技能実習」を終えるなどした外国人が、さらに最長で5年就労できるように、「特定技能」という在留資格を新設する方向を打ち出しました。外国人労働者の本格拡大に舵を切ったと見てよいでしょう。しかし、「技術移転を通じた国際貢献という建前もかなぐり捨て、労働力確保のためのなりふり構わぬ制度案」とか「10年間、家族の呼び寄せも認めず、その後の永住申請も認めない。労働者の人権保障も多文化共生も考慮しない」という批判が湧きおこっています。・・・
Vol.172 除染作業は「技能実習」?(2018.5.31)
ベトナム人の技能実習生が、原発の除染作業に携わっている実例が続々発覚しています。ベトナムには原発自体が存在しておらず、「日本の技術を移転する」という大義名分が全く当てはまらない業務です。その上に搾取するのですから最低最悪。原発事故による帰還困難区域での建物解体工事に従事した技能実習生には1日あたり6600円の危険手当が支払われるはずなのに、1日あたり5000円近くピンハネされ、累計で160万円も搾取されていました。しかも、賃金台帳が改竄されていたというのです。・・・
Vol.161 自民党は移民賛成に傾く?(2018.5.16)
田村憲久元厚生労働大臣が、4月下旬のテレビ番組で、「毎年30万人、40万人、人口がこれから自然減なんですよね。生まれる数と亡くなる数を見ていくと。それをどれだけ外国人でカバーするか、全員その方々を『移民』という形、『永住権』でカバーするというのはナンセンスだと思う。日本人が就かなくなった、または人が足らないという分野に関しては管理をする中で一定期間で帰っていただくという形で回していく方が文化の軋轢があるとかいろんなことは起こらないのではないか」と述べました。
Vol.152 茨城は詐欺師だらけなのか?(2018.5.1)
技能実習が「日本の優れた技術をアジアの若者に伝える国際貢献」であるという建前を本気で信じている人は誰もいません。2017年における技能実習生の失踪は、過去最高の7,089人となりました。ある中国人実習生は、「逃亡する実習生はみんな知っていることですが、茨城は在日中国人の詐欺師だらけです。知人の紹介以外は慎重になったほうがいいです。茨城で騙されたり逮捕されたりは、ほんと多くて悲惨です」と証言しています。つまり、「在日中国人が中国人を陥れる」構造があるというのです。
Vol.141 技能実習生大国を目指す?(2018.4.13)
政府は、最長5年間の「技能実習」を修了した外国人に、さらに最長5年間就労できる「特定技能」という在留資格を与える方針です。技能実習生は「特定技能」と合わせて、最長10年間働き続けられることになります。技能実習制度は既得権益と化しており、多くの政治家がその利権に預かっています。技能実習制度を否定することが難しいことは分かりますが、技能実習制度が「インチキの塊」というのは周知の事実。「ダメなものはダメ」と観念して根本的に改革しなければ、事態は改善されないのです。
Vol.132 出稼ぎなのに仕送りを受ける(2018.4.2)
ハノイ郊外の農家を父に持つあるベトナム人女性は、送り出し会社で1年ほど日本語を勉強した後、来日しました。約130万円かかった費用は、両親が借金をして工面しましたが、家賃を引かれても月約9万円が手取りとして残る計算で、3年間働けば貯金ができる見込みでした。日本では、食堂を運営する会社に雇われて、学校の食堂などで働きましたが、仕事がない時が多く、給料は時給制で、寮費を引かれると手取りが15,000円の月も。日々の食費にも困り、父親から計20万円を仕送りしてもらったといいます。
Vol.127 移民政策は取りません!?(2018.3.26)
2月20日に外国人材の受入拡大に向けた制度検討を安倍首相が指示したことを受け、その3日後にはタスクフォースの初会合が開催されました。①在留期間に上限を設けることと②家族の帯同を認めないことを条件に、入国管理法改正等を含めて受入拡大を検討すると言います。この矛盾をいち早く見抜いたのが、希望の党の奥野総一郎衆院議員。「専門的、技術的分野の外国人を積極的に受け入れる」と明言しながら、いわゆる「移民政策」は採らない、とする政策の矛盾点を突き、「質問主意書」を投げ掛けました。
Vol.109 在留資格制度は改善される?(2018.2.27)
2018年2月20日の経済財政諮問会議において、安倍晋三首相は、専門的な知識や技術を持つ外国人労働者の受け入れ拡大を検討するように指示しました。入国管理法を改正して在留資格の対象を拡大することをも含めて、この夏にまとめる「骨太の方針」に盛り込む方針です。近年にない朗報です。しかし手放しでは喜べません。というのは、安倍首相が「家族の帯同は基本的に認めない」と釘を差しているからです。日商の提案を受けた形で、韓国の「雇用許可制」に似た制度を新設する思惑を感じます。
Vol.99 韓国の真似をしても成功しない(2018.2.13)
技能実習制度の問題を指摘する識者が増えてきました。韓国に学べという論調も見られます。かつて韓国は、現在の日本と同様、実習の名目で「裏口」から労働力を補っていました。仲介業者に多額の費用を払って訪韓する実習生はより良い給料を求めて大量に失踪。そこで韓国は「外国人労働者は受け入れない」という建前を捨て、「正面」から受け入れる「雇用許可制」を2004年に導入。仲介業者の搾取を撲滅し、韓国語能力試験の得点だけがハードルになったので、日本に行くよりも稼ぎが良くなりました。
Vol.82 技能実習はやはり奴隷制度だ!(2018.1.18)
技能実習生として働いた縫製会社を逃げ出したミャンマー人女性の家族が、母国の送り出し機関から失踪防止目的の違約金を支払うよう、損害賠償請求訴訟を起こされました。当事者の女性は2015年に来日し、派遣先の縫製会社でミシン工として最長16時間/日働き、月給12万円を受け取っていましたが、腸の病気で手術した結果、残業ができなくなって帰国を迫られたため、逃げ出したようです。日本政府は、法律によって、こうした違約金契約を禁じていますが、まったく効果がないことが判明しました。
Vol.81 日本の近未来は介護業界に聞け(2018.1.17)
「介護」にまで技能実習制度を拡張することについては、「対人サービス」として初めての受入れとなるだけでなく、在留中に国家資格に合格した場合に「介護」の在留資格で在留し続ける措置が検討されているなど、実質的な「移民」の大々的な受入れが始まるとして批判する声があります。しかし2025年には、介護職が253万人必要と予測されている中で、介護福祉士の資格が取得できる専門学校や大学の入学者数は定員の45.7%と過去最低。日本人だけで介護サービスを維持することは不可能です。
Vol.79 コンビニ業界は入管戦略を誤った(2018.1.15)
実習先からいなくなる技能実習生が急増しています。2017年前半の半年間で3205人が失踪し、史上最大規模になる勢いです。法務省幹部は「遺憾だ。分析しないと何が原因か示せない」と洩らしたそうですが、技能実習という制度自体が「筋の悪い偽装」なので、問題が生じるのは当たり前。本来であれば、「筋の悪い偽装」であることを認めた上で入管制度の改革を打ち出すべきですが、そういう気配は一向に見られません。ところが、この「筋の悪い偽装」に今頃になって参戦を表明したのがコンビニ業界。
Vol.69 やっぱり技能実習は茶番です!(2017.12.18)
技能実習制度については、2017年11月から技能実習適正化法が施行され、正常化が期待されていますが、実態を見ると、広島市の食堂運営会社に受け入れられたものの、手取りは雀の涙で、待遇の改善を求めた途端に帰国させられたり、片目を失明する労災に遭いながら、自主退職扱いにされて、十分に補償を受けられなかったり。パワハラやセクハラや賃金未払が横行しており、悲惨な事例が後を絶たず、毎年5000人以上が失踪しています。
Vol.55 日本の将来は韓国を後追いする(2017.11.24)
1993年韓国は「産業研修生制度」を導入しました。「産業研修生制度」では、研修生に対する人権侵害が頻発し、職場からの失踪、不法滞在が増加。2002年に不法滞在の比率が6割超に達するなど社会問題化したため、2004年に「雇用許可制」へと転換。転職を制限するという大枠を維持しながら、韓国と相手国との間で二国間協定を結んで、政府の直接管理下に置くことにより、中間搾取を排除しました。この「雇用許可制」への転換は、一時高く評価されましたが、近年、深刻な病状を再発させています。
Vol.51 技能実習の膨張が歪みを産む!(2017.11.15)
平成25年3月、広島県のカキ養殖加工会社で勤務していた中国人の実習生が経営者ら9人を殺傷する事件がありましたが、今年7月にも熊本県警が20代の女性を刃物で襲って負傷させたとして強盗殺人未遂の容疑でベトナム人実習生を逮捕しました。警察に摘発された実習生は、平成24年に331人でしたが、平成28年には1387人に達しました。群馬県では、現時点で失踪した実習生が82人に上っており、昨年1年間の計88人を上回る見込みです。入国から1年半以内での失踪が64%を占めています。
Vol.46 技能実習制度は黒転白になる?!(2017.11.1)
入国管理法を学び技能実習の実態を知れば、この制度が筋悪であるということは誰でもわかります。だから良心ある人たちは「人材不足を補うためのものではない」と嘘をつき、コンビニの店舗運営を技能実習の対象とすることに反対します。ある弁護士は「技能実習制度には根本的な欠陥があり、多くの人権侵害事件を引き起こしている」と非難し、「コンビニ店舗運営の社員教育のためなら企業内転勤や研修の制度を使うべきだし、留学生のアルバイトを卒業後に雇用するという方法もある」と指摘します。
Vol.45 JITCOは無罪でTATOOは有罪?(2017.10.30)
職場でのパワハラが原因でうつ病を発症したカンボジア人の技能実習生が労災認定されましたが、そういう惨状等を改善するために国が設けた宿舎の規定は公表から3カ月で反故にされました。鳥取県の繊維企業は、外国人技能実習生に違法な長時間労働を課したため書類送検され、ある部品メーカー社長は「若い人を雇っても将来に責任は持てない」と割り切り、自分の代で工場を畳む決意をしながら、技能実習生の採用で人繰りを凌いでいます。こんな外国人雇用で企業の未来が明るくなるわけがありません。
Vol.43 技能実習の資格外活動は不問?(2017.10.24)
NC旋盤の作業に関して、裁判官は「『技術』の在留資格に見合う活動に関する規定は曖昧であり,『技能実習2号』の対象職種であっても『単純』に分類されるなど,入国管理法上の専門的技術又は知識を要する業務は,社会通念上の専門性,技術性との認識と異なっている」とする原告の主張を退け、現場監督者が「単純作業である」と評価したことと原告が「初心者であっても1週間でできるかもしれない」と陳述したことを根拠に、NC旋盤の作業を「資格外活動」であると認定しました。
Vol.38 入管行政の周りは偽装だらけ?(2017.10.16)
10月初、店舗で働くフィリピン人の女と金を貸した客や店員らを「偽装結婚」させたとして、パブの経営者が逮捕されました。今年上半期に難民認定を申請した外国人は過去最多の8561人となり、前年比1.7倍の増加でしたが、多数の「偽装難民」が紛れ込んでいると報じられています。そのほかにも、就労目的の「偽装留学生」や「偽装滞在」が問題視されているなど入管行政の周りは「偽装」だらけ。しかし、冷静に見れば、そんな「偽装」などちっぽけに見えてしまう巨大な「まやかしの制度」があります。
Vol.34 技能実習より技人国を活用せよ(2017.10.4)
日本の少なからぬ産業や日本人の豊かな生活が、技能実習生によって支えられているという事実は否定できません。その一方、岐阜や愛知の縫製業者が実習生に対する賃金が最低賃金を大きく下回っていたり、職場から大量失踪したり、実習生を使っていることが理由で、2020年の東京オリンピックで日本の農産物が料理に使えないという深刻な問題が発生しています。この背景には、ある公的機関がピンハネしているため、技能実習生に皺寄せが行くという事情があるのですが、あまり報道されていません。
Vol.22 入国管理制度に嘘はないのか?(2017.9.14)
法律や行政に嘘やインチキがあると「法」は信頼を失い、法治国家は機能しません。その意味で日本は失格です。というのは、法律と行政に大きな3つの嘘があるからです。まずは「自衛隊は軍隊ではない」という嘘。次に「パチンコは博打ではない」という嘘。最後に「技能実習は単純労働ではない」という嘘です。法令は「技能実習」について「申請人が修得しようとする技能、技術又は知識が同一の作業の反復のみによって修得できるものではないこと」と定めていますが、実態は単純作業ばかりなのです。
Vol.146 戦争難民は難民ではない!(2018.4.20)
内戦が続くシリアから逃れて来日したものの、「難民」と認められなかったシリア人男性が国を訴えましたが、敗訴しました。原告は、「この判決に従えば、世界中のシリア難民が難民と認定されない。化学兵器も使用された。そこから逃げてきた私の状況を全く理解してもらえなかった」と主張しており、弁護士やジャーナリストも「戦乱を逃れて国を離れたシリア人が難民でなければ、だれが『難民』と認められるのか!」と憤ります。気持ちは分かるのですが、入国管理法の条文はそうなっていません。
Vol.134 派遣会社は確信犯なのか?(2018.4.4)
静岡県焼津市の人材派遣会社と社長夫婦が、就労資格のないフィリピン人を水産加工会社に派遣したとして不法就労助長の疑いで書類送検されました。日本有数の水揚げ量を誇る焼津においても水産加工業の人手不足は深刻で、派遣会社の男性社長は、「働かせれば働かせるほど利益になる。法律違反と分かっていたが利益を優先させた」と供述したといいます。この事件が発覚したのは、派遣されていたフィリピン国籍の男女8人が就業していたことがバレたのが発端。8人のうち6人が「偽装難民」でした。
Vol.122 偽装難民狩りが本格化する!(2018.3.16)
東京入管と名古屋入管は、昨年11月6日~12月1日を「集中摘発努力期間」と定めて、不法残留や資格外活動などの入国管理法違反を厳しく取り締まりました。その結果、摘発した外国人は計341人。その27.5%に当たる94人は難民認定申請者でしたが、摘発された後に、そのうちの80人が難民認定申請や不認定への異議申立を取り下げたといいます。難民認定申請者94人のうち81人は、申請してから6カ月未満なのに働いており、法務省は「94人の大半が就労目的の申請だったといえる」と分析しています。
Vol.111 難民申請2万人・認定は0.1%(2018.3.1)
2017年に難民認定を申請した外国人は、前年比80%増の1万9628人となり、7年連続で過去最多を更新しました。その一方、難民として認めた人数は前年から8人減の20人。約20,000人の申請に対して、難民認定率は0.1%で、1,000人に1人の確率です。直近の統計で比較しますと、カナダ、米国、ドイツ、英国、フランスは遥か彼方であり、最も難民に厳しいイタリアですら遠い存在。韓国と比べても異常な低さであるという事実は否定できません。日本は韓国より人道的でないと見られているのです。
Vol.110 スポーツ界は移民を讃える?(2018.2.28)
平昌冬季五輪が閉幕しました。今回の米国チームには、アジア系アメリカ人が大勢参加。日本人の両親を持つフィギュアスケートの長洲未来選手は、米国で生まれた正真正銘の米国人です。米国人女性初のトリプルアクセルを決めて注目を集めたのですが、偉業を讃えようとした大手新聞紙の記者が「Immigrants: They get the job done(移民は仕事を成し遂げる)」とツイートしたところ、「人種差別だ」という炎上を引き起こしました。スポーツ界においても「移民」は微妙な問題なのです。
Vol.96 KKKが讃える日本の難民政策(2018.2.7)
米国の白人至上主義の秘密結社「KKK」の地区リーダーが、集会の演説において、「日本人はナショナリズムを信奉しています」「日本は2015年に難民を27人しか受け入れませんでした」「私は一部の白人文化よりも、日本の文化を尊敬します」「白人が弱くなっているからです。恥ずかしいことです」とし、日本の難民政策を称讃しました。1月15日から、入管は、KKKから称賛された難民政策をさらに厳格化することを決定しました。KKKが日本の難民政策をさらに称讃することは間違いないのでしょうが・・・。
Vol.83 入管行政を読むなら産経を読め(2018.1.19)
毎日新聞は「川口のクルド人」という特集を組み、日本最大のクルド人集住地区である川口市を取り上げ、難民認定を求める彼らの声を代弁しました。行間からは入管行政に対する批判が滲み出ています。同様のスタンスを採るのが朝日新聞。母国の内戦から逃れ、人道配慮で日本に暮らすシリア男性が妻子を呼び寄せられずに悩んでいる姿を記事にするなど、反入管の立場が明らか。その対極にあるのが産経新聞。難民に対する恩情を感じさせる記事は少なく、移民についても排斥的な論調が目立ちます。
Vol.80 ついに偽装難民最期の日は来た(2018.1.16)
2018年1月12日、法務省は、難民申請後2カ月以内に書面審査によって、申請者を「難民の可能性が高い:Ⓐ」「明らかに難民に該当しない:Ⓑ」「同じ理由での再申請:Ⓒ」「ⒶⒷⒸ以外:Ⓓ」の4種類に区分した上で、Ⓑ・Ⓒ・Ⓓ(再申請に限る)には在留資格を与えず、審査と並行して、強制退去手続を進めることを文書で公表しました。Ⓓ(再申請を除く)に関しては、申請の6カ月後以降に在留資格を与えますが、実習先を逃げた技能実習生や退学した留学生らの就労は認めない方針です。
Vol.66 有事の難民に対応できるのか?(2017.12.13)
2017年11月23日、秋田県由利本荘市で、北朝鮮から漂着した男性8人が発見されました。このような漂着者は珍しくありません。11月15日にも、石川県の能登半島沖で北朝鮮国籍の男性3人が救助されています。同時期に山形県鶴岡市でも漂着船が発見されていますし、今年1月に福井県美浜町、昨年12月には青森県深浦町と新潟県佐渡市、同11月には京都府舞鶴市で、それぞれ1隻ずつの漂着船が発見されています。今回の8名は帰国を望んでいるので、中国等を経由して帰国させることになると思われます。
Vol.60 難民申請者には絶対に近寄るな(2017.12.4)
「難民申請」した外国人を就労資格がないのに解体現場で働かせたとして、入国管理法違反(不法就労助長)容疑で、解体業の経営者らが逮捕されました。無許可で就労した疑いで、インド人とバングラデシュ人の男性6人も逮捕されています。一方、兵庫県では、口紅など化粧品61点を盗んだとして、ベトナム国籍の男女3人が逮捕されました。3人はいずれも留学ビザで入国し、現在は「難民申請」中だといいます。要するに、「偽装難民」は「悪者」で、その関係者も「悪者」だというのです。
Vol.54 難民申請中を雇うと狙われる!(2017.11.21)
「難民申請から6ヶ月以内の外国人の就労」を摘発する事例が目立っています。今年2月にベトナム人を工場に派遣したとして人材派遣会社の代表取締役が逮捕されたことを皮切りに、5月にはミャンマー人を不法に働かせたとしてビル管理会社会長が摘発され、7月にはフィリピン人夫婦を働かせた疑いで清掃会社の代表取締役が捕まり、10月にはベトナム人を不法に働かせたとしてスーパーの採用担当が逮捕されました。11月上旬にも、入国管理法違反の疑いで、京都府の人材派遣会社役員らが逮捕されています。
Vol.47 難民申請者は急にいなくなる?(2017.11.6)
入管が申請6ヶ月後から一律に日本での就労を許可する現在の運用を撤廃することを決めたため、年間1万人を超す申請者はほとんどが就労できなくなりそうです。今後は申請2ヶ月以内に簡易審査を行い、在留資格が「留学」や「技能実習」の申請者のほか「短期滞在」の申請者のうち申請理由が「母国で借金取りに追われている」などの「明らかに難民に該当しない申請者」、そして、不認定となったにもかかわらず申請した「再申請者」については、在留期限後、強制収容される扱いに変更されるようです。
Vol.33 武装難民と偽装難民が悩みの種(2017.10.1)
麻生太郎副総理兼財務相が、北朝鮮で有事が発生すれば日本に武装難民が押し寄せる可能性に言及し、「警察で対応できるか。自衛隊、防衛出動か。じゃあ射殺か。真剣に考えた方がいい」と発言したことが物議を醸しましたが、「難民が船に乗って間違いなく漂着する。不法入国で10万人単位。どこに収容するのか」という指摘は間違っていません。入国者収容所の定員は2000人に満たないからです。ただでさえ「偽装難民」に悩まされているのに、「武装難民」まで漂着したら、入管はお手上げです。
Vol.29 ユニクロの真似をしてはいけない(2017.9.21)
ミャンマーから隣国バングラデシュに脱出したロヒンギャ難民が37万人に達する中、ユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井社長は100万ドルの個人寄付を申し出ました。ユニクロは、2015年11月、3年間で総額1000万ドルを国連に資金援助するとともに、国内外で難民100人を雇用することを公表するなど難民支援を積極的に打ち出しています。それでは、ユニクロを見習って難民を雇用すべきでしょうか。それは、あまりお勧めしません。
Vol.26 入国管理法は移民を受け付けない(2017.9.18)
シリアは、2011年、アサド政権が民主化を求める市民のデモを弾圧したことを切っ掛けに内戦に突入。反アサド派に外国から過激派が加わる一方で、「イスラム国」が支配地を広げるなど混乱を極めています。逃げる人々の波は、2015年「欧州難民危機」となって世界を揺るがしました。それに対して日本は、5年かけて留学生150人を受け入れるという方針を公表。入国管理法は、「永住者」としての「難民」を受け入れられない体系になっているので、苦肉の策として「留学」での受入にした背景があります。
Vol.18 難民問題は対岸の火事ではない(2017.9.7)
ミャンマーでは、少数派のイスラム教徒であるロヒンギャの武装勢力に対して、治安部隊が掃討作戦を断行しているため、住民の被害が拡大しており、隣国のバングラデシュに避難したロヒンギャは、12万人を上回りました。日本のマスコミは、人道的な立場から早急な解決を求めるコメントを発していますが、日本におけるロヒンギャ問題を知らないのではないでしょうか。群馬県の館林市には、亡命してきた200人近くのロヒンギャの人々が「無国籍」のまま、就労許可を与えられることなく放置されています。
Vol.4 難民雇用はとっても危ないのです(2017.6.16)
偽装難民のミャンマー人にホテルの清掃をさせていた会社の経営者が逮捕されました。じつは、4月下旬に家宅捜索が入った瞬間に、雇われていた約60人のミャンマー人は、あっという間に連絡が取れなくなったといいます。このため同社は、業務に大変な支障をきたし、大事な取引先を失いました。その上に逮捕されたのですから、泣きっ面に蜂。ただ、気を付けるべきは、難民申請者に頼っていたために、逮捕される前の時点でビジネスが回らなくなっていたということ。難民申請者を雇うのは本当にリスキーです。
Vol.189 治療目的で留学する?(2018.6.25)
安倍政権は、単純労働を賄うために50万人の外国人労働者を追加で受け入れることを決断しました。これからは、「攘夷グループ(外国人排斥派)」から、外国人を受け入れた場合のマイナス面が強く喧伝されるようになります。例えば、訪日外国人による医療費不払い問題。けがや病気で病院を受診した外国人患者が医療費を支払わない事案が続出しています。外国人患者を受け入れた病院のうち35%で医療費未払いが発覚しており、かなり高額に上っているケースもあります。・・・
Vol.182 入管と文科省の闘いが始まる(2018.6.14)
国内で生活する外国人に対する日本語教育の充実を目指す「日本語教育推進基本法」が制定される流れになりました。国と地方自治体に対して日本語を教育する責務を負わせた画期的な法律です。とはいえ、上述した美しい政策理念はともかくとして、入管にとって、この法律は頭痛の種。現在入管は、「留学ビザ」の権限を一手に握っているため、法律上「私塾」の扱いにすぎない日本語学校を支配下に置いていますが、この牙城に、文部科学省が挑戦してくるかもしれないからです。・・・
Vol.167 留学生減で大学が死ぬ!(2018.5.24)
日本の18歳人口は、1966年における249万人(団塊の世代)がピークでした。大学受験者数のピークは進学熱が高まった1992年で、当時の18歳人口は205万人(団塊ジュニアの世代)。ところが、2017年度に18歳人口は120万人とピーク比半減。2018年以降は加速度的に減少し、2024年頃までに大学入学者数(60万人)は1割減、2040年には2割減少して、入学定員が10万人も余剰になるという試算があります。こうなると、大学の死活問題になることは必至。このことを「2018年問題」と呼びます。・・・
Vol.154 新聞配達は不法就労だ!(2018.5.7)
新聞配達の現場では、不法就労が慢性化しているとようです。新聞配達は、留学生の労働力なしでは回らない典型的な職場のひとつ。配達以外に広告の折り込み作業もあり、週28時間以内ではとても終わりません。ひどいのが残業代の扱い。残業代を払うと、「週28時間超」の不法就労を認めたことになるので、「週28時間以内」という制限を逆手に取り、残業代を支払わないのだといいます。技能実習生に関しては、残業代の未払い問題が頻繁に報道されていますが、新聞配達の奨学生もそうだというのです。
Vol.143 偽装留学生の暴露は続く?(2018.4.17)
佐賀県鳥栖市の日本語学校「日本文化教育学院」で不当な退学処分を受けたとして、スリランカ国籍の男性が損害賠償を求めた訴訟において、原告の男性は、留学前に担当者の女性や同校の理事長らから「仕事は二つできる」「月200時間は働くことができる」と説明されたと主張しました。スーパー玉出、串かつだるま、一蘭などで、週28時間超のアルバイトが発覚して書類送検されており、業界では、「東京オリンピックが来るのだから、建設業界のように特別措置も考えるべき」という声が上がります。
Vol.139 正規就労が2割未満の現実(2018.4.11)
日本国内で雇用されて働く外国人労働者は127.8万人、外国人を雇用する事業所は19.4万事業所にのぼり、いずれも過去最高を記録しています。日本国内の全就業者のうち約51人に1人が外国人であり、2009年と比較すると約2.2倍の増加になっています。産業別には、宿泊業、飲食サービス業が最も高い依存度(25人に1人が外国人)になっています。他方、これを「在留資格」で見ると、「技術・人文知識・国際業務」など就労を目的とした「就労ビザ」で働いているのは全体の18.6%にとどまっています。
Vol.116 日本の大学はなめられている(2018.3.8)
一部の日本の大学や大学院において、教授に対する「煙酒作戦」(贈り物によって成績等を優遇してもらおうとする行為)が、中国人留学生等の間で蔓延しているという指摘があります。特に、地方の大学や都内の新設校においては、日本人の入学生が激減する中、定員割れを補充してくれる外国人留学生はとても大事な「上客」です。それで、一部の留学生は、「留学生だから大目に見てもらえる」という甘えを持ってしまうのだというのです。「なめられている」と言っても過言ではないでしょう。
Vol.107 偽装留学生が世にはびこる!(2018.2.23)
ブローカーから「日本に留学すれば月20万~30万円は簡単に稼げる」と唆され、150万~200万円もの借金を抱えて、出稼ぎ目的で来日した「偽装留学生」を含めて、留学生の数は29万1164人になりました。この5年間で増えた留学生のうち、ベトナム、ネパール、パキスタン、ミャンマー4カ国だけで8割。。留学生が働く現場は、コンビニや飲食店だけでなく、弁当などの製造工場、宅配便の仕分け、ホテルやビルの掃除、新聞配達など。もはや留学生の労働力なしでは成り立たない職場も多いようです。
Vol.102 留学生30万人計画は達成?(2018.2.16)
2017年5月1日時点において、国内の大学や日本語学校に在籍する外国人留学生は26万7042人となり、前年よりも11.6%増加し、過去最多を記録しました。今年も同程度の増加を示すことになると仮定すれば、今年5月に、外国人留学生の数は29万8019人になります。こうなると「留学生30万人計画」まで、あとたった1981人ですから、おそらく目標の2020年を1年前倒しして、2019年には「30万人」の大台を達成するものと思われます。
Vol.91 偽装留学生の実態は隠せない!(2018.1.31)
元勤務先の日本語学校を相手取り、損害賠償訴訟を起こした日本語教師がいます。学校が提携するベトナムの日本語学校に派遣されていたのですが、「まるで自分が、奴隷貿易の片棒を担いでいるような気持ちでした」と当時を振り返り、「どう考えても、今の状態は異常です。日本語学校を正常なものにするためには、現場を知る教師がもっと声を上げるべきだと思います」と語りながら、自らの学校が「偽装留学生」を受け入れ、違法就労を黙認していることに対する罪悪感を表明しています。
Vol.76 週28時間超で懲役2年の有罪(2018.1.10)
経営する日本語学校の外国人留学生を週28時間を超えて働かせたとして、入管難民法違反罪(不法就労助長)に問われた清掃作業員派遣会社社長に懲役2年・執行猶予3年が言い渡されました。法人としての派遣会社は罰金100万円(求刑罰金100万円)となりました。裁判官は判決理由で「17人もの留学生を取引先に派遣して労働に従事させた組織的な犯行で、強い非難に値する」「多いときには許可された時間の約2倍働かせた。違法になると説明せずに留学生に合意させた」と指摘しています。
Vol.74 偽装難民の次は偽装留学生だ!(2018.1.5)
2017年は「偽装難民」に大鉈が振るわれました。出入国管理政策懇談会が「難民認定制度の見直しの方向性」を打ち出す頃合いを見計らって、2014年秋頃からスタートした「偽装難民キャンペーン」はじわじわと広がり、2015年2月に偽装申請を指南していたネパール人が逮捕されると一気に加速。入管は、同年9月に「難民認定制度の運用の見直しの概要」を取りまとめ、悪質ブローカーの摘発実績を積み重ねながら、世論の熟成を待ち、2017年央から一挙に「偽装難民狩り」を本格化させた感じがします。
Vol.64 偽装留学生の実態が発覚する!(2017.12.11)
スリランカ人留学生の男性が学費滞納を理由に退学処分になったことに対し、日本語学校に慰謝料254万円を求めて提訴しました。男性は2016年、同校を「母校」とするスリランカの日本語研修学校で「仕事は二つできる」「時給800円で月200時間稼げる」と説明を受け、現地での仲介手数料や1年分の学費60万円のため150万円を借金しました。当初は弁当工場と運送会社を掛け持ちし、月20万円を稼ぎ、借金返済のため10万円を母国に送金していましたが、入管から指摘されて仕事が減ってしまいました。
Vol.62 専門学校は慎重に選びましょう(2017.12.6)
韓国のマスコミが報道した製菓専門学校は、生徒550人のうち80人を韓国人が占めており、韓国人の入学希望者が毎年120人に上ります。ところが、調理師やパイロット等などサービス職は10年以上の韓国での実務経験がなければビザの発給を受けられないため、ほとんどの生徒が卒業後に日本で就職する夢を諦め、韓国に戻っているようです。じつは、そういう事情にあるのは、この製菓専門学校だけではありません。専門学校に対しては、入管の審査が厳しく、就労ビザが取りにくいというのが実情です。
Vol.50 偽装留学生は摘発されていく?(2017.11.13)
11月から入管が「偽装難民」に対する処罰を本格化する、というニュースが発信されましたが、「偽装難民」の次は、「偽装留学生」が処罰の対象になりそうな雲行きになってきました。全体の6割超を占める中国やベトナムなど5カ国からの留学生の一部が、実際は“出稼ぎ”を目的とした「偽装留学生」化している実態を問題視した法務省入国管理局は、受け入れ審査の厳格化を求める文書を各地方の入国管理局に発付し、不法就労や不法滞在の温床となっている現状の適正化に乗り出すようです。
Vol.166 ダイバーシティ本番がくる!(2018.5.23)
「ダイバーシティ」とは、多様な人材を巧みにマネジメントすることを意味します。しかし日本企業の場合、強固な「おじさん社会」が形成されているので、「ダイバーシティ=女性活用」という趣旨で語られる場合が少なくありません。そんな日本でもすでに4割近くが外国人と仕事をしており、外国人と関わる機会が今後増えると予測している人が7割もいます。外国人と一緒に働くことについては賛否相半ばしているようですが、IT系のベンチャーでは、社員の過半数が外国人という日本企業も出てきました。
Vol.160 人手不足で企業が殺される?(2018.5.15)
人手不足が深刻化しています。この5年間で求人数は25%増えましたが、求職者は25%減りました。飲食店ではランチをやめたり、開店時間を短縮したり、閉店したりする例が目立ちます。昨年におけるコンビニの休廃業・解散・倒産は206件で最多記録を更新しました。賃上げをしても、その分を価格に転嫁できないため、人手不足が景況感にも影を落とし始めています。ある工務店の経営者は、「このままだと人手不足に殺される」と嘆いています。
Vol.136 日本企業数は半減すべきか?(2018.4.6)
生産年齢人口が2015年から2060年までに3264万人減るから、企業数も現在の約352万社から131~204万社に減らすべきと主張するエコノミストがいます。かつて1企業あたりの社員数が25人だったのが、現在16人程度であることを問題視し、最低賃金を引き上げて零細企業を淘汰し、大手に統合すべきと論じます。しかし、「日本では人口減少に伴い需要自体が減るので、作っても買う人がいなくなります」と指摘しておきながら、需要増について語らないのは、エコノミストとして邪道なのではないでしょうか。
Vol.131 高齢者と女性だけで対処できる?(2018.3.30)
空前絶後の「人手不足」の状況下、安倍政権は、高齢者と女性の社会進出を促すことで、「働き盛り世代」の人口減少のマイナスを相殺しようとしています。事実として、高齢者に関しては、定年や再雇用で収入が減る「60歳の崖」を緩やかにする動きが広がってきました。安倍首相が施政方針演説で「女性が輝く日本」を創ると明言したのは2013年2月ですが、女性就業者が2859万人に上るなど、働く女性は5年間で200万人増えました。子育て期に就業率が下がる「M字カーブ」現象も解消されつつあります。
Vol.121 外国人が日本に来なくなる?(2018.3.15)
日本で働く外国人労働者は128万人に達しました。外国人労働者比率は2%にすぎませんが、もはや外国人なしには、少なからぬ産業界はまともに稼働できなくなっています。ところが、日本の「働く国としての魅力」は、61カ国の内、52位にとどまっており、「労働時間が長い」「人事考課が分かりにくい」「昇進が遅い」という問題点が挙げられています。先進国の中でとりわけ給料が良いわけでもなく、アジア諸国との賃金格差は急速に縮まっています。上海よりも平均給料が低いという指摘もあります。
Vol.120 人口減と企業減を軽視する?(2018.3.14)
会社数も社員数も増大しないのにオフィスビルがどんどん建っていきます。住民が急増するわけでもないのにシェアハウスが増築されています。2020年までには現在のオフィスストックの10%に相当する床面積が市場に供給されるというから凄い。じつは、日本人人口の減少よりも怖いのが日本企業数の減少。1980年代に530万社超だった日本企業の数は380万社を割り込み、ピークから▲30%前後。それに対し、日本人人口は2006年1月のピークから▲1.2%。生産年齢人口もピークから▲12.9%にすぎません。
Vol.118 人手不足で事故が多発する?(2018.3.12)
建設業における労働災害での年間死亡者数は3年ぶりに増加に転じる模様です。1月~9月の死亡者数は225人で前年比+10%。最も多いのが墜落・転落ですが、人手不足と労働災害死亡者数の関係が気になります。2011年度頃までは人手が充足するに伴い、死亡者数が減っていたのですが、2013年度以降は、建設投資1兆円当たりの建設業就業者数が20年前と同じ水準にまで落ち込みました。当時の死亡者数は年間800人。人手不足が現場に無理を強き、安全確認の人手が足りず、事故件数が増えているのです。
Vol.114 人手不足倒産が加速する?(2018.3.6)
2017年の倒産件数が8年振りに増加する中で、「人手不足倒産」が106件の大幅増加となりました。仕事は増えているのに働き手が足りないので仕事を受けられずに事業継続を断念せざるを得ない、という現象が全国各地で発生しています。象徴的なのがコンビニです。国内市場が飽和状態となる中で競争が激化し、人手不足も経営に追い打ちをかけています。昨年の倒産件数は5年連続で増加して51件と過去2番目に高い水準。休業・解散と倒産を合わせると年間で初めて200件を超えました。
Vol.95 働く外国人18%増の128万人!(2018.2.6)
日本の企業で働く外国人労働者は127万8670人と既往最大値を更新しました。国別では中国人が最も多く37万2000人、次いでベトナム人が24万人、フィリピン人が14万6000人となっていますが、特にベトナム人は一昨年と比べて+40%近く増えています。産業別では「製造業」が38万5000人、清掃などの「サービス業」が18万9000人、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの「卸売業、小売業」が16万6000人となっており、留学生と技能実習生だけで40%以上を占めています。
Vol.89 中国人社員に忠誠心を求める?(2018.1.29)
日本企業は採用において、特殊技能ではなく、学力・自己管理能力・協調性を重視し、新卒者を好みます。これは「会社が新卒社員を研修して一人前に育てていく」という方針に基づくものですが、「自分で何とかする」という中国人のキャリア形成の考え方とは真逆。一方、日本企業は、「苦労して育成した人材が辞めたらどうしよう」と常に懸念しています。一人前に育てる方針は、一定の「忠誠心」を前提にしているのですが、「中国では、少しでも給料が良ければすぐに転職する」のが現実だからです。
Vol.78 どこもかしこも人手不足で大童(2018.1.12)
コンビニが加盟する業界団体「日本フランチャイズチェーン協会」が、外国人技能実習制度の新たな職種として、コンビニの運営業務を加えるよう、国に申請するようです。そんな中、日本政府は、介護現場で新たに受け入れる外国人の技能実習生が介護福祉士の国家試験に合格した場合、日本で働き続けられるように在留資格の制度を見直す方針を決めました。また、パイロット不足に直面した国土交通省は、外国人操縦士の在留資格緩和に動き出しています。どこもかしこも人手不足で大童です。
Vol.65 偽装の建前か・現実の共生か?(2017.12.12)
アジアの中で、日本は「高度外国人材にとって最も魅力がない」ようです。世界では63カ国中51位。日本政府は、「日本版高度外国人材グリーンカード」を創設して、最短で在留期間1年での永住許可申請を可能にしたことを喧伝してきましたが、世界から全く相手にされていません。一方、人手不足が深刻な地方では、外国人との共生が始まっています。観光客だけでなく、外国人の経営する店が増えてきたため、長野・白馬駅前では、横文字の看板が目立つようになりました。
Vol.44 ヒト不足倒産がやってくる!?(2017.10.26)
2017年度上半期の企業の倒産件数は前年同期比で9年ぶりに前年を上回りました。景気が良い都市圏では人が採用できない零細企業が倒産し、景気が悪い地方では人手不足倒産が起きにくくなっています。広告費をかける体力がない中小企業では社員やバイトが抜けていき、オペレーションが回りません。時給を上げて引きとめようとしても人件費は増える一方で、オーナーは休日もなしに出勤しなければならない。結局、どこかの段階で破綻してお店を畳むしかなくなるという負の連鎖が起きているのです。
Vol.19 外国人材活用が生き残る肝になる(2017.9.8)
有効求人倍率は7月に1.52倍となり、バブル期の1.46倍を超え、1974年2月以来43年5カ月ぶりの高水準となりました。2.8%を記録した7月の完全失業率においては、女性の失業率が1993年5月以来の低水準。少なからぬ企業は、将来の人手不足を見越して、長期で雇える正規社員の雇用を拡大していますが、働き盛りの日本人は年間60万人近く減少しており、人手不足で苦しむ日本企業が日々1700社も生まれることを示しています。稀代の人手不足を乗り切るためには、外国人材の活用が不可欠です。
Vol.10 留学生は年功序列を嫌うのです(2017.8.18)
マスコミでは、外国人留学生の就職事情に関する誤った情報が、未だに数多く流れています。「入社後は、日本人とまったく同じようにキャリアを歩んでもらうことを確認しています。年功序列や終身雇用の考え方も含めて納得できるかを聞きます」などという建前論では、優秀な外国人は誰も入社しません。3ヶ月毎の実力評価で、先輩を1年で追い抜けると思うのが、彼らの「常識」であり、「年功序列」や「年次による人事」という気が遠くなるような長期競争は、彼らの想像を超えています。
Vol.185 アベノミクスは賞味期限切れ?(2018.6.19)
「骨太方針」には、2019年10月の消費税率10%引き上げによる景気の落ち込みを回避するための対策が明記されました。安倍政権は、「それほど景気は良くない」という現実を認識しているのだと思います。2018年1~3月期の国内総生産(GDP)は、実質で前期比▲0.2%。2015年10~12月期以来、9四半期ぶりのマイナス成長でした。野菜やガソリンなど身の回り品の値上がりで個人消費が低調。生活実感に近い名目GDPを見ると▲0.4%、年率で▲1.5%の惨憺たる状況です。・・・
Vol.171 人口減少を放置するのか?(2018.5.30)
2017年10月1日時点の日本人は、前年より37.2万人少ない1億2465万人となりました。年間減少数は過去最大です。外国人(206万人)を含む総人口でも▲22.7万人減で、7年連続のマイナス。高齢者比率は27.7%を占め、過去最高を更新しました。人口減が続く地方を見れば、高齢者が過半数の「限界集落」が目立ち、共同生活を維持することが困難化。子供がいなくなり、小学校が閉校し、修繕が必要な橋すら着手できなくなっています。今後は、都市部の高齢化が深刻化してきます。・・・
Vol.157 2人に1人は老人になる?!(2018.5.10)
2045年に秋田県の高齢化率は50.1%に達し、2人に1人が老人になると予測されています。人口は2015年から▲41.2%も減少。青森県▲37.0%、山形県▲31.6%と東北地方の人口減が目立ちます。青森県今別町では7割も人口が減る見通しですが、その上を行くのが奈良県川上村。30年後に人口が8割減となり、1313人の村民が270人にまで減る見込みです。スーパーやガソリンスタンドが出て行ったため、いまは村が主体になって、移動型のスーパーを運営していますが、それも立ちいかなくなるでしょう。
Vol.151 自治体の半数が消滅する!(2018.4.27)
2010年から2040年の間に若年女性(20歳~39歳)の人口減少率が5割を超える市区町村は全体の半分にあたる896に及び、1万人未満になる523の自治体は消滅の危機に陥るといいます。人口が少なくなると、バスが来なくなり、高齢者は買い物や病院に行けない。病院自体の数が少なくなる。実際、2006年に財政破綻を表明した北海道夕張市では、小学校6校が1校に、中学校3校が1校になり、図書館・集会所・集会施設の大半を廃止しました。200床以上あった市立総合病院は、19床の診療所に変わりました。
Vol.133 将来への不安を解消せよ!(2018.4.3)
マスコミでは、「景気は良い」という論調が未だに主流ですが、安倍政権が求めている「3%の賃上げ」は実現できず、実質賃金は▲0.9%。これでは、誰も「手元にお金が増えた」とは感じません。売るほうも買うほうも価格にはシビアです。最大の要因は「将来への不安」。誰もが自分の生活に手一杯で、企業も将来の業績悪化を懸念しています。若者の約6割が「将来のことを考えると、今、お金を使うこと全般に積極的になれない」と答える中で、各企業も明るい将来の見通しを掲げることができません。
Vol.129 投資増なら生産性は向上?(2018.3.28)
経済学者の一部には、「人口が減っても問題はない。なぜなら、人手不足を補うためにIT投資が活発になり、労働者一人当たりの生産性が上がるからだ」と主張する方がいます。それが正しいのなら、過疎の村は生産性が向上するはずですが、そんな事例は聞きません。人手不足感は年々高まるばかりなのに、2017年の機械受注は5年ぶりの前年比割れになりました。人手不足が顕著な非製造業の弱さが目立つといいます。ローソンのように、人手不足に伴う設備投資が増加し、減益になった例もあります。
Vol.125 賃上げ3%にこだわる理由(2018.3.22)
「インフレ2%を達成する」として「異次元」の金融緩和を始めた黒田総裁は、達成時期を6回も先送りしましたが、批判されても「企業経営者に根付いたデフレマインドが問題である」として涼しい顔。要するに、経営者が賃上げをしないから「2%」にならないと強弁しています。黒田理論によれば、日本における労働生産性の上昇率は1%。この場合、実質賃金が1%上昇しないと生産性の向上分に見合いません。したがって、インフレが2%になるとすれば、3%以上の賃上げが必要になるという論理です。
Vol.108 安倍首相は現場の声を聞け!(2018.2.26)
2017年の現金給与総額は月平均で31万6907円で4年連続で増加しました。基本給を示す所定内給与は0.4%増の24万1228円、残業代を示す所定外給与も1万9565円と2年ぶりに増えたようです。しかし、消費者物価が原油価格の上昇などを受けて、2016年に比べて0.6%上昇したため、賃金の伸びを相殺し、2017年通年の実質賃金は2016年に比べて0.2%減り、2年ぶりのマイナスになってしまいました。物価の伸びに賃金の伸びが追いついていないのです。これで、どんどん消費が伸びるわけがありません。
Vol.104 過疎の村は生産性が上がる?(2018.2.20)
経済学者に人口減少が日本経済に与える影響を尋ねると、「1人当たりGDPはイノベーションで伸びる。供給側の事情を見ても行き詰まっている社会の方がイノベーションの動機は大きくなる」とか「労働力不足になると飲食店が自動食器洗い機を買うようになる。最新の皿洗い技術が広く使われるようになり、そうした投資が行われれば日本経済の生産性は大幅に向上する」と答えてくれます。要するに、人手不足になると省力化投資が増えて労働生産性が上がるから日本経済は成長するというのです。
Vol.100 誤った経済政策の悪影響は?(2018.2.14)
日銀によると、足もとの景気が1年前と比べて「良くなった」と答えた割合から「悪くなった」と答えた割合を引いた値は、▲11.9ポイントであったものの、マイナス幅は前回の調査より1.6ポイント縮小し、景気に対する受け止め方は改善。一方、暮らし向きに「ゆとりが出てきた」と答えた割合から「ゆとりがなくなってきた」と答えた割合を引いた値は、▲33.7ポイントとなり、前回の調査より1.8ポイント悪化しました。景気の受け止め方が改善したにもかかわらず、暮らし向きが悪化しているのです。
Vol.87 ご高説より具体的な対策がほしい(2018.1.25)
新春座談会では高齢の識者たちが登場し、「悲観的になるのではなく、対処法をどうするかを考えたらいい」「変えることへの強靱な意志を持たないと」などという一般論を展開しています。雇用問題に関しても、「女性と高齢者の就労を促進すれば、2030年でも約6400万人を維持できる」とか「定年は70歳を過ぎてもいい」という高説を述べた上で、「企業も意識を変えないといけない」と説教してくれるのですが、これらの識者たちのほとんどは、自ら創業して多くの雇用を維持した経験がありません。
Vol.86 自動小銃か・日本脱出か?!(2018.1.24)
投資家のジム・ロジャーズ氏は、「もし私がいま10歳の日本人ならば、AK-47(自動小銃)を購入するか、もしくは、この国を去ることを選ぶだろう。なぜなら、いま10歳の日本人である彼、彼女たちは、これからの人生で大惨事に見舞われるからだ」と予言します。「日本はGDPの240%、1000兆円を超す巨額赤字を抱えている。その上、猛烈なペースで進む人口減少社会に突入したため、借金を返済できない。30年後に40歳になる日本人には、老後を支える人もカネもない」と語ります。
Vol.73 日本人は棄てる・中国人は買う(2017.12.25)
中国人による「土地」購入が問題視されています。2017年11月、自民党「安全保障と土地法制に関する特命委員会」が意見聴取したところ、中国資本による北海道の土地買収が急速に進む実態を踏まえて、「主権国家の日本の中に別の国ができてしまう」という意見が開陳され、外資による土地購入の直接制限を求める意見が相次ぎました。「北海道は中国32番目の省になる」「北海道が中国の“北海省”になる日も遠くない」「これは武器を持たない、目に見えない戦争だ」などという言説も流されています。
Vol.72 日本人は2000人に激減する?(2017.12.22)
テレビや書店では、未だに「ジャパン・アズ・ナンバーワン」的な番組や書籍が目立ち、「上から目線」で中国を論じていますが、その認識は大きく誤っています。「世界に影響を与える人物ランキング」において、習近平主席が4位で、安倍首相は37位であるという世界の現実を直視すべきです。1億2700万人(2015年)だった日本の総人口は、40年後に9000万人を下回り、100年以内に5000万人を下回ると予測されています。200年後には1380万人、300年後には約450万人に減るとも言われています。
Vol.63 在留外国人の消費力に期待する(2017.12.8)
7~9月期のGDPは、7期連続のプラス成長となりました。2012年12月に始まった景気回復局面は、「いざなぎ景気」を超えることが確実となりました。上場企業 4社に1社が最高益になる見込みであり、日本経済は絶好調に見えます。しかし、売上高の増加要因は、輸出と値上げとM & Aであり、国内市場は拡大していません。「いざなぎ景気」では、民間消費が毎年10以上伸びていましたが、今回の景気拡大局面では0%台。アパレルや自動車は国内市場の縮小が止まらず、工場や店舗の閉鎖が続いています。
Vol.40 アベノミクスには期待できない!(2017.10.20)
日銀は「労働需給の引き締まりが続く中、賃金コスト吸収のための対応にも自ずと限界がある」とし賃金も価格も上がると見ていますが、戯言としか思えません。イオンの岡田社長は「脱デフレは大いなるイリュージョン」と喝破しましたが、現状は、需要増に牽引される「好景気」ではなく、単なる「人手不足」。需要が弱いから値上げしたらお客さまは離れるだけ。それを熟知しているから、経営者は値上げではなく、供給を絞っています。廃業する中小企業の約半分が黒字という異常事態を直視すべきです。
Vol.28 在留外国人が年金財政を救う!?(2017.9.20)
年金財政を1兆円改善させる方法があります。それは、厚生年金を支払った外国人に対して、在留資格の変更や在留期間の更新を認めるという政策です。留学生に対しても出席率80%以上を条件として、「週28時間以下」という上限を廃止し、厚生年金を納めたら「技術・人文知識・国際業務」への在留資格変更を認めることにすれば効果絶大。「永住者」でない在留外国人にとって厚生年金は支払う意味がありません。「年金を負担すれば在留資格を認める」というだけで、年金財政は劇的に改善します。
Vol.169 外国人が来日すると迷惑?(2018.5.28)
安倍政権は訪日外国人4000万人に向かってひた走っていますが、「負の報道」も増えてきました。民泊の陰の部分や、外国人観光客によるゴミ不法投棄・マナー違反もさることながら、外国人が病院で治療を受けた後に医療費を支払わないケースが多発しているというのは、ただでさえ赤字に苦しむ健康保険を危機に陥れる仕打ちなので、大問題としてクローズアップされるに違いありません。そうなれば、「観光客歓迎=外国人許容」のムードが「外国人排斥」の方向に一挙に反転する危険性もあります。・・・
Vol.168 医療保険で入国制限します!(2018.5.25)
日本滞在中に病気やけがで治療を受けた外国人旅行者が医療費を支払わずに帰国してしまう事例が急増。医療機関の35%では医療費の未払いを経験しており、医療通訳等の費用についても83%が請求していません。また、訪日客の3割が医療費をカバーする旅行保険に未加入という報道もあります。この状況を受けて、自民党のプロジェクトチームは、不払い経験のある訪日客の入国審査を厳格にし、再度の不払いの恐れがあれば入国を拒否する提言案をまとめました。・・・
Vol.164 ベトナム人は中国人より悪い?(2018.5.21)
2017年における外国人の犯罪検挙件数は、前年から3000件ほど増えて1万7000件余りでしたが、国籍別で見ると、ベトナム人の検挙件数が5140件で前の年の1.6倍に急増し、中国人を抜いて初めて最多となりました。刑法犯の9割近くが窃盗(4割が店舗での万引き)で、グループで見張りや実行役、盗品の運搬役などと役割分担し、ベトナムで人気の高い日本の化粧品や衣料品を大量に万引きして、本国に送るケースが多かったといいます。また、空き巣の摘発が365件(前年12件)と大幅に増加しました。
Vol.153 airbnbはガサ入れされるか?(2018.5.2)
3月下旬、訪日観光客向けに無許可で送迎する「中国式白タク」に加担したとして、中国の大手配車アプリ「皇包車」を運営する中国企業の関連会社「日本皇包車」を対象に家宅捜索が実施され、道路運送法違反の疑いで同社の前代表が逮捕されました。警察は、アプリ運営会社である「皇包車」と「都市型ハイヤー」の免許を持つ「日本皇包車」の役員が一部重複していることを重視。両社は一体であり、ハイヤーの運転手でない中国男性に配車したことが「白タク行為」にあたると判断したと見られます。
Vol.142 民泊は「悪」で決まりだ!?(2018.4.16)
大阪市は無許可の民泊施設を一掃するため、4月に「違法民泊撲滅チーム」を発足させます。市内の違法民泊は1万室を超えており、大阪府警と連携して取り締まりを強化。改正された「旅館業法」は、「民泊新法」と同時に6月に施行され、無許可営業の罰金が上限3万円から100万円にUP。立入検査の権限も明確化されました。「民泊新法」に対しては、6~7割の自治体が規制条例を作る方針です。住環境悪化を懸念する地元の声の背後の背後には、過剰規制とも言われる「旅館業法」の存在があります。
Vol.112 4000万人をおもてなしする?(2018.3.2)
2017年に日本を訪れた外国人旅行者は2869万人(前年比+19%)となり、5年連続で既往ピークを更新しました。観光ビザ発給要件の緩和や格安航空会社やクルーズ船の増便が要因と報じられています。日本政府は、2020年に4000万人に増やす目標を掲げていますが、毎年2割程度の増加ペースを維持すれば、達成できる見込みがついてきました。目標を達成するためには、欧米からの旅行者を増やしたり、日中だけでなく夜間も観光を楽しめる環境を整備したりすることが課題となると言われています。
Vol.94 ベトナム人は犯罪に走るのか?(2018.2.5)
ベトナム人による犯罪が増えています。茨城県では、空き巣に入り貴金属を奪ったとしてベトナム人3人が住居侵入と窃盗で逮捕されました。兵庫県でも同様の罪で1府3県で空き巣を繰り返し885万円相当の被害をもたらしたベトナム人の男5人が捕まりました。姫路市内のドラッグストアで万引を繰り返したベトナム国籍の男女3人が逮捕され、神奈川県では違法送金をした罪でベトナム男性が検挙されました。また、東京都や静岡県では、偽造された1万円札を使った罪でベトナム人が摘発されています。        
Vol.88 インバウンドに死角はないのか?(2018.1.26)
2018年の訪日外国人旅行者数が年間3200万人に達する見込みの中、新税の「国際観光旅客税」の税収が初年度から60億円も見込まれており、新聞やTVでは「インバウンド」の文字が「(訪日外国人)」という「脚注」とともに飛び交っています。しかし、その一方で、京都などでは従来見られなかった外国人観光客と地域住民との軋轢が生じているなど「観光公害」が発生していたり、華やかな「インバウンド報道」の陰であまり目立ってはいませんが、白タクやヤミ民泊の摘発が着実に増えています。
Vol.52 白タクも違法民泊も摘発される(2017.11.17)
訪日中国人客を相手に無許可でタクシー営業をしたとして、中国籍の男3人が道路運送法違反の疑いで逮捕されました。空港や観光地で訪日外国人客を相手にする「中国式白タク」に関する本格的な逮捕です。警察は、容疑者らの車が多くの荷物を持つ訪日客を乗せて関空と大阪市内を何度も行き来するのを確認し、白タクとして営業していると判断しました。中国語の配車アプリを介して、訪日客からの依頼を受けて営業していた「白タク」は7回にわたって関西空港から大阪市内に40人を運送したといいます。
Vol.37 通訳ガイド解禁は有利に働く?(2017.10.13)
6月に成立した「通訳案内士法及び旅行業法の一部を改正する法律」が来年1月4日に施行されます。従来、「通訳案内士」でなければ、有償の通訳ガイドは禁じられていましたが、来年からは無資格であっても対価をもらった通訳ガイドができます。無論、この制度変更には反対論もあります。ただでさえ、無資格の「闇ガイド」が跋扈し外国人観光客を食い物にした事例が目立っており、国会でも議論が白熱しました。この制度変更をビジネスと在留資格との関係で見れば、プラス面を期待することができます。
Vol.32 ヤミ民泊が外国人を排斥する?(2017.9.26)
「外国人観光客のインバウンドが凄い」という報道は、日本人の「外国人嫌い」を若干緩和しましたが、最近、インバウントのデメリットが取り沙汰されています。民泊の8~9割を占める「ヤミ民泊」は、ホテル・旅館業界からすれば営業妨害ですし、騒音などで迷惑を被る近隣住民は被害者です。民泊施設を利用して覚醒剤を密輸する事件も起きました。インバウンドで悪いことが起きているということになると、外国人労働者を含めて、「外国人排斥」のムードが一挙に醸成される危険性があります。
Vol.16 外国人の受入は犯罪を増やす?!(2017.9.4)
外国人犯罪に関する報道が増えています。実質的な外国人比率は1.9%なので、人口比に応じた数字であると評価することができないわけではありません。しかし、個別の犯罪における外国人比率に目を転じると、盗品等関係、強盗致死傷、強盗、殺人、薬事関係、傷害、窃盗、強姦が4.5%~8.3%の高水準。この数字を見ると、「外国人を受け入れると犯罪が増える」という入管や警察の主張を退けることは困難であり、日本では「外国人労働者を大々的に受け入れるべき」という議論にはならないと考えた方がよさそうです。
Vol.12 訪日外国人は犯罪者なのか?!(2017.8.29)
訪日外国人に絡む犯罪記事が取り上げられるようになってきました。「医療ツーリズム」に係る無免許手術や自家用車による「白タク営業」のほか、金塊の密輸入や偽造クレジットカードによる商品詐欺など、「日本は安全なのに、外国人に絡んで犯罪が多くなってきている」という印象が滲み出ています。警察や入管は、外国人絡みの犯罪が発生すると、マスコミに対して必要以上にプッシュします。結果的に、外国人排斥につながる世論が形成されてくると、外国人雇用に対する批判に飛び火してくる可能性があります。
Vol.11 外国人が健康保険を蝕んでいる(2017.8.23)
外国人に対する医療の充実化が叫ばれる一方で、「医療費不払い」という問題が浮上しています。観光で訪日したタイ人女性が急病に倒れ、運よく一命を取り留めたものの、手術等に要した治療費1800万円が宙に浮いてしまいました。旅行保険に加入しない訪日外国人が、病気やけがで病院にかかった場合、請求される高額の医療費を支払わないまま出国してしまうのです。わが国の健康保険は、少子高齢化を背景に構造赤字が問題視されているので、「外国人ただ乗り論」が出てくると、排外的な世論につながりかねません。
Vol.187 地震で外国人が強盗する?(2018.6.21)
6月18日、大阪府北部で震度6弱を観測した地震の後、「在日外国人の窃盗・搾取・強盗にはくれぐれもご用心を」とか「外国人って地震に慣れてないから、真っ先にコンビニ強盗始めるか、空港に殺到するようです」などのデマがSNSに投稿されました。大阪府が「未確認の情報をむやみに拡散しないで」と呼び掛けるなど一騒動になりましたが、こうした差別的な投稿を非難する声も相次ぎ、「大きな地震や災害が起きると差別主義者がデマを流すのでご注意を」などの投稿があったことは救いでした。・・・
Vol.164 ベトナム人は中国人より悪い?(2018.5.21)
2017年における外国人の犯罪検挙件数は、前年から3000件ほど増えて1万7000件余りでしたが、国籍別で見ると、ベトナム人の検挙件数が5140件で前の年の1.6倍に急増し、中国人を抜いて初めて最多となりました。刑法犯の9割近くが窃盗(4割が店舗での万引き)で、グループで見張りや実行役、盗品の運搬役などと役割分担し、ベトナムで人気の高い日本の化粧品や衣料品を大量に万引きして、本国に送るケースが多かったといいます。また、空き巣の摘発が365件(前年12件)と大幅に増加しました。
Vol.153 airbnbはガサ入れされるか?(2018.5.2)
3月下旬、訪日観光客向けに無許可で送迎する「中国式白タク」に加担したとして、中国の大手配車アプリ「皇包車」を運営する中国企業の関連会社「日本皇包車」を対象に家宅捜索が実施され、道路運送法違反の疑いで同社の前代表が逮捕されました。警察は、アプリ運営会社である「皇包車」と「都市型ハイヤー」の免許を持つ「日本皇包車」の役員が一部重複していることを重視。両社は一体であり、ハイヤーの運転手でない中国男性に配車したことが「白タク行為」にあたると判断したと見られます。
Vol.142 民泊は「悪」で決まりだ!?(2018.4.16)
大阪市は無許可の民泊施設を一掃するため、4月に「違法民泊撲滅チーム」を発足させます。市内の違法民泊は1万室を超えており、大阪府警と連携して取り締まりを強化。改正された「旅館業法」は、「民泊新法」と同時に6月に施行され、無許可営業の罰金が上限3万円から100万円にUP。立入検査の権限も明確化されました。「民泊新法」に対しては、6~7割の自治体が規制条例を作る方針です。住環境悪化を懸念する地元の声の背後の背後には、過剰規制とも言われる「旅館業法」の存在があります。
Vol.112 4000万人をおもてなしする?(2018.3.2)
2017年に日本を訪れた外国人旅行者は2869万人(前年比+19%)となり、5年連続で既往ピークを更新しました。観光ビザ発給要件の緩和や格安航空会社やクルーズ船の増便が要因と報じられています。日本政府は、2020年に4000万人に増やす目標を掲げていますが、毎年2割程度の増加ペースを維持すれば、達成できる見込みがついてきました。目標を達成するためには、欧米からの旅行者を増やしたり、日中だけでなく夜間も観光を楽しめる環境を整備したりすることが課題となると言われています。
Vol.94 ベトナム人は犯罪に走るのか?(2018.2.5)
ベトナム人による犯罪が増えています。茨城県では、空き巣に入り貴金属を奪ったとしてベトナム人3人が住居侵入と窃盗で逮捕されました。兵庫県でも同様の罪で1府3県で空き巣を繰り返し885万円相当の被害をもたらしたベトナム人の男5人が捕まりました。姫路市内のドラッグストアで万引を繰り返したベトナム国籍の男女3人が逮捕され、神奈川県では違法送金をした罪でベトナム男性が検挙されました。また、東京都や静岡県では、偽造された1万円札を使った罪でベトナム人が摘発されています。        
Vol.88 インバウンドに死角はないのか?(2018.1.26)
2018年の訪日外国人旅行者数が年間3200万人に達する見込みの中、新税の「国際観光旅客税」の税収が初年度から60億円も見込まれており、新聞やTVでは「インバウンド」の文字が「(訪日外国人)」という「脚注」とともに飛び交っています。しかし、その一方で、京都などでは従来見られなかった外国人観光客と地域住民との軋轢が生じているなど「観光公害」が発生していたり、華やかな「インバウンド報道」の陰であまり目立ってはいませんが、白タクやヤミ民泊の摘発が着実に増えています。
Vol.52 白タクも違法民泊も摘発される(2017.11.17)
訪日中国人客を相手に無許可でタクシー営業をしたとして、中国籍の男3人が道路運送法違反の疑いで逮捕されました。空港や観光地で訪日外国人客を相手にする「中国式白タク」に関する本格的な逮捕です。警察は、容疑者らの車が多くの荷物を持つ訪日客を乗せて関空と大阪市内を何度も行き来するのを確認し、白タクとして営業していると判断しました。中国語の配車アプリを介して、訪日客からの依頼を受けて営業していた「白タク」は7回にわたって関西空港から大阪市内に40人を運送したといいます。
Vol.37 通訳ガイド解禁は有利に働く?(2017.10.13)
6月に成立した「通訳案内士法及び旅行業法の一部を改正する法律」が来年1月4日に施行されます。従来、「通訳案内士」でなければ、有償の通訳ガイドは禁じられていましたが、来年からは無資格であっても対価をもらった通訳ガイドができます。無論、この制度変更には反対論もあります。ただでさえ、無資格の「闇ガイド」が跋扈し外国人観光客を食い物にした事例が目立っており、国会でも議論が白熱しました。この制度変更をビジネスと在留資格との関係で見れば、プラス面を期待することができます。
Vol.32 ヤミ民泊が外国人を排斥する?(2017.9.26)
「外国人観光客のインバウンドが凄い」という報道は、日本人の「外国人嫌い」を若干緩和しましたが、最近、インバウントのデメリットが取り沙汰されています。民泊の8~9割を占める「ヤミ民泊」は、ホテル・旅館業界からすれば営業妨害ですし、騒音などで迷惑を被る近隣住民は被害者です。民泊施設を利用して覚醒剤を密輸する事件も起きました。インバウンドで悪いことが起きているということになると、外国人労働者を含めて、「外国人排斥」のムードが一挙に醸成される危険性があります。
Vol.16 外国人の受入は犯罪を増やす?!(2017.9.4)
外国人犯罪に関する報道が増えています。実質的な外国人比率は1.9%なので、人口比に応じた数字であると評価することができないわけではありません。しかし、個別の犯罪における外国人比率に目を転じると、盗品等関係、強盗致死傷、強盗、殺人、薬事関係、傷害、窃盗、強姦が4.5%~8.3%の高水準。この数字を見ると、「外国人を受け入れると犯罪が増える」という入管や警察の主張を退けることは困難であり、日本では「外国人労働者を大々的に受け入れるべき」という議論にはならないと考えた方がよさそうです。
Vol.12 訪日外国人は犯罪者なのか?!(2017.8.29)
訪日外国人に絡む犯罪記事が取り上げられるようになってきました。「医療ツーリズム」に係る無免許手術や自家用車による「白タク営業」のほか、金塊の密輸入や偽造クレジットカードによる商品詐欺など、「日本は安全なのに、外国人に絡んで犯罪が多くなってきている」という印象が滲み出ています。警察や入管は、外国人絡みの犯罪が発生すると、マスコミに対して必要以上にプッシュします。結果的に、外国人排斥につながる世論が形成されてくると、外国人雇用に対する批判に飛び火してくる可能性があります。
Vol.11 外国人が健康保険を蝕んでいる(2017.8.23)
外国人に対する医療の充実化が叫ばれる一方で、「医療費不払い」という問題が浮上しています。観光で訪日したタイ人女性が急病に倒れ、運よく一命を取り留めたものの、手術等に要した治療費1800万円が宙に浮いてしまいました。旅行保険に加入しない訪日外国人が、病気やけがで病院にかかった場合、請求される高額の医療費を支払わないまま出国してしまうのです。わが国の健康保険は、少子高齢化を背景に構造赤字が問題視されているので、「外国人ただ乗り論」が出てくると、排外的な世論につながりかねません。
Vol.178 反移民が世界中に拡散?(2018.6.8)
イタリアで反移民政権が誕生し、スロバキアでも反移民を掲げる野党が第1党になりました。フランスは、不法入国に対して禁錮1年の処罰を導入する厳格な移民法案を検討しています。オーストリアでは、難民申請者に対し、携帯電話を当局に引き渡すとともに、最高840ユーロ(約11万円)の支払いを義務付ける法案を閣議決定しました。伝統的に「多文化主義」を掲げるオーストラリアでも、以前はタブーであった移民制限論が表面化し、実質的に年間の受け入れ枠を縮小しました。・・・
Vol.173 台湾は移民政策に踏み込む(2018.6.1)
5月15日、台湾は「新経済移民法」の草案を公開し、「高い専門性を持つ外国人」のみならず、「中程度の技術水準を持つ外国人」を受け入れ、年間183日以上7年間台湾に居住すれば永住ビザを認めるという方針を示しました。「中程度の技術水準を持つ労働者」は、「技術者や高度プロフェッショナル従業員の補佐、機械操作、組み立てなどに従事する労働者」を意味し、12万人不足しているとされていますが、受け入れる際の月給の下限を上位70%の水準に設定しました。・・・
Vol.163 移民問題で大臣が辞任!(2018.5.18)
4月29日、英国のラッド内務大臣は、「不法移民の国外退去に関して、内務省は目標となる人数を定めていない」と議会に説明していたことが事実と異なることが明らかになったため辞任しました。英首相に対し、数年間で不法移民の10%を退去させる目標を進言していたようです。英国では、カリブ海諸国から移民した人々たちが強制退去のリスクに直面していることが政治問題化。親の旅券で入国し、自身の旅券を持たない一部の子孫らが「不法移民」と誤認されたという問題が浮上していました。
Vol.158 中国が移民管理局を設立!(2018.5.11)
中国は、外国人の滞在・居住・永住や難民管理を担当させるため、公安部の下に「国家移民管理局」を新設する方針を示しました。中国在留外国人は84万8500人(2013年)ですから日本の半分程度に過ぎませんが、その段階で「中国で暮らし、働く外国人が増えてきており、移民管理サービスの需要が高まっている」として、「移民局」を設立する先見性には敬服せざるを得ません。その一方、日本は「移民」を否定しているので、先進国であれば当たり前の組織である「移民省」や「移民局」がないのです。
Vol.155 移民規制で経済が停滞!(2018.5.8)
米国では、IT技術者らが取得する「H-1Bビザ」の発給が厳格化。サンフランシスコのIT企業では、外国人の従業員を積極的に採用する先は8%にとどまり、外国人雇用を減らす企業が33%を占めたため、技術者の4割が米国を去ることを検討。米国経済は大きなダメージを被ると予測されています。EUから離脱する英国では、直近1年間で、EU域内からの純移入者が5年ぶりに10万人を下回り、移民流入を規制すれば、生産および雇用の伸び鈍化につながる可能性が高いとする報告書が公表されました。
Vol.150 中国人が日本人化する?(2018.4.26)
「精日」というネットスラングが中国で話題になっています。「精神的日本人」を指し、「自分は中国人だが精神的には日本人である」と主張する若者を意味するのですが、江蘇省南京市で旧日本軍の軍服を着たコスプレ姿で写真を撮りインターネットに公開した中国人男性が15日間拘留されるなど、旧日本軍の愛好家の行動が物議を醸しています。中国の王毅外相が「精日」のことを「中国人のクズだ!」と罵倒したことで話題になりましたが、国家を侮辱する者を厳罰に処す立法すら検討されています。
Vol.148 欧州で反移民が止まらない(2018.4.24)
4月上旬ハンガリーで総選挙が行われ、「反移民」を掲げる与党が大勝利を収めました。中欧、ポーランド、オーストリアで、「反移民」の流れが勢いを増しており、EU内の亀裂が広がる可能性があります。3月のイタリア総選挙ではポピュリズム政党の「五つ星運動」と極右の「同盟」が躍進。ドイツでも極右「ドイツのための選択肢」が最大野党に。フランスでも極右のルペン氏が昨年の仏大統領選で2番手につけました。こうした欧州の動向を例示し、「移民などありえない」と主張する人もいます。
Vol.144 スイスは不法就労者を救う(2018.4.18)
13,000人の不法滞在者を抱えるスイスのジュネーブ州は、2015年秋、長期不法就労者を合法化するという「パピルス・プロジェクト」を立ち上げました。合法化を申請する要件は、経済的に自立していることを証明すること、ジュネーブに連続して10年以上居住していること、基本的なフランス語が話せることなどであり、決して高いハードルではありません。これまでに、不法就労者1,093人が滞在許可証を受け取り、申請却下や国外退去となったのはたった4人だけといいます。
Vol.140 欧州で反移民が勢力を増す(2018.4.12)
2018年3月初、イタリアの総選挙において、EUに懐疑的で、移民に厳しい「五つ星運動」が第1党になりました。反EU・反移民を掲げる「同盟」を合わせると、下院の得票率は過半数を占めます。2013年以降、北アフリカからイタリア沿岸へと流入した移民は69万人を超え、貧困率が高まっています。この選挙では、イタリア初の黒人上院議員が誕生しましたが、皮肉なことに反移民を掲げる「同盟」の候補者でした。「差別主義の防波堤となりうる健全で管理された入国管理を支持する」と主張しています。
Vol.130 トランプ大統領は二枚舌なのか?(2018.3.29)
トランプ米大統領は、移民に関する「家族呼び寄せ制度」に反対し、合法の移民が家族や親戚を米国に呼び寄せることによる「連鎖移民」を攻撃しています。ところが、配偶者であるメラニア夫人は、「家族呼び寄せ制度」を利用して、スロベニアの両親に「永住権」を取得させたと報じられました。この制度こそ、トランプ大統領が「連鎖移民」として攻撃している対象そのもの。彼は、呼び寄せ対象を配偶者と未成年の子供に限定すべきと主張していたはずですが、夫人の両親だけは例外なのでしょうか。
Vol.113 海外情勢は入管に追い風か?(2018.3.5)
現在、米国で最も注目されている政策論争が「DACA」です。DACAとは幼少期に親に連れられ米国に入国した不法移民の若者を送還から猶予する措置のこと。トランプ大統領が撤廃方針を打ち出し、撤廃後の政策対応を巡り国中が大激論。米国には不法移民が約1100万人いると言われており、トランプ政権は彼らに対して厳しい措置を断行しています。今年の難民受入上限を昨年の11万人から4万5,000人に削減し、不法移民の取締りは厳格化され、2017年中の逮捕は前年より3割多い14万3000人に達しました。
Vol.92 入管政策で政府が閉鎖される!(2018.2.1)
予算が成立せず歳出の根拠が失われた場合に政府機関を閉鎖する「政府閉鎖」が米国で発生しました。移民政策を巡る与野党協議が不調に終わったことが原因です。争点となったのは不法移民への対応。トランプ大統領は、子どもの時に親に連れられて米国に来た不法移民の若者を強制退去にしない救済制度「DACA」を廃止する方針を表明したのですが、民主党は救済策の維持で合意できない限り、つなぎ予算案の採決に応じないと主張。トランプ政権や共和党は反発し、政府閉鎖に陥ったというのです。
Vol.36 世界情勢は入管を支持する!?(2017.10.10)
ドイツで反難民を掲げる新興政党が第3党に躍進しました。難民に寛大だった政府は厳格化に転じましたが、国民は納得しませんでした。オランダでは移民排斥を唱える党が第2党に。フランスでも反移民で知られる党首が大統領の決選投票に進みました。オーストリアでは「国を難民に奪われてはならない」と訴える党が浮上し、イタリアでも右派政党が台頭しています。米国は難民受入の上限を半減させ、不法移民が押し寄せているカナダは、「避難先としてカナダを当てにするな」と言い始めました。
Vol.17 日本はトランプを批判できない(2017.9.6)
9月5日、米国は、オバマ政権時代の合法的在留措置(DACA)を数カ月後に廃止することを決定しました。DACAとは、16歳までに米国に不法入国した30歳以下の若者を対象とする恩赦であり、2年間強制送還を免れられることに加え、就労資格も得られるので、対象者は「ドリーマーズ(夢見る人々)」と呼ばれています。日本のマスコミは、トランプ米大統領を批判していますが、彼らは、日本の入国管理法であれば、疑問の余地なく強制送還の対象。マスコミが垂れ流す報道を無前提に信じない癖を付けたいものです。
全国外国人雇用協会