あじあ行政書士法人
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経営に役立つ入管情報

外国人雇用に関して、経営上留意すべき最新情報をお届けいたします。詳しくは 「レポート」をお読みください。

Vol.56 飲食業は「技人国」じゃない?(2017.11.27)
茨城県の農家が、不法就労助長の容疑で逮捕されました。「資格外活動違反」に相当するのだと思われますが、「資格外活動」という専門用語は、世の中的にはあまり知られていません。そもそも、この「活動」という概念が分かりにくい。「ビザさえ下りれば、何をやってもいい」というポジティブな捉え方から、「とにかく単純労働はダメ」というネガティブな思考まで、人それぞれなのですが、出所不明の噂話や聞きかじりの断片的な知識で決め付けている人が多いのも事実です。
Vol.55 日本の将来は韓国を後追いする(2017.11.24)
1993年、日本の「技能実習制度」と時を同じくして、韓国は「産業研修生制度」を導入しました。「産業研修生制度」では、研修生に対する人権侵害が頻発し、職場からの失踪、不法滞在が増加。2002年に不法滞在の比率が6割超に達するなど社会問題化したため、2004年に「雇用許可制」へと転換。転職を制限するという大枠を維持しながら、韓国と相手国との間で二国間協定を結んで、政府の直接管理下に置くことにより、中間搾取を排除しました。この「雇用許可制」への転換は、一時高く評価されましたが、近年、深刻な病状を再発させています。
Vol.54 難民申請中を雇うと狙われる!(2017.11.21)
「難民申請から6ヶ月以内の外国人の就労」を摘発する事例が、最近目立っています。今年2月にベトナム人を工場に派遣したとして人材派遣会社の代表取締役が逮捕されたことを皮切りに、5月にはミャンマー人を不法に働かせたとしてビル管理会社会長が摘発され、7月にはフィリピン人夫婦を働かせた疑いで清掃会社の代表取締役が捕まり、10月にはベトナム人を不法に働かせたとしてスーパーの採用担当が逮捕されました。11月上旬にも、入国管理法違反の疑いで、京都府の人材派遣会社役員らが逮捕されています。
Vol.53 入管行政は複雑骨折していく!(2017.11.20)
在留資格制度の行方を占う上で、破天荒な事態が進行しています。それは、国家戦略特区制度における外国人の農業就労です。国会答弁で当局は、対象外国人は「高度人材ではない」と認めていますから、素直に受け止めると、「単純労働の外国人は受け入れない」という大原則を転換したようにも見えます。さらに言うと、対象外国人に関して、技能実習制度の修了者を想定しているので、「日本の技術を海外に移転する」という技能実習制度の建前を放棄したようにも感じられます。
Vol.52 白タクも違法民泊も摘発される(2017.11.17)
訪日中国人客を相手に無許可でタクシー営業をしたとして、中国籍の男3人が道路運送法違反の疑いで逮捕されました。空港や観光地で訪日外国人客を相手にする「中国式白タク」に関する本格的な逮捕です。警察は、容疑者らの車が多くの荷物を持つ訪日客を乗せて関空と大阪市内を何度も行き来するのを確認し、白タクとして営業していると判断しました。中国語の配車アプリを介して、訪日客からの依頼を受けて営業していた「白タク」は、有料で7回にわたって関西空港から大阪市内等に約40人を運送したといいます。
Vol.51 技能実習の膨張が歪みを産む!(2017.11.15)
平成25年3月、広島県のカキ養殖加工会社で勤務していた中国人の実習生が経営者ら9人を殺傷する事件がありましたが、今年7月にも熊本県警が20代の女性を刃物で襲って負傷させたとして強盗殺人未遂の容疑でベトナム人実習生を逮捕しました。警察に摘発された実習生は、平成24年に331人でしたが、平成28年には1387人に達しました。群馬県では、現時点で失踪した実習生が82人に上っており、昨年1年間の計88人を上回る見込みです。入国から1年半以内での失踪が64%を占めています。
Vol.50 偽装留学生は摘発されていく?(2017.11.13)
11月から入管が「偽装難民」に対する処罰を本格化する、というニュースが発信されましたが、「偽装難民」の次は、「偽装留学生」が処罰の対象になりそうな雲行きになってきました。産経新聞によれば、全体の6割超を占める中国やベトナムなど5カ国からの留学生の一部が、実際は“出稼ぎ”を目的とした「偽装留学生」化している実態を問題視した法務省入国管理局は、受け入れ審査の厳格化を求める文書を各地方の入国管理局に発付し、不法就労や不法滞在の温床となっている現状の適正化に乗り出すようです。
Vol.49 行政書士は法律のプロなのか?(2017.11.10)
他人名義でキャバクラ店の営業許可を申請して無許可営業を手助けしたとして、行政書士が逮捕されました。じつは、行政書士が逮捕された事例を拾い上げると、近年だけでも、入国管理法違反、司法書士法違反、弁理士法違反、電磁的公正証書原本不実記録・同供用、偽造有印私文書行使、建設業法違反、戸籍法違反、公選法違反、銃刀法違反、業務上横領、窃盗など、犯罪のオンパレード。「行政書士は頼れる街の法律家」と宣伝されていますが、法律家なのに逮捕される事例が多いのではお話になりません。
Vol.48 審査は標準処理時間を超える!(2017.11.8)
入管による審査の「標準処理期間」は、「2週間~1ヶ月」であると公表されています。また、海外在住の外国人が在留資格認定証明書の交付を求める場合は「1ヶ月~3ヶ月」。この「標準処理期間」は、審査実務の現場感覚とは大きく懸け離れているので、法務省が公表している「在留審査処理期間」で確認してみると、在留資格変更に関して一番長いのは「経営・管理」で48.2日。「標準処理期間」の最大値を5割以上超えています。入管が、「技術・人文知識・国際業務」に33.3日も費やしていることには留意が必要です。
Vol.47 難民申請者は急にいなくなる?(2017.11.6)
入管が、申請6ヶ月後から一律に日本での就労を許可する現在の運用を撤廃することを決めたため、年間1万人を超す申請者はほとんどが就労できなくなりそうです。今後は、申請2ヶ月以内に簡易審査を行い、在留資格が「留学」や「技能実習」の申請者のほか、「短期滞在」の申請者のうち申請理由が「母国で借金取りに追われている」などの「明らかに難民に該当しない申請者」、そして、不認定となったにもかかわらず申請した「再申請者」については、在留期限後、強制収容される扱いに変更されるといいます。
Vol.46 技能実習制度は黒転白になる?!(2017.11.1)
入国管理法を学び、技能実習の実態を知れば、この制度が筋悪であるということは誰でもわかります。だから、良心ある人たちは、「人材不足を補うためのものではない」と嘘をつき、コンビニの店舗運営を技能実習の対象とすることに反対します。ある弁護士は、「技能実習制度には根本的な欠陥があり、多くの人権侵害事件を引き起こしている」と非難し、「コンビニ店舗運営の社員教育のためなら企業内転勤や研修の制度を使うべきだし、留学生のアルバイトを卒業後に雇用するという方法もある」と指摘しています。
Vol.45 JITCOは無罪でTATOOは有罪?(2017.10.30)
2017年度上半期の企業の倒産件数は前年同期比で9年ぶりに前年を上回りました。景気が良い都市圏では、人が採用できない零細企業が倒産し、景気が悪い地方では、人手不足倒産が起きにくくなっています。広告費をかける体力がない中小企業では、社員やバイトが抜けていき、オペレーションが回りません。時給を上げて引きとめようとしても、人件費は増える一方で、オーナーは休日もなしに出勤しなければならない。結局、どこかの段階で破綻してお店を畳むしかなくなるという、負の連鎖が起きているのです。
Vol.44 ヒト不足倒産がやってくる!?(2017.10.26)
職場でのパワハラが原因でうつ病を発症したカンボジア人の技能実習生が労災認定されましたが、そういう技能実習生の惨状等を改善するために国が設けた宿舎の規定は公表から3カ月で反故にされました。鳥取県の繊維企業は、外国人技能実習生に違法な長時間労働を課したため書類送検され、ある部品メーカー社長は、「若い人を雇っても将来に責任は持てない」と割り切り、自分の代で工場を畳む決意をしながら、技能実習生の採用で人繰りを凌いでいます。こんな外国人雇用で企業の未来が明るくなるわけがありません。
Vol.43 技能実習の資格外活動は不問?(2017.10.24)
「技術ビザ」の外国人によるNC旋盤の作業に関して、裁判官は、「『技術』の在留資格に見合う活動についての規定は曖昧であり,『技能実習2号』の対象職種であっても『単純』に分類されるなど,入国管理法上の専門的技術又は知識を要する業務は,社会通念上の専門性,技術性との認識と異なっている」とする原告の主張を退け、現場監督者が「単純作業である」と評価したことと、原告が「初心者であっても1週間でできるかもしれない」と陳述したことを根拠に、NC旋盤の作業を「資格外活動」であると認定しました。
Vol.42 人材派遣会社営業部長も逮捕!(2017.10.23)
不法就労助長罪の容疑による逮捕が相次いでいます。10月18日にスーパーマーケットの採用担当者と紹介業者が逮捕されましたが、翌19日にも就労資格のない技能実習生を不正に労働させた容疑で、会社役員と韓国籍の会社員が逮捕されました。さらに同日、在留資格がないと知りながらベトナム人を物流会社で働かせていた疑いで、人材派遣会社の営業部長が逮捕されました。専門家であるはずの人材派遣会社営業部長は、「外国人を雇ったことは間違いないが、不法残留とは知らなかった」と容疑を否認しているようです。
Vol.41 採用担当者が逮捕されました!(2017.10.21)
就労資格のない外国人を東京都墨田区のスーパーマーケットで働かせていたとして、日本人男性2人が逮捕されました。逮捕された団体役員とスーパーの採用担当者は、不法残留や難民申請中のベトナム人を月に200時間以上働かせたと報じられています。団体役員は、ベトナム人を採用担当者の勤める会社に紹介し、管理費名目でこれまでに約320万円を受け取っていたようです。 興味深いのは、団体役員が、「在留カードを確認していたので、不法就労とは知らなかった」と容疑を否認している点です。
Vol.40 アベノミクスには期待できない!(2017.10.20)
日本銀行は、「労働需給の引き締まりが続く中、賃金コスト吸収のための対応にも自ずと限界がある」とし、賃金も価格も上がると見ていますが、戯言としか思えません。イオンの岡田社長は「脱デフレは大いなるイリュージョン」と喝破しましたが、現状は、需要増に牽引される「好景気」ではなく、単なる「人手不足」。需要が弱いから値上げしたらお客さまは離れるだけ。それを熟知しているから、経営者は、値上げではなく、供給を絞っています。廃業する中小企業の約半分が黒字という異常事態が日本を襲っています。
Vol.39 参政権よりも在留資格を論じよ!(2017.10.18)
衆院選の台風の目となった「希望の党」は、政策協定書に「外国人参政権に対する反対」を盛り込みました。外国人参政権は、長年来の政治的な争点であり、憲法改正においても議論が分かれているところです。現行憲法は、国政への参政権を認めていませんが、地方参政権まで禁止するものではないと解されており、川崎市や広島市のほか、北海道の市町村では、住民投票に外国人も参加できる住民投票条例を制定しています。でも、日本に在留している大多数の外国人が求めているのは、参政権などではなく、基本的人権の尊重と在留資格の安定性です。何かズレているのではないでしょうか。
Vol.38 入管行政の周りは偽装だらけ?(2017.10.16)
10月初、店舗で働くフィリピン人の女と、金を貸した客や店員らを「偽装結婚」させたとして、パブの経営者が逮捕されました。今年上半期に難民認定を申請した外国人は過去最多の8561人となり、前年比1.7倍の増加でしたが、多数の「偽装難民」が紛れ込んでいると報じられています。そのほかにも、就労目的の「偽装留学生」や「偽装滞在」が問題視されているなど、入管行政の周りは「偽装」だらけ。しかし、冷静に見れば、そんな「偽装」などちっぽけに見えてしまう巨大な「まやかしの制度」があります。
Vol.37 通訳ガイド解禁は有利に働く?(2017.10.13)
6月に成立した「通訳案内士法及び旅行業法の一部を改正する法律」が来年1月4日に施行されます。従来、「通訳案内士」でなければ、有償の通訳ガイドは禁じられていましたが、来年からは無資格であっても、対価をもらって通訳ガイドができます。無論、この制度変更には反対論もあります。ただでさえ、無資格の「闇ガイド」が跋扈し、外国人観光客を食い物にした事例が目立っており、国会でも議論が白熱しました。この制度変更をビジネスと在留資格との関係で見れば、プラス面を期待することができます。
Vol.36 世界情勢は入管を支持する!?(2017.10.10)
ドイツで、反難民を掲げる新興政党が第3党に躍進しました。難民に寛大だった政府は、慌てて厳格化に転じたのですが、国民は納得しませんでした。オランダでは、移民排斥を唱える党が第2党に。フランスでも、反移民で知られる党首が大統領の決選投票に進みました。オーストリアでは、「国を難民に奪われてはならない」と訴える党が浮上し、イタリアでも右派政党が台頭しています。米国は、難民受入の上限を半減させ、不法移民が押し寄せているカナダは、「避難先としてカナダを当てにするな」と言い始めました。
Vol.35 入管の裁量権は万能なのか?(2017.10.6)
強制退去とした入管の処分は違法として取消しを求めた訴訟において、イラン人男性が勝訴しました。不法入国した男性は、日本でブラジル人女性と結婚し、長女を含めた家族3人で住んでいました。判決は「強制退去させれば日本で生活の基盤を持ち、日本で暮らすことを希望する家族と離れて暮らすことになり、重大な不利益を及ぼす。家族の不利益を軽視し、男性に不利な情状のみを重視した処分は裁量権を逸脱している」としました。この判例は、入管の裁量権にも自ずと一定の限度がある、という事実を示しています。
Vol.34 技能実習より技人国を活用せよ(2017.10.4)
日本の少なからぬ産業や日本人の豊かな生活が、外国人技能実習生によって支えられているという事実は否定できません。その一方、岐阜や愛知の縫製業者が実習生に対する賃金が最低賃金を大きく下回っていたり、職場から大量失踪したり、技能実習生を使っていることが理由で、2020年の東京オリンピックで日本の農産物が料理に使えない、という深刻な問題が発生しています。この背景には、ある公的機関がピンハネしているため、技能実習生に皺寄せが行くという事情があるのですが、あまり報道されていません。
Vol.33 武装難民と偽装難民が悩みの種(2017.10.1)
麻生太郎副総理兼財務相が、北朝鮮で有事が発生すれば日本に武装難民が押し寄せる可能性に言及し、「警察で対応できるか。自衛隊、防衛出動か。じゃあ射殺か。真剣に考えた方がいい」と発言したことが物議を醸しましたが、「難民が船に乗って間違いなく漂着する。不法入国で10万人単位。どこに収容するのか」という指摘は間違っていません。入国者収容所の定員は2000人に満たないからです。ただでさえ「偽装難民」に悩まされているのに、「武装難民」まで漂着したら、入管はお手上げです。「対応を考えるのは政治の仕事だ」と断言した麻生氏は、本当に辣腕を発揮してくれるでしょうか。
Vol.32 ヤミ民泊が外国人を排斥する?(2017.9.26)
「外国人観光客のインバウンドが凄い」という報道は、日本人の「外国人嫌い」を若干緩和しました。しかし、最近、インバウントのデメリットが取り沙汰されています。民泊の8~9割を占めると言われている「ヤミ民泊」は、ホテル・旅館業界からすれば営業妨害ですし、騒音などで迷惑を被る近隣住民は被害者です。民泊施設を利用して覚醒剤を密輸する事件も起きました。インバウンドで悪いことが起きているということになると、外国人労働者を含めて、「外国人排斥」のムードが一挙に醸成される危険性があります。
Vol.31 「技人国」で現場研修ができる!(2017.9.23)
9月22日、「『クールジャパン』に関わる分野において就労しようとする留学生等に係る在留資格の明確化等について」が公表されました。「現場研修」について、従来は、「採用当初のOJTは,業務習熟のために必要な研修として認められます。他方で,OJTの期間が,当該外国人の在留期間の大半を占めるような場合には認められません」という概念的な指導でしたが、現場研修(単純作業)が「技術・人文知識・国際業務」の範囲内であることを複数の事例で認めたという点で「画期的」と言って良いのかもしれません。
Vol.30 在留資格の戦略で将来が決まる!(2017.9.22)
日本フランチャイズチェーン協会が、「外国人技能実習制度」の対象職種にコンビニの店舗運営を加えるよう厚生労働省に申請するようです。人手不足に焦る気持ちは分かりますが、極めて筋が悪い戦略です。正々堂々と入管を説得し、「技術・人文知識・国際業務」を勝ち取った企業の努力を無にする悪手でもあります。この点、際立っているのが、外国人従業員100人を目指す日の丸交通。観光業務に従事する高度人材として、「国際業務」という在留資格を取得させた上で、乗務以外の部門への配置も検討するといいます。
Vol.29 ユニクロの真似をしてはいけない(2017.9.21)
ミャンマーから隣国バングラデシュに脱出したロヒンギャ難民が37万人に達する中、ユニクロを展開するファーストリテイリングの柳井社長は100万ドルの個人寄付を申し出ました。ユニクロは、国内外で難民100人を雇用することを公表するなど難民支援を積極的に打ち出しています。しかし、入国管理局は、「同じ主張を繰り返す再申請者らに対し在留は認めるが、就労を許可しないこととする。3回以上繰り返した場合には在留自体を許可しない」という方針です。難民雇用に関しては、引き続き慎重な姿勢が望まれます。
Vol.28 在留外国人が年金財政を救う!?(2017.9.20)
年金財政を1兆円以上改善させる方法があります。それは、厚生年金を支払った外国人に対して、在留資格の変更や在留期間の更新を認めるという政策です。留学生に対しても出席率80%以上を条件として、「週28時間以下」という上限を廃止し、厚生年金を納めたら「技術・人文知識・国際業務」への在留資格変更を認めることにすれば効果絶大です。「永住者」でない在留外国人にとって、厚生年金は支払う意味がありません。「年金を負担すれば在留資格を認める」というだけで、年金財政は劇的に改善するのですが・・・
Vol.27 アニメで在留資格が出るのか?!(2017.9.19)
「アニメやデザイン、調理などを学ぶ外国人留学生が卒業後に日本で就職しやすくなるよう、在留資格を緩和する」という報道がありました。入管審査の現場を知らずに政策を論じるとこういうことになるという好例です。求人企業がいるのかという根本的な疑問だけでなく、運用上の基準である「月給20万円」をクリアできるかという問題もあるのですが、「入社当初の研修期間に限り認めていた単純業務を中長期計画の提出を条件に一定期間認める方向に議論が進むのであれば、悪い話ではないのかもしれません。
Vol.26 入国管理法は移民を受け付けない(2017.9.18)
シリアは、2011年、アサド政権が民主化を求める市民のデモを弾圧したことを切っ掛けに内戦に突入。反アサド派に外国から過激派が加わる一方で、「イスラム国」が支配地を広げるなど混乱を極めています。逃げる人々の波は、2015年「欧州難民危機」となって世界を揺るがしました。それに対して日本は、5年かけて留学生150人を受け入れるという方針を公表したのですが、入国管理法は、「永住者」としての「難民」を受け入れられない体系になっているので、苦肉の策として「留学」での受入にした背景があります。
Vol.25 外国人なしで日本は成り立つのか(2017.9.17)
東京入管の審査が厳格化しています。専門学校における専攻と業務の関連を極めて厳しく追及し、申請者本人に対して電話で質問を浴びせるなど、2年前であれば許可された事例が不許可のオンパレード。偽装難民を一掃するという方針の余波が、通常の在留資格変更の判断に影響しているように見えます。地方に目を転じると、外国人が増えなければやっていけない市町村が激増しており、少子高齢化は、アジア全体の問題。こんな対応をしていると、アジアの人々が来日しないようになってしまわないか心配です。
Vol.24「偽造カード」に気を付けよう!(2017.9.16)
偽造の「在留カード」が出回っています。当初は中国人による偽造が目立っていましたが、ここ数年はベトナム人やインドネシア人の摘発も多くなっています。在留資格欄を「永住者」「日本人の配偶者等」という就労制限のない資格に書き換える手口が目立っています。本物は傾けると絵柄の色が変化しますし、ICチップが入っています。でも、極めて精巧な「偽造カード」があるのも実情。雇用主ができるのは、「在留カード等番号失効情報照会」で確認し、いまの「在留資格」を得た経緯や背景をヒアリングすることです。
Vol.23 入国管理法を理解していますか?(2017.9.15)
サッカー日本代表のハリルホジッチ監督と、ヴィッセル神戸に入団したポドルフスキーの「在留資格」は同じでしょうか? 中華料理のコックとして「在留資格」の許可を得た中国人は、店舗が忙しくなった場合、ホール係の代わりに来店客から注文を取れるでしょうか? ネパール料理の料理長として「在留資格」を得たネパール人料理長は、雇用主が亡くなった場合、店長業務を担えるでしょうか? 入国管理法はかなり難解な法律なのですが、法律違反の有無を判定する裁判長は「知っていて当然である」と一刀両断です。
Vol.22 入国管理制度に嘘はないのか?(2017.9.14)
法律や行政に嘘やインチキがあると、「法」は信頼を失い、法治国家は機能しません。その意味で日本は失格です。というのは、法律と行政に大きな3つの嘘があるからです。まずは「自衛隊は軍隊ではない」という嘘。次に「パチンコは博打ではない」という嘘。最後に「技能実習は単純労働ではない」という嘘です。法令は、「技能実習」について、「申請人が修得しようとする技能、技術又は知識が同一の作業の反復のみによって修得できるものではないこと」と明記していますが、実態は、単純作業ばかりなのです。
Vol.21「私は知らなかった」は有罪です(2017.9.13)
雇用主が絶対に知っておくべきなのは、入国管理法第73条の2第1項です。留学生を週28時間超働かせただけで、「3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金」に課されてしまうを知らない雇用主は少なくありません。しかし留意すべきは、続く第73条の2第2項。「知らないことを理由として、同項の規定による処罰を免れることができない」と明記しており、「不法就労であることを知らなかった」という言い訳を封じているのです。でも、逮捕の現場で繰り返されるのは、「不法就労であることを知らなかった」という言い訳ばかり。「知らなかった」と言い張っても裁判では無罪になりません。
Vol.20 入管は留学生アルバイトを憎む(2017.9.11)
今回の入国管理法改正では、留学生のアルバイトに関して、厳しい内容が含まれています。これまで在留資格が取り消されるのは、「留学」の場合、「学校に通う」という「主たる活動」が3ヶ月を超えて行われないときに限られていたのですが、改正後の入国管理法では、「学校に通う」という「主たる活動」を行っていないときに、アルバイトという「資格外活動」を行っただけでOUTになるのです。学校に在籍していても、授業に出ずにアルバイトばかりしていれば、在留資格が取り消され、強制退去にもなり得ます。
Vol.19 外国人材活用が生き残る肝になる(2017.9.8)
有効求人倍率は7月に1.52倍となり、バブル期の1.46倍を超え、1974年2月以来43年5カ月ぶりの高水準となりました。2.8%を記録した7月の完全失業率においては、女性の失業率が1993年5月以来の低水準。少なからぬ企業は、将来の人手不足を見越して、長期で雇える正規社員の雇用を拡大していますが、働き盛りの日本人は年間60万人近く減少しており、人手不足で苦しむ日本企業が日々1700社も生まれることを示しています。稀代の人手不足を乗り切るためには、外国人材の活用が不可欠です。
Vol.18 難民問題は対岸の火事ではない(2017.9.7)
ミャンマーでは、少数派のイスラム教徒であるロヒンギャの武装勢力に対して、治安部隊が掃討作戦を断行しているため、住民の被害が拡大しており、隣国のバングラデシュに避難したロヒンギャは、12万人を上回りました。日本のマスコミは、人道的な立場から早急な解決を求めるコメントを発していますが、日本におけるロヒンギャ問題を知らないのではないでしょうか。群馬県の館林市には、亡命してきた200人近くのロヒンギャの人々が「無国籍」のまま、就労許可を与えられることなく放置されています。収容しても退去強制して送還すべき国がないので、入国管理局は収容すらしないのです。
Vol.17 日本はトランプを批判できない(2017.9.6)
9月5日、米国は、オバマ政権時代の合法的在留措置(DACA)を数カ月後に廃止することを決定しました。DACAとは、16歳までに米国に不法入国した30歳以下の若者を対象とする恩赦であり、2年間強制送還を免れられることに加え、就労資格も得られるので、対象者は「ドリーマーズ(夢見る人々)」と呼ばれています。日本のマスコミは、トランプ米大統領を批判していますが、彼らは、日本の入国管理法であれば、疑問の余地なく強制送還の対象。マスコミが垂れ流す報道を無前提に信じない癖を付けたいものです。
Vol.16 外国人の受入は犯罪を増やす?!(2017.9.4)
外国人犯罪に関する報道が増えています。実質的な外国人比率は1.9%なので、人口比に応じた数字であると評価することができないわけではありません。しかし、個別の犯罪における外国人比率に目を転じると、盗品等関係、強盗致死傷、強盗、殺人、薬事関係、傷害、窃盗、強姦が4.5%~8.3%の高水準。この数字を見ると、「外国人を受け入れると犯罪が増える」という入管や警察の主張を退けることは困難であり、日本では「外国人労働者を大々的に受け入れるべき」という議論にはならないと考えた方がよさそうです。
Vol.15 今こそ「河野私案」を再考する(2017.9.3)
いまから10年以上前の2006年に公表された「今後の外国人の受入れに関する基本的な考え方」(通称、「河野私案」。)を知っている方はいらっしゃるでしょうか。「河野私案」は、来たる人口減衰を踏まえた上で、あるべき入国管理制度を真正面から検討した意欲溢れる報告書でした。法務副大臣としてプロジェクトチームを立ち上げ、各方面からのパブリックコメントを踏まえた上で策定された「河野私案」は、いま読み返してみても色褪せることなく、現在の入管行政の問題点を的確に指摘しているように思えます。
Vol.14 入国審査官は超多忙なのです!(2017.9.2)
法務省は、2018年度概算要求において、入国審査官の増員約300人を要求しました。外国人観光客の出入国が一段と増えると推測されるため、入国審査官を2015年度からの5年間で約1,000人大幅増員するという計画はあるものの、増員の中心は、新千歳・羽田・成田・中部・関西等の空港が予定されていますから、在留資格変更の許可業務を担当する入国審査官の増員は、+5%程度と見るべきでしょう。一方、在留資格変更申請に関する受理件数は、前年比2割増。入国審査官は激務になるばかりなのです。
Vol.13 裁判官は不法就労を憎むのです(2017.8.31)
昨春、「留学ビザ」のベトナム人を週28時間を超えて働かせたとして、「スーパー玉出」が書類送検されましたが、裁判において会社100万円・人事部長70万円の罰金が科されました。裁判長は、「外国人の不法就労は我が国の出入国管理政策の根幹に反するものということができ、このような外国人による不法就労を容易にさせる不法就労助長行為は、外国人の就労活動の適正な管理を図ろうとする入国管理法の趣旨を没却するものであって、我が国の出入国管理秩序の根幹を乱す悪質な行為である」と一刀両断でした。
Vol.12 訪日外国人は犯罪者なのか?!(2017.8.29)
訪日外国人に絡む犯罪記事が取り上げられるようになってきました。「医療ツーリズム」に係る無免許手術や自家用車による「白タク営業」のほか、金塊の密輸入や偽造クレジットカードによる商品詐欺など、「日本は安全なのに、外国人に絡んで犯罪が多くなってきている」という印象が滲み出ています。警察や入管は、外国人絡みの犯罪が発生すると、マスコミに対して必要以上にプッシュします。結果的に、外国人排斥につながる世論が形成されてくると、外国人雇用に対する批判に飛び火してくる可能性があります。
Vol.11 外国人が健康保険を蝕んでいる(2017.8.23)
外国人に対する医療の充実化が叫ばれる一方で、「医療費不払い」という問題が浮上しています。観光で訪日したタイ人女性が急病に倒れ、運よく一命を取り留めたものの、手術等に要した治療費1800万円が宙に浮いてしまいました。旅行保険に加入しない訪日外国人が、病気やけがで病院にかかった場合、請求される高額の医療費を支払わないまま出国してしまうのです。わが国の健康保険は、少子高齢化を背景に構造赤字が問題視されているので、「外国人ただ乗り論」が出てくると、排外的な世論につながりかねません。
Vol.10 留学生は年功序列を嫌うのです(2017.8.18)
マスコミでは、外国人留学生の就職事情に関する誤った情報が、未だに数多く流れています。「入社後は、日本人とまったく同じようにキャリアを歩んでもらうことを確認しています。年功序列や終身雇用の考え方も含めて納得できるかを聞きます」などという建前論では、優秀な外国人は誰も入社しません。3ヶ月毎の実力評価で、先輩を1年で追い抜けると思うのが、彼らの「常識」であり、「年功序列」や「年次による人事」という気が遠くなるような長期競争は、彼らの想像を超えています。
Vol.9 取り調べの罠に気を付けましょう(2017.8.14)
始めからストーリーありきで、自白を求めて脅し付ける「決め付け捜査」。入国警備官や警察は、「3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金」というストライクゾーンを狙って、事前にストーリーを組み立てた上でやってきます。あなたの落ち度を探し、不備を見付け、あなたが罪を認める自白を求めて脅し付けてきます。この決め付けに対抗するためには、事前の準備が欠かせません。入国管理法を熟知し、合法性を立証するための証拠を作って保管するだけでなく、合法性に対する確信を培っていく必要があります。
Vol.8 許可率が高い入管はどこなのか?(2017.8.1)
2016年における各地方入管の許可率(在留資格変更)が明らかになりました。トップは周南(山口県)で、審査件数126件のうち不許可は1件だけ。ほとんどの変更申請が許可されています。第2位は鹿児島で、第3位は高松でした。その一方、最下位となったのは和歌山で、トップの周南とは12.7%もの差があります。ワースト2位は宮崎で、ワースト3は宇都宮でした。少し広げた首都圏で見ると、トップは甲府で、最下位は品川。JRで2時間移動しただけで、8.2%も許可率が異なるのです。
Vol.7 串カツだるまはさらし者にされる(2017.7.27)
7月26日、留学生に法定時間を超えて働かせたとして出入国管理法違反の罪に問われた串カツ店「だるま」の運営会社と、同社の店舗統括部長の判決が出ました。裁判官は求刑通り同社を罰金50万円、部長を同30万円とする有罪判決を言い渡し、「会社は不法就労を助長しないよう組織的に取り組むべきだったのに利益を優先させた。責任は重大だ」と指摘しましたが、略式命令で終わっていたものをわざわざ公判にして晒し者にしたわけです。こんなことをされたら、人事担当役員は溜まったものではありません。
Vol.6 串カツだるまは略式を却下された(2017.7.18)
人気串カツ店「串かつだるま」が留学生を不法就労させた事件は、大阪区検が3月に略式起訴して終結する予定だったのですが、大阪簡裁が公判を開くという異例の展開になりました。このため、裁判所に社長が出廷し、「店舗運営の考えが甘かった。恥ずかしい思いで反省している」と謝罪させられ、店舗統括部長は「アルバイトが不足し、労働時間を短くすると店舗運営に支障が出ると思い、すぐには改善できなかった」と供述。「たかが週28時間オーバーでしょ」と思っていると、とっても痛い目に遭いそうです。
Vol.5 改正入管法による逮捕が出ました(2017.7.5)
今年1月に施行された入国管理法が適用されたことによる逮捕者が、全国で初めて出ました。中国人の在留資格を継続させるため、自分の事務所で働いているなどと嘘の申請をしたとして、元警察関係者の行政書士が逮捕されたのです。今年2月、依頼された中国人の在留資格を継続するため、自身の事務所で通訳などの仕事をしているなどと嘘の申請書を東京入国管理局に提出したようです。今後、この手の摘発が増えることに留意すべきです。行政書士は、入国管理法に詳しい専門家に依頼することをお勧めします。
Vol.4 難民雇用はとっても危ないのです(2017.6.16)
偽装難民のミャンマー人にホテルの清掃をさせていた会社の経営者が逮捕されました。じつは、4月下旬に家宅捜索が入った瞬間に、雇われていた約60人のミャンマー人は、あっという間に連絡が取れなくなったといいます。このため同社は、業務に大変な支障をきたし、大事な取引先を失いました。その上に逮捕されたのですから、泣きっ面に蜂。ただ、気を付けるべきは、難民申請者に頼っていたために、逮捕される前の時点でビジネスが回らなくなっていたということ。難民申請者を雇うのは本当にリスキーです。
Vol.3 マクリーン裁判を再考しましょう(2017.5.28)
入国管理法における法務大臣の広範な裁量権を認めたマクリーン判決は有名ですが、マクリーンが勝訴した東京地裁の判決文は、あまり知られていません。改めて読み返してみると、東京地裁判決の方が法の正義に適っており、デモに参加しただけで「政治活動」であると騒ぎ立て基本的人権を無視した入管側に軍配を上げた最高裁の弱腰が際立つように感じます。特に最近、トランプ政権になり、米国の司法が、行政の行き過ぎをリアルに牽制している姿を見せ付けられると、そのたびに彼我の違いを思い知らされます。
Vol.2 資格外活動にはリスクがあります(2017.5.24)
大阪の加工食肉会社「フードアシスト」の社長が、本来の在留資格と違う内容の仕事で外国人女性を働かせたとして逮捕され、会社が書類送検されました。「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で来日したネパール籍の25歳~32歳の女性5人を、同府河内長野市内の工場で勤務させたという容疑です。先月、留学生を週28時間超働かせた罪で焼き肉店が略式起訴され、罰金刑が課せられましたが、この事件もどうなるのか予断を許しません。高をくくることなく、今から対策を打っておくことをお勧めいたします。
Vol.1「週28時間超」で起訴される時代(2017.4.28)
留学生に法定上限を超える長時間労働をさせたとして、大阪区検は、不法就労助長の罪で、大阪市内で4店舗を運営する老舗焼き肉店「アジヨシ」を略式起訴しました。2015年1月~12月、市内の3店舗で、週28時間しか働けない外国人留学生をアルバイト従業員として雇い、法定上限を超える長時間労働をさせたとして、昨年12月に大阪府警が書類送検した結果です。区検は同様に書類送検された同社の社長ら7人については不起訴処分としましたが、賢明な経営者であれば、今から対策を打っておくべきです。
全国外国人雇用協会